スターオーシャン、SO、スタオーと多数の呼称があり、pixiv内でもタグ使用が混合しているが、この項目ではSO1について記載。
スターオーシャンシリーズについては『SO』を参照。
人は云う、宇宙は星の海だと
概要
記念すべきシリーズ第1作。
声優起用によるフルボイス戦闘や聴き応えのある楽曲が売りとなり、スーパーファミコンの容量の限界に挑んだ作品と謳われた。
月刊少年ガンガンでかぢばあたるによるコミカライズも行われている。単行本は全1巻。
話数の都合上固定4人で話が進むため、本編に他の仲間は未登場だが、単行本扉絵と目次に全キャラとバーニィが、一部キャラが「未出演者達へのレクイエム」というタイトルでオマケとガンガンコミックお馴染カバー裏で登場している。
2007年12月にPSPで「スターオーシャン1 First Departure」と改題されたリメイク版が発売。触れる機会の多いPSP版の要素も踏まえて紹介する。
あらすじ
文明がさほど進展していない惑星、ローク。
田舎町クラトスの自警団として勤める青年ラティクス、通称ラティは、退屈ながらも平和な毎日を過ごしていた。
しかし、ある時を境に平和は傾き始める。余所で発生した人体石化現象が広まり、ラティ達の身の回りにも影響が及び始めたのである。
遂には親友・ドーンが石化に蝕まれ、ラティ達は病状を治すべく、危険な山岳地帯へ薬草の採取に向かった。
到着した山頂で、ラティ達は得体の知れない2人の人物と遭遇する。
「薬草では石化は止められない」と告げられ、半信半疑ながらも、ラティ達はその2人と行動を共にする事となる。
これが300年過去のロークと星の海を跨る、長い冒険の始まりであった。
登場キャラクター
主に「ローク人」、「地球人」、「過去ローク人」に分けられる。
過去ロークとは、本作の冒険の大半を占める舞台で、ラティの時代から300年昔に遡ったロークである。
ローク・過去ローク人はその多くが猫や虎を先祖とするため、尻尾など動物の名残を残しているのが特徴。
ロニキス・J・ケニー
地球人。ロークの調査中、ラティ達と遭遇。
石化したドーンを検査し、石化現象自体が敵のバイオテロリズムであると突き止め、
ワクチン作成の為に、軍法違反を犯してまでラティ達と共に過去ロークへと旅立つ。
好物は「まつたけボイル」(PSP版では名称変更により「松茸ボイル」となっている)
地球連邦軍大佐という職柄だが、腕っ節の軍人気質としてよりも、人柄の良い有能艦長としての印象が強い。苦労人とも。
そのためか部下であるイリアに気迫で圧されている部分も見受けられる。が、技量は確かなようで回りからは信頼されている。
また、当時の地球人にとっては魔法そのものであった「紋章術」に着目しこれを習得、オカルトではない立派な技能であると証明して見せた。
本編では「ミリーに教えてもらった」ということになっているが、タイムワープ前にステータス画面を見ると既に覚えている、という小ネタがある。
SFC版では鎧を着ていたが、PSP版ではいわゆる「大人の事情」ということでイリアと同じく着替えることなく行動することに。
武器は弓。SFC版では武器を装備しない場合はアッパーで攻撃していたがPSP版では削除となった。
PSP版のクリア特典に収録されている彼の没ボイス「カモンッバーニィッ!」は必聴。
マーヴェル・フローズン
過去ローク人。ミリーも認める麗人。「レイブンオーブ」という飛び交う玉を操る。
はぐれていたロニキス、ミリーと一緒に仲間になる。過去ロークに慣れない2人をサポートしていたようだ。
が、ローク人特有の耳や尻尾を生やしておらず、行動からも不自然な点が見られた。
好物は「ワイン」→「舌平目のワインソース」(未成年者の飲酒シーンをなくし、かつマーヴェルの年齢がPSP版では16歳ということになっているため)
実は父と母を殺し、兄を行方不明に追い遣った「深紅の楯」という男に復讐を果たすため、旅をしていた。
同様に、両親を失い妹を奪わたヨシュアとは境遇が似ており、彼自身にも少なからず意識を寄せている。
戦闘では常時飛び交うオーブを使って攻撃する。「ヘイルオーブ」が使いやすいので、もっぱらこればかり使っていたプレイヤーも多いのではなかろうか。
謎の多い彼女の正体は・・・・・・後記へ。
エリス・ジェランド
CV:植田佳奈
かつての自分を捨て、マーヴェルの肉体・精神を借りていたのが、ヨシュアの捜し求めていた妹・エリスである。
とある洞窟内で肉体のみが氷付けとなっており、発見時、パーティにマーヴェルがいた場合、真実が明かされる。
真実を語った後、ヨシュアの説得も虚しく、マーヴェル――エリスは、自身の意思で消滅への道を選ぶ。
これは秘術を使った代償として、自身の正体を知られた場合は消滅するという効果のためである。
SFC版では助ける術がなく、どのような方法であれエリスを助けようとすれば消えてしまう。
またパーティメンバーにヨシュアがいた場合も確実に消えてしまうので注意。
マーヴェルを最後まで使いたい場合はパーティメンバーに気を配らねばならない。
しかしPSP版ではパーティにアシュレイがいた場合のみ消滅は免れ、エリスとして仲間に加える事ができる。
好物は「オムライス」
このパーティ加入によって明らかとなったのが、相当な腹黒であったこと。可愛い犬は食うもので、愛読書は暗殺指南書、だそうな。
真紅の楯に連れ去られ、その仲間である紋章術師に洗脳を施され暗殺者として育てられた。元の姿に戻った後はどこかふっきれた様子でマーヴェルの時とは正反対の振る舞いをするように。
だがPAでは本来の姿に戻って行動することで、暗殺者として動いていたことと真正面から向き合わなければならなかったり、真実が明らかになるにつれ仇である真紅の楯やアスモデウスを憎み切れないという気持ちが語られる。
だがしかしそれを考慮しても「お母さんに読んでもらいたいような本」と言っているのに、出来上がるのは「完全暗殺マニュアル」とは如何なものだろう。
CV:半場友恵
PSP版のみ登場。マップ上にも表示されない森の奥深くにて、誰知られずひっそりと潜んでいた。
ロークにはまるで合わない地球産かのような衣服を着ており、ロニキスとイリアに怪しがられる。思わせ振りな台詞も多く、上記の仲間達と比べ、態度も格好も浮いている。
正体を明かせば、『スターオーシャン3』に登場したウェルチその人であり、リメイクにおいてのゲストキャラクターである。
彼女の素性を知ってるプレイヤーは、イベントごとに驚いたりする彼女の姿に、少し白々しさを覚えるかもしれない。
持ち技「にーべるなんとかー」は、同トライエース社の作品「バルキリーなんとかー」に関連するパロディ。
敵キャラクター
アスモデウス
今作のキーパーソン。退治ではなく、あくまでワクチン作成に必須な体組織の回収に目的がある。
『SO4』にて、彼のバックグラウンドがより深く描写されている。その存在によって狂信的宗教が発足されていた様だ。
デル・アーガスィ-深紅の楯-
ヨシュア、マーヴェル、そしてエリスの物語の根本となる人物。
かつてはアシュレイと肩を並べた英雄だったが、とある経由で呪いに縛られ、今に至った。
SFC版とPSP版でそれらへの解釈がやや異なっている。彼との戦闘BGMは名曲。
ジエ・リヴォース
惑星ファーゲットの独裁者。物語のラストは彼の暗殺が使命となる。
独裁者までに至った思考はともかくとして、ボス敵としてのパラメーターはロールプレイングゲーム史上最弱とまで謂われている。
実際、万全を期してから戦いを挑むと、あっさりと勝利してしまう。第二形態もあるが、あだ名はズゴック。