概要
『パロディウス』シリーズの第二弾『パロディウスだ! 〜神話からお笑いへ〜』から登場する伝統的なボスキャラクターの1人で、正式名称は『Miss神戸廃止記念 ちちびんたリカ』。
自社の看板作品である『グラディウス』シリーズの第四弾『グラディウスII -GOFERの野望-』に登場する要塞防衛用大型多脚ロボット「クラブ」を原典とし、専用BGMもクラブのテーマである「The Final Enemy」のアレンジバージョンが用いられる。
パロディキャラクターの中でも一際異彩を放つ存在であり、現時点において作中唯一の「撃破不可能なボスキャラクター」(設定が動く障害物であるため)でもある。
構成
宝石やスパンコールを散りばめた純白の豪華なサンバ衣装に身を包む女性巨人。
KPEによるパチスロ作品『極楽パロディウス』シリーズの解説曰く「無表情で笑い続ける謎の超巨大生物」であり、露出度の高さを裏付ける極めてセクシーな体躯、どんな攻撃を受けてもまるで効いている様子を見せない度外視の頑丈さが特徴。天井と床に手と足を付けながらガニ股で左右へ移動し、左右への往復の合間に見せる「腰振りダンス」を含めてシリーズの名物となっている。
「純白の豪華な衣装」「超大型の女性」という関連性から、NHK紅白歌合戦に登場する小林幸子にイメージを重ねられる場合がある。
変更措置
パロディウスだ!(ファミリーコンピュータ版)
諸々の事情によって完全再現が不可能となり、代役として露出度とは無縁のオリジナルキャラクター『ミス・ミシタリーナ』が投入される。
ところが、この代替措置がゲーム雑誌の作品批評において酷評の的となる事態に発展した(詳細は後述)ため、翌年発売のゲームボーイ版ではモノクロ発色の上に低容量という厳しいハード制限を乗り越えて見事に再現して見せ、これを取り上げた別のゲーム雑誌の作品批評では一転して高評価を得る。
パロディウスだ!(スーパーファミコン版)
ちちびんたリカ本人が登場するものの、右目ウインクとキスモーションのみを残して腰振りダンスは削除される。スタッフの間でもこの変更が不服だったためか、ベルパワー「メガホン」の台詞の1つに「腰振らせてよ!」という自虐ネタが仕込まれている。
実況おしゃべりパロディウス
登場ステージのコンセプトが祭りであるため、それに倣って法被姿に半股引という祭衣装に身を包み、専用BGMも祭囃子調のアレンジを加えた『ちちびんたリカ(祭Ver.)』として登場する。なお、この際にアーケード版『パロディウスだ!』稼働当時のポスターやテーブルポップで見せた栗色の地毛が金色に変更されている。
セクシーパロディウス
ランダムステージ『ボスラッシュ』に登場するカプセル怪獣カプチーノ、キャプテンペンギンノフスキー3世、イーグル・ワシサブノスケ、ホットリップスの4体を除いて旧作の定番ボスキャラクターが一新された中、ステージ2『浴場』中盤の遠景で柱上に設置された巨大モニュメントとして出演を果たす。
ちちびんた伝説
パチンコメーカーのニューギンによるデジパチ作品『CRパロディウスだ』シリーズにおいて主要キャラクターとして登場し、同じくセクシーキャラクターを売りにしているひかる&あかね以上に直接的、且つ卑猥なリーチ演出を持っている。
- 股リーチ
ちちびんたリカの股間部分がズームアップされ、中央リールを両腿で挟み込んで回転を操作する。信頼度は低め(11.43%)。
- 胸リーチ
ちちびんたリカの乳房部分がズームアップされ、中央リールを両胸で挟み込んで回転を操作する。信頼度は股リーチの約3.24倍(37.04%)。
ただでさえ視覚に訴えるこれらがプレミアムリーチに昇格した場合、今ではとても許可が下りないような際どい演出に変化する。
- 股リーチ(プレミアム)
演出内容はノーマル時と同じだが、体の発光を境に股間部分のみ衣装を取り去った状態となり、中央リールによって外陰部だけが隠されている形となる。
- 胸リーチ(プレミアム)
演出内容はノーマル時と同じだが、体の発光を境に乳房部分のみ衣装を取り去った状態となり、タコによって乳頭だけが隠されている形となる。
余談ではあるが、近年のテレビ番組で多用されるセクシーボイス「あぁ~ん♪」「ぉおぅ♪」「ふわぁ~お♪」の本家本元である。
ミス・ミシタリーナ
前述の通り、他ハード移植作品第一号となるファミコン版での開発に際し、ハード性能やソフト容量の限界などによる諸問題に直面して大幅な改変を余儀無くされた結果、ちちびんたリカの代役として登板したオリジナルキャラクター。
パッケージイラストとゲーム中の姿を比較するとデザイン面で相違点が多く、そもそも作品の話題性を押し上げる一因となったちちびんたリカの足元にも及ばないインパクトの薄さが災いし、ゲーム雑誌の批評はおろかアーケード版を知る一般ユーザーからも批判の声が相次ぐ事態となり、結局はファミコン版に寄せられた酷評の大半を一身に背負う羽目になってしまった不遇極まりない結末を迎える。
苦渋の決断を迫られた開発スタッフ陣もこの差し替えを嘆いてか、自虐ネタとして「見したりいな」(関西弁で「見せてあげなよ」の意)という思いをそのまま名前に起用している。
図解
- 下手(図面左)側:ミス・ミシタリーナ
この姿はゲーム中に登場するものであり、パッケージイラストでは白無地に黒リボンのシルクハット、オレンジ色の2つ丸釦シングルジャケットに身を包み、髪は一切結わえていない。負の側面での知名度は高いが二次創作物で起用される事例は稀であり、仮に起用されたとしてもその出自と経緯から不幸体質、またはいじられ役のキャラクター性を持つ。
- 上手(図面右)側:ちちびんたリカ
実際には、腰飾りに連動したマイクロビキニ風の下衣が着用されてはいるが、サンバ衣装で登場する作品では例外なくその視認性が曖昧となっており、「露出度の高いお色気担当」という設定も相まって一部では「はいてない」説を支持する一派が存在する。
関連動画
(スーパーファミコン版)