概要
以下のシチュエーションにて用いられるタグ。
由来
元ネタは『機動戦士ガンダム』第42話「宇宙要塞ア・バオア・クー」における、ジオングを前にしたシャア・アズナブル大佐(CV:池田秀一)とジオン軍整備兵リオ・マリーニ曹長(CV:二又一成)の会話。
(以下、「」はシャア、『』はリオのセリフ。初出のTVアニメ版に準拠)
『80%!?冗談じゃありません!現状で、ジオングの性能は100%出せます!』
「足は付いていない」
『あんなの飾りです!偉い人にはそれがわからんのですよ』
「使い方はさっきの説明で分かるが、"サイコミュ"な…私に使えるか?」
『大佐のニュータイプの能力は未知数です。保証できるわけありません』
「はっきり言う。気に入らんな」
『どうも。気休めかもしれませんが、大佐ならうまくやれますよ!』
「ありがとう。信じよう」
ライバルアムロ・レイの乗るガンダムとの決戦を前に、シャアが与えられた新型モビルスーツ・ジオングは、サイコミュ兵器を搭載したニュータイプ専用の新鋭機である。しかしサイコミュの小型化が難航し機体は大型化、さらに開発の遅延により脚部が取り付けられていない「完成度80%」の状態でぶっつけ本番の出撃に臨まざるを得ず、シャアも不安を感じていた。
そんなシャアが、現場組の整備兵と、出撃直前に機体の状態について会話するシーンである。
リオ・マリーニは「(足などなくても)ジオングの性能は100%出せます!」と自分の手掛けた機体に自信を持ちつつも「(シャアのニュータイプ能力でジオングのサイコミュ兵器が上手く動作するかは、使ったことがないのだから)保証できるわけがありません」と、不確定要素については大言壮語することなく、相手が大佐というはるか上官であってもはっきり回答している。
しかし会話の最後には「大佐ならうまくやれますよ!」と、不確定要素の伴う機体で出撃せざるを得ないパイロットを励ますことも忘れない。
このシーンのみ登場の、当時は名前も明かされなかった一般兵のセリフだが、メカニックマンの仕事に対する矜持の表れた名シーンとしてファンに知られる。
ちなみに文字だけで見ると、シャアと整備兵が言い争っている・シャアが機嫌を損ねているようにも読めてしまうが、実際に演技を聞いてもらえば、パイロットと整備士のプロ同士の忌憚ないやり取り、といった風情である。シャアの「はっきり言う。気に入らんな」は、「上官が不安を感じて使いこなせるかな?と言っているのに、保証できないなんて、その通りだけどズバリ言わなくていいだろ」といった感じで、佐官に対してもはっきり物を言う整備兵の態度に苦笑ぎみに応答したものである。
パロディ
上記のセリフの通り、劇中でリオは「足なんて~」とは実際に発言していないことに留意する必要がある。しかし、上記の場面をひと言で説明するのに都合がよいため「足なんて飾りです」の表現が用いられるようになった。(「足なんて~」というセリフを公式サイドが使う場合はあくまでもパロディ的要素の場合に限られている。)
なお、後年実際に足を着陸脚と割り切って戦闘中は収納してしまうMS「バタラ」が登場した。
宇宙世紀に限らなければ、新機動戦記ガンダムWのエアリーズや機動新世紀ガンダムXのバリエントなども同じく脚部を着陸脚と割りきって飛行時には収納している。
逆に、アーケードゲームのEXVSシリーズではパーフェクトジオングが飾りであるはずの足を駆使した蹴り技でプレイヤーを大いに苦しめ、
PS3ゲームの「ガンダムブレイカー」の場合は脚部が外れてしまうと移動、攻撃、回復といったほぼすべての動作ができなくなるため、「飾りじゃない!」と逆方向のオマージュがTipsで使われている。
PS2ソフト「ガンダム一年戦争」においては、ノーマル難易度のア・バオア・クーステージではこの一連の流れがあるが、ハード難易度ではシャアの機体がパーフェクトジオングに変わり、足についての問答も
整備士「80%!?冗談じゃありません。現状で 100%完成してます。 」
シャア「 脚も付いている! 」
リオ「ええ、 パーフェクトです。 」
このように変わる。
また蛇足だが、不足方向での身体的コンプレックス(貧乳や薄毛など)に対して強がりで「○○なんて飾りです!」と発言するネタもちょくちょく見受けられる。
結論
後年、富野監督が自著において、いつもの語り節で長々と飾りじゃないという結論を述べている。
余談
リオ・マリーニのTV版の声優は二又一成だが、映画版では島田敏が務めた(それゆえ元祖島田兵とも)。なお島田敏は機動戦士Zガンダムのパプテマス・シロッコを演じており、奇しくも2作続けてラスボス格のMSを整備したことになる。
関連タグ
偉い人にはそれがわからんのです(偉い人にはそれがわからんのですよ)
胸なんて飾りです…派生