阿波連さんははかれない
あはれんさんははかれない
「ちっちゃい」
「静か」でもあの娘は
「はかりしれない」!?
作品解説じゃね?
人との距離をはかるのが苦手な女子高生「阿波連れいな」と、彼女の隣の席になった男子「ライドウ」が主役の日常コメディ作品。
作者が同人誌として発表していたオリジナル漫画作品『君との距離が測れない』を元としている。
「少年ジャンプ+」にて2017年1月29日より隔週日曜更新で連載された。単行本は全17巻。
総閲覧数は2.3億回、累計発行部数は200万部をそれぞれ突破している(2023年4月現在)。
蛇足ながら、作者曰く「自分も今まで他誌でやってきた中で、この連載が最も反響が大きい」と評している。
基本的には阿波連さんとライドウくんを中心に個性的なキャラたちを巻き込んだシュールなギャグや日常を中心としている。
しかし、ある出来事をきっかけに一気に2人の距離が近づくのが必見。
連載開始から6年目を迎えた2022年12月、原作がついに最終章に突入したことが明らかになった。
そして2023年4月30日、多くの読者に惜しまれながら本作は完結した。
あらすじじゃね?
「小さくて」、「物静か」な阿波連れいなさん。隣の席に座るライドウくんは、そんな阿波連さんに距離を感じていた。
ある日、阿波連さんが落とした消しゴムをライドウくんが拾ったことで、今度は予想外の急接近!?
「遠すぎたり」「近すぎたり」予測不能な阿波連さん。色んな意味で、『はかれない』青春ラブ(未満?)コメディ。
(pixivコミックより)
登場人物じゃね?
本作の主人公。他人との距離をはかるのが物理的にも心理的にも苦手な女子生徒。周囲からは主に「阿波連さん」、大城からは「れいなちゃん」、弟のれんからは「れいなねーねー」、妹のえるからは「れいな」と呼ばれる。
銀色のセミロングヘアーと小さな体が特徴。クラスでは左後ろの角に座り、よく物憂げに外を見ている。表情に乏しく声も極めて小さいために、ライドウは彼女と行動を共にして声を発していることに気付いた。いつも大きな弁当を食べる大食いで、ライドウよりもよく食べる描写がなされる。
あつしをはじめとする近所の小学生には「阿覇王さま」と呼ばれ崇められているが、本人は困惑している。ここからわかるように「感情が無い」わけではなく、予想外のことがあれば驚くし、不愉快な目に遭えば怒り、感動したり悲しいことがあれば大粒の涙を流すこともある。他人にわかる形で自分の感情を表現するのが苦手なだけである。
落とした消しゴムを拾ってくれたライドウに好感を抱くが、昔からの癖で馴れ馴れしくしてしまったことから距離を置こうとする。そんなことは気にしないとライドウが応えた以降は心を開き、よく連れ添うようになる。
「阿波連」は作者の出身地沖縄では稀に見られる苗字である。他のキャラの苗字も沖縄特有のものが多い。
ライドウ(漢字表記は「来堂」)(CV:寺島拓篤(ヌイ〈阿波連家の飼い犬〉との兼ね役) / 松井恵理子(幼少期、ライドウ母との兼ね役))
本作のもう一人の主人公・パートナー。「~じゃね?」が口癖のごく普通の男子生徒。周囲からは主に「ライドウ」もしくは「ライドウ君」、妹からは「にいちゃん」、れんからは「ライドウにーにー」と呼ばれる。
妄想癖があり、れいなのちょっとした言動から突拍子もない極端な妄想をしてしまう。本人にも悪い癖という自覚はあり、事実と異なると解ればあっさり引っ込めるなど切り替えは早い。また、妄想に繋がる知識の幅が広く、その博識さが役に立つこともある。犬をはじめとする動物が苦手で、動物カフェの犬やれいなが連れている犬を「猛獣」と心の中で呼び恐れおののく。料理づくりに至っては慣れておらず苦手。
れいなに負けず劣らず表情に乏しく、その仏頂面ゆえに怖がられることも少なくない。表情を豊かにする訓練をれいなと行うも、紙面上では差があるようには描かれておらず、未だに克服していない模様。なお、風邪を引くと「眼病み女と風邪引き男」になり、周囲の人間が男女問わずドギマギさせられる程の色気を放つ。
クラスではれいなの隣の席に座る。入学してこのかた彼女と距離を感じており、彼女の落とした消しゴムを拾ったことで接点を持つ。距離感の測れない彼女に度々困惑するも、特に嫌がることはなく、物腰も柔らかい。親は昼の弁当を作ってくれる人物だが出張をすることもあり、その時は菓子パンなどで過ごしている。
唐突に妙に偏った見識に基づいたおかしな妄想を繰り広げるため、読者からは「ライドウくんの方がはかれない」とコメントされている。
いつも困り顔で赤面している女子生徒。れいなの幼馴染。「大城さん」と呼ばれる。
1年生ではれいな達とは別の組に在籍し、2年生より同じクラスになる。泣き虫で気が弱く、並の男子より高い身長がコンプレックスで、対照的に背の小さいれいなをいつも気にかけていた。小学生の時、れいなに「かわいいと思う」と言われて以来、対面すると上がってしまうため中学高校と遠くから見守るようになった。ライドウを「れいなをたらしこむ悪者」と決めつけ付け回していたところを見つかり、以降は直接ライドウやれいなと話せるようになる。
両親が理髪師であるため、自身も散髪ができるほか、メイクやマッサージまで多才にこなす。日頃ボクササイズや筋トレをしているためか力が強く、「居合いで巻藁を切る」「箸で蜂を掴む」など運動神経も高い。また、見守っていた癖で隠れることが得意で、教室内にも隠れるスペースをいくつも用意しているが、れいなにはしばしば隠れているところを見破られてしまう。
石川(CV:柿原徹也)
ライドウとれいなのクラスメイト。
いつもは佐藤のことを「佐藤さん」と呼ぶが、時々「ハナちゃん」と呼ぶこともあり、佐藤にさん付けで呼ぶように注意されている。佐藤とは幼馴染。
イケメンの好青年であり、コミュニケーション能力に優れているため友達が多い。
口調は少しチャラめだが、基本的にスタンダードなキャラ。
濃いキャラが多い今作では珍しい存在。
運動能力も高く、かつてはバドミントン部に所属していた。
休みの日にはライドウたちをキャンプや旅行に誘ったりとライドウと阿波連さんの関係に大きな変化を与えるきっかけをつくることも。
佐藤ハナコ(CV:楠木ともり)
ライドウとれいなのクラスメイト。幼馴染である石川に好意を抱いている。時折石川から「ハナちゃん」と呼ばれることがあるが、現在は高校生ということもあり「佐藤さん」と呼ぶよう正している。石川くんと同じくスタンダードなキャラ。
普通であることを至上とする、本人曰く「普通の学校に普通に通って普通に部活して普通の生活を送ってる普通の高校生」。石川と共にれいなたちを笑顔で見ていることが多いが、彼女らのはかれない行動とそれに頓着しない石川に内心戸惑う。しかし普通でありたいがために、普段は困惑を表に出さないようにしている。
玉那覇りく(CV無し)
2年生の時(原作8巻)に転校してきた褐色ギャル。
活発的な性格だが実は…
アニメでは最終話でライドウ妹とすれ違うという形で少しだけ登場。
これはもしや…!?
れいな達が通う学校の目が細い古文教師。なお「ももはら」ではなく「とうばる」と読む。宮平先生と仲が良い。
れいなとライドウの仲睦まじい様を「あはれ」や「をかし」と形容して鑑賞する。
冷徹そうな人相に違わず基本的には厳格だが、意外と体が弱くれいなとライドウ君の関係に「あはれが致死量に達して」吐血や鼻血が起こり、倒れるのがお約束。
吐血が原因で一度授業を中断させてしまい、この失態を繰り返さないように毎晩二人の色々なシチュエーションを想定しているようだ。歴史好きで日本古来の遊びに精通し、ライドウらと羽子板で勝負し打ち負かす一幕もある。
れいな達が1年生の時のクラスの担任を務める体育教師。
桃原先生とは親友で学校でも「桃ちゃん」と呼び桃原の家に足を運んでは体調を崩した彼女を手料理で看病したり、一緒に旅行に行ったりするほど仲が良い。
優しい性格で、ライドウたちがキャンプに行く際は車を出してくれた。でもその運転は…
平安山先生(CV無し、アニメ未登場)
「へんざんせんせい」と読む。
3年生に進級したれいな達のクラス担任を務める英語教師。
教育への熱い意欲を持って着任した、八重歯が特徴の新米教師。桃原に知らされた「あはれを持った要注意人物」であるれいなとライドウを警戒する。学生の行動に困惑すると学習指導要領を取り出し、対処できないと悟るや否や自ら「教師失格」と落胆するなど感情の変化が大きい。子供のころから将来の夢は「熱血教師」になることあった。
その名の通りライドウの妹で阿波連えると同い年で同じ学校に通う中学生。
読んで字のごとくライドウの妹だが、兄同様、下の名前は明かされていない。
外見や妄想癖などが兄に似ているが、表情は兄に比べるととても豊か。
兄をどこか突き放しているように見えるが、実は兄がれいなと変な行動をしているのを見て心配し、杞憂とわかると安心するなど家族らしい一面も持つ。兄の読唇術習得を嫌々ながらも手伝ったり、ハンドスピナーを手渡したりと、兄の事はそれなりに心配してはいる。
余談だが彼女がよく読んでいる漫画は作者が同じ別作品だったりする。作中で「異性と付き合ったことはない」と明言しており、原作14巻で男子に告白されているがその際阿波連えるに渡すものと勘違いし、本質を知ったときは動揺していた。
れいなの弟。小学校に通っている。
容姿がれいなに非常に似ており(少し目が垂れている)、同じ制服を着ると見分けがつかない。ライドウが彼と初めて会った時は終始れいなと勘違いした。しかし似ているのは容姿だけでそれ以外は、声が大きい、表情が豊か、社交的、UFOキャッチャーやゲームが下手、小食、といったように、種々の面で対照的である。れいなやライドウをとても慕っている。
明るく活発な性格で、男の子とは思えないほど容姿が姉に非常に似ており、同じ制服を着るとほとんど見分けがつかない。
姉のことが大好きで服を貸してもらったりしている。
基本誰とでも仲良くなれ、あつし達ともすぐ仲良くなり、ほかにもライドウ、玉那覇りくなどと仲が良い。
れいなの妹。中学校に通っている。
ライドウ妹とは同級生。
れいなをそのまま大きくしたような容貌であるが、一方、眼光が鋭く、背が高く、胸が大きい。「~ですし」が口癖。
UFOキャッチャーは下手。姉を誰よりも気遣うなかで、姉にとって一番大切なのはライドウと思い込むあまり、彼にきつく当たる。難しい年頃故に素直になれず、日頃の気配りも姉にわざと気付かれないようにしている(当然ながられいなは気付いている)。ライドウの妹は同じ中
れいなが学校で使用している水着はえるの「お上がり」である。
阿波連あい(CV無し)
阿波連姉弟の母。子供たちと容姿が似ている。初登場時、れいなの部屋にあるライドウ人形が2体になったと勘違いするも動じないなど、れいなのことをよく理解していることがうかがえる。ライドウのことはかねてより彼女を通じて知っており、関係も良好。「やりたいって思うことは何よりも大事」を信条に、何事にも自ら挑戦する。怪我も厭わずやりたがるため子どもたちからはいつも心配されているが、理解故、「明らかに危ないこと」でない限り止められることはない。
れいなを「阿覇王」と呼んで慕っている小学生3人組のリーダー格。
一番弟子としてのプライドはかなり強め。
ふたばの熱い恋心にはまだ気づいていないようだ。
あつしの幼馴染。あつしのことが大好きなこともあり、れいなの事を「あつしを誘惑するショタコン悪女」と見なして敵視している。(彼女の被害妄想であるが)
れいなへの対抗心は凄まじく、度々勝負を挑むことも。
ぶっきらぼうな言動もあったがれいなに対する感謝の気持ちを素直に伝えられずデレる一面も見られた。
たかし(CV無し)
学生服にリーゼントの典型的なヤンキーファッションの少年。
れんが遊ぶ公園のミニ四駆コースを仲間達と占拠していたが、れんに連れられたライドウとの対決に敗れ、ライドウを「頭(ヘッド)」と崇めるようになった。
ライドウと変わらない背丈や片仮名ルビを多用する口調からは不良学生にしか見えないが、れんとは同級生で塾も同じの小学生であり、校則は律儀に守っている。
アニメ化じゃね?
FelixFilmの手によってアニメ化されている。
2022年春アニメとしてAT-Xに加えてMBS、TBS、BS-TBSにて放送された。
なおAT-X以外ではアニメイズムでの放送だった。
ABEMAをはじめとした配信サービスでは時々一挙放送が行われたりもする。
企画・広報は中国資本会社であるbilibiliが関わっている。
その関係で中国では根強い人気があり、bilibili動画内での配信ではわずか一ヶ月足らずで2500万回再生、弾幕数は230万を突破するなど、日本国内よりも人気になっている。
また、第3話特殊ED「AHAREN HEART」を踊ってみた動画を投稿するとプレゼントが配布されるイベントも実施されたりもするほど。
放送終了から2年後の2024年8月にアニメ第2期の制作が発表された。
主題歌
- オープニングテーマ「はなれない距離」
- エンディングテーマ「キョリ感」
歌:ハコニワリリィ 作詞曲:MARUMOCHI BOYS 編曲:HoneyWorks
- 特殊エンディングテーマ「AHAREN HEART」
関連動画じゃね?
ティザー
第一弾
第二弾
関連タグじゃね?
- 水あさと / 少年ジャンプ+ / 2022年春アニメ / コミュ障 / 密着
- 阿波連さんははかれない100users入り→阿波連さんははかれない500users入り→阿波連さんははかれない1000users入り→阿波連さんははかれない5000users入り→阿波連さんははかれない10000users入り
- デンキ街の本屋さん - こちらもアニメ化されたことがある同作者の作品。本作のアニメ本編の一部にて単行本が登場した。
- 古見さんは、コミュ症です。 - こちらもコミュ障を題材した漫画作品。第2期の放送時期が本作と同じ。
- 怪人開発部の黒井津さん - 前時期放送されたアニメ作品。こちらではライドウ役の寺島拓篤が佐田巻健司役、大城みつき役のM・A・Oがアカシック役、宮平先生役の小坂井祐莉絵が水木香恋役をそれぞれ演じている。
- 鋼の錬金術師(ハガレン) - タイトル名こそ似ていると連想する人がちらほら。なおこちらは関西地方と関東地方におけるネット局が同じ。
- SPY×FAMILY / サマータイムレンダ - アニメの放送開始時期が共通している「少年ジャンプ+」連載作品。
- 久保さんは僕を許さない - 平和でほのぼのした作風が特徴の「少年ジャンプ+」掲載の日常コメディ作品繋がり。こちらも関西地方におけるネット局が同じな上、桃原先生役の花澤香菜が女主人公の久保渚咲を演じている。
- 顔に出ない柏田さんと顔に出る太田君 - 恐らく本作をリスペクトさせた漫画作品。作者曰く「この人…なんだかとてもシンパシーを感じます!」とコメントしている。
アニメイズムB2
15周年 コードギアス反逆のルルーシュ(2021年秋、2022年冬)→本作(2022年春)→15周年 コードギアス反逆のルルーシュR2(2022夏秋)