概要
竜というよりは大蛇のような夏の星座。
ヘルクレス座の足元でうねっているかなり大きな星座である。
腰のあたりにあるα星トゥバン(4等星)は4800年前まで北極星の位置に存在した(そして1万年くらい経つと今度はこと座のベガが北極星になると試算されている)。
モチーフとなっているのは、神々の若さを保つ金のリンゴを守る「ラドン」という竜だというのが一般的に知られているが、なにぶん歴史が古いため異説も存在し、英雄カドモスに倒された竜とか、イアーソーンという王子様が取りに行った金の羊の毛皮を守っていた竜だとか言われる。
※カドモスは神話の時代にテーバイ(現在のギリシャ中部)を建国したヒーロー。
イアーソーンは意地悪な叔父に「王様になりたかったら、コルキス王国にある金ピカの羊の毛皮を持ってこい」と命令され、有志(勇士)を募ってアルゴ号で大冒険をした王子様。りゅう座の隣にいるヘラクレスもこのアルゴ号に乗っていた勇士の一人である。
ちなみにコルキス王国は現在の東ヨーロッパ・ジョージア共和国辺り。
ラドンの場合
ラドンの出番はヘラクレスの12の冒険の11番目「黄金のリンゴを持ち帰れ」。
ラドンは一説には100個の頭を持つ竜とされ、あらゆる方向に目を光らせられる上に眠らなくても平気なので、神々にとって超重要なこのリンゴの見張り番をしていた。この竜はヘラクレスに倒されたとも、直接対面はしていないという説もある。
どちらにしても、このりんごは神しかとることができないので、ヘラクレスはアトラスに代わりに取りに行ってもらった(ヘラクレスは神と人間のハーフ、アトラスはティタン神族なので純血の神様)。ラドンもよっぽど暇だったのか居眠りしていたため、その隙を突いたアトラスはまんまと回収。
こんなドジを踏んだラドンだが、神々は仕方ないという許容の心をもってコイツを労い、巻き付いて寝られるように柱をプレゼント。そしてりゅう座になったラドンは今もグースカ寝ているらしい……もしかしてただのやせ我慢だったのか?
りゅう座をモチーフとしたキャラ
龍峰(聖闘士星矢Ω)※『聖闘士星矢』関連作品では東洋龍の姿で表される。
ショウ・ロンポー/リュウコマンダー(宇宙戦隊キュウレンジャー)
「ドライトロン」カード群(TCG『遊戯王オフィシャルカードゲーム デュエルモンスターズ』)
レックウザ/ミロカロス(『ポケットモンスター』):両者はアニメやグッズ展開でりゅう座ポジションだった。
ウルトラマンレグロス(『ウルトラギャラクシーファイト運命の衝突』):出身星。