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ガソリンスタンドの編集履歴

2013-09-28 21:32:26 バージョン

ガソリンスタンド

がそりんすたんど

ガソリンスタンド(和製英語:gasoline stand)は、ガソリンや軽油などの各種エンジン用燃料を主として販売している場所である。英語では一般に gas station(米)、petrol station(英)という。高速道路のNEXCO3社でもガスステーションと呼称している。また、元売会社や販売店などでは一般的にサービスステーション(service station)と呼称し、ここからSSとも略される。

定義

日本の法令上は、消防法にいう「取扱所」のひとつにあたる。危険物の規制に関する政令では「給油取扱所」として区分され、取扱所の位置、構造及び設備の基準につき細かく規定されている。


より広い意味では主にタクシーが利用するオートガス(液化石油ガス、天然ガス)ステーションやエコ・ステーション、冬季に限定的に運用される事が多い灯油販売所、バストラック自動車教習所教習車等に給油する自家使用を目的とした事業所内の給油所も含まれる。


取扱サービス・設備

ガソリンスタンドでは、レギュラーガソリン、ハイオクガソリン、軽油などエンジン用燃料以外に、灯油や、エンジンオイルなどの潤滑油、更にそれ以外のカー用品(タイヤワイパーなど)も販売している。また、併設している設備で自動車洗車を行ったり、エンジンオイルやタイヤなどの交換、簡単な点検作業が行える場合が殆どである(スタンドによっては車検を行っている所もある)。一部では、レンタカー事業を併設したり、LPG自動車用の液化石油ガスを扱ったりEV用急速充電器を備えているところもある。


日本では給油中のサービスとして、自動車の窓拭きや灰皿の掃除を行う所もあるが、セルフ式ガソリンスタンドではこれは行われない。モータリゼーションが進んだアメリカ合衆国では、ガソリンスタンドはセルフ式が一般的で、事務所を兼ねたコンビニエンスストアを併設している場合が多い。


日本ではガソリンスタンドにコンビニを併設する場合は、スタンドの営業時間内に限られる。24時間のコンビニ営業をする場合は24時間スタンドを稼動させる事になる。モービル・エッソ・ゼネラルのセルフ式の一部店舗では、ドトールコーヒーショップを併設している。


日本の高速道路では、多くのサービスエリアと一部のパーキングエリアに設置されている。


また、吊り下げ式(別称:ノンスペース・ノンスペ)と呼ばれており総務省令では懸垂式と記載された、給油設備が天井配管で構成されたものは、都市部などの狭い用地の活用を図る特殊な規格であり、日本・韓国以外での設置事例は少ない。


給油設備のうち、計量器であるメーターガソリン灯油軽油重油の各メーターを含んだ、いわゆる燃料油メーター)は計量法の規定により、都道府県の実施する検定を定期的に受検しなければならない。検定有効期限(年月単位、メーターに貼付してあるシールで確認可能)の超過やメーターの不正改造は計量法違反となり、理由の如何を問わず、都道府県もしくは計量特定市による取締り(立入検査、勧告、告発等)の対象となる。これは該当するメーター、タンクが内蔵された一体型メーター(通常の給油機よりも胴体が一回り大きい)、固定の設備でない自動車(タンクローリー)搭載型メーター、可搬式小型メーター、簡易型メーター(ドラム缶等に取り付けて使用)などにおいても同様である。


ガソリンスタンドの石油タンクは定期的に洗浄することが義務付けられている。


2011年2月に日本で施行された消防法改正により、40年以上前に埋設した燃料用地下タンクの改修を、施行後2年間(猶予期間)の2013年2月までに義務付けた。該当設備を有するガソリンスタンドで改修を行わない場合、消防庁側は法的処置による厳しい対処を示唆しているため、改修費用と将来的な経営状況を試算し損益分岐点などを考慮した結果、廃業するケースも出ているが、ガソリンに含まれているベンゼンや有鉛ガソリン時代に含まれていた鉛は土壌汚染対策法の特定有害物質であり、廃業したとしても地下タンクからの漏えいにより土壌汚染が生じていた場合、土地取引上の大きなリスクとなるおそれがある。


セルフ式スタンド

セルフ式スタンドの特徴

欧米では主流のセルフ式スタンドだが、日本では安全性の観点から認められず、給油従業員が行なうフルサービスが従来主流であったが、1998年の消防法改正で規制緩和された事により、危険物の規制に関する政令が改正され、「顧客に自ら給油等をさせる給油取扱所」(セルフ式ガソリンスタンド)が登場し、以後セルフ式が増えつつある。セルフ方式であっても、係員(甲種または乙種危険物取扱有資格者)は常駐しており、トラブル発生時や操作方法が分からない場合、しかも危険行為が行われたときは至急処置するために、すぐに駆けつけられる体制になっている。更に遠隔監視用の設備などを設置するため初期投資額がいくらか高くなるところはあるが、吸殻入れの清掃や窓拭きなどのこれまでの一般的であったサービスなどを省略し、必要とする従業員を少なく抑える事が出来る為、比較的安価に販売する事が可能である。従業員による給油作業がないため、安全点検や洗車サービスなどを積極的に案内をするスタンドが増えている。


日本でのセルフ式ガソリンスタンドは、2010年3月末時点で全国に8,532店となっている。なお、従来型のフルサービスステーション数は約43,000店。フルサービス店の数は年々減少傾向にあり、2000年の約53,000店と比較すると、約2割減の約43,000店。これに対し、セルフサービスステーションの増加率は同期間で約400店から約4,900店と、12倍もの伸びを示している。また、同一店舗でセルフ式とフルサービスの双方を営むサービスステーションもある。高速道路のガソリンスタンドは従業員のいるフルサービスがほとんどであるが、新規開設されたスタンドを中心に増えつつある(セルフ式スタンドは東北道鶴巣PA下り線、北関東道笠間PA、中央道阿智PA上り線、新東名高速駿河湾沼津SA・静岡SA・浜松SA、東海北陸道ひるがの高原SA、東海環状道美濃加茂SA、新名神高速土山SA、中国道七塚原SA上り線・美東SA上り線、神戸淡路鳴門道淡路SA下り線、山陽道三木SA下り線、九州道北熊本SA上り線の14箇所に設置)。


セルフ方式のスタンドの計量器は安全面から、給油する人がレバーを握っていないと給油されないようになっている(一部例外的に安全確保用装置を加えたシステムではレバーを握り続けなくてもいい装置もある)。また、セルフでの吊り下げ式は法律上認められていない(給油機が地上固定式になっているセルフスタンドと吊り下げ式のフルサービススタンドが1つの敷地内に併設されている店舗はいくつか存在している)。また、客として乗り入れた車は自身でガソリン(または軽油)の給油はできるが、ジェットスキーや持参した燃料携行缶等といったガソリンの容器への注入は法令により出来ない。その場合は係員を呼んでガソリン携行缶への給油を依頼する必要がある(灯油用ポリタンクでのガソリン注入は不可。違反が発覚した場合は購入者共々処罰の対象)。安全面のカバーを人員配置に依るスタッフ常駐のフルサービススタンドと、安全機器の配置や給油者の自己責任に依存するセルフスタンドでは、設備の全体構成を見るとシステムを中心にかなりの相違がある。


なお、法令の規制が異なるアメリカなどでは、係員の全くいないセルフスタンドも存在する。


セルフ式スタンドの利用手順

セルフ式スタンドにおいて、利用者自身で給油を行う為の手順は次の通りである。なお、危険物の規制に関する規則(昭和34年9月29日総理府令第55号)に、「顧客に自ら給油等をさせる給油取扱所における取扱いの基準」が規定されている(第40条の3の10)。

  1. エンジンを止め給油機に貼られている放電プレートに触れて、体に溜まった静電気を逃がす。静電気放電が起こるとガソリンに引火し火災事故となる恐れもあるので、確実に放電プレートに触れる必要がある。
  2. 自分が給油したい油種の給油ノズルを取る。レギュラーハイオク軽油などで給油ノズルの色が違うので、表示と色を見て間違えないようにする(殆どのスタンドではノズルの色がレギュラーは色のノズル、ハイオクは色のノズル、軽油は色のノズル、灯油は色のノズルになっている)。
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