概要
『やんごとなき一族』とは、こやまゆかりによる日本の漫画作品。
江戸時代から400年以上続く名家に嫁いだ一般庶民の女性が表向きは豪華絢爛な雰囲気を漂わせる一族の中で起こる醜い諍いや、未だに残っている男尊女卑の慣習などに翻弄されながらも、名家の次男である夫とともに立ち向かっていく姿を描く。
2022年4月~6月にフジテレビ系列の木曜ドラマ枠で実写ドラマ化。主演は、土屋太鳳。ナレーションは「深山家の執事」役として花江夏樹が担当した。
当初は、前週同月14日から開始予定であったが、新型コロナウイルスが原因で制作スケジュールに影響が生じたため、開始を1週間延期し、繰り下げられることとなった。
主題歌は、miletの「Walkin' In My Lane」。挿入歌は、wacciの「恋だろ」。
あらすじ
主人公の篠原佐都は母と2人で大衆食堂を営み、平凡ながらも幸せな日々を過ごしていた。そんな彼女には深山健太という恋人がおり、彼も佐都の家の食堂の料理が好きな明るく気さくな男性であるが、実は彼は芦屋にある名家の御曹司であった。
健太と自身の家柄の違いに大きな不安を抱く佐都だが、健太に「気にする事はない」と優しく励まされてプロポーズを受ける。
しかし、佐都と健太に待ち受けていたのは、深山家の厳格な家訓と家族間の醜い諍い、男尊女卑の慣習だった…。
登場人物
- 篠原佐都→深山佐都(演:土屋太鳳)
本作の主人公。母とともに大衆食堂「まんぷく屋」を営んでいる。ごく平凡な一般家庭育ちの女性だが、健太と出会い恋に落ちる。健太が気さくな性格であった事もあり、彼が名家の子息であるという事を佐都は出会った当初は知らなかった。深山家の人間であっても臆することなく自身の考えを堂々と述べることができるほど逞しい女性であり、たとえ彼らからなんと言われようとも考えを曲げようとしないほど頑固。決め台詞は「はばかりながら申し上げます」。
- 深山健太(演:松下洸平)
佐都の夫であり、深山家の次男。いわゆる「お坊ちゃま」だが、佐都の実家の大衆食堂の料理を好むなど明るく気さくな性格。元々深山家には嫌悪感を抱いており、ほぼ絶縁状態だった。大学生の頃から一人暮らしをして、就職先も深山家とは無関係の企業に就職し実家とは距離を置いていた。しかし、結婚に際して魑魅魍魎蔓延る深山家に戻り、佐都とともに立ち向かう決意をする。
- 深山明人(演:尾上松也)
長男であり、美保子の夫。気が弱い性格で、家の跡取りには向かないとして父親から見放されている。
- 深山美保子(演:松本若菜)
明人の妻。明人とはお見合いの末結婚したが、次男の健太が自身より格下の庶民であるはずの佐都と結婚したことで次期社長夫人の座を奪われることを危惧して敵意と悪意を抱き、ひたすら彼女をいびり倒している。
- 深山大介(演:渡邊圭祐)
三男。リツコとの結婚は父の圭一が決めた政略結婚であり、当初はこの結婚を拒否していた。そのため、結婚後もリツコとの仲は良いものではなく、いわゆる仮面夫婦。彼女に愛がないため、浮気もしょっちゅう。
- 深山リツコ(演:松本妃代)
大介の妻であり、ホテルチェーン「ザラスホテルグループ」の令嬢。大介との縁談は政略結婚で、大介はこの縁談に乗り気ではなかったが、リツコは彼に一目ぼれした事から結婚に至った。後に、佐都に対して友好的に接する。
- 深山有沙→香川有沙(演:馬場ふみか)
深山家の末っ子であり、佐都の義妹。深山家の兄妹で唯一の未婚者だったが、後に見合いを行いその相手と結婚する。
- 深山圭一(演:石橋凌)
健太の父。冷淡な性格で、気弱な性格の長男(明人)に対して冷たい態度をとるほか、平凡な家庭出身である佐都の事も快く思っておらず、冷淡な態度をとる。また男尊女卑思考の持ち主でもあり、愛人がいるほか、「男児にしか家を継がせない」という考えから息子の嫁たちに男児を産むよう求める場面が見受けられる。
- 深山久美(演:木村多江)
圭一の妻。結婚当初から圭一に家政婦同然の扱いをされていた。圭一からひどい扱いを受ける佐都の事を助けたいと思ってはいるが、それが出来ず、もどかしい思いを抱えている。
- 深山八寿子(演:倍賞美津子)
圭一の母親であり、先代の妻。佐都に厳しい言葉をかけながらも、彼女を見守っている。
- 立花泉(演:佐々木希)
健太の秘書であり、幼なじみ。圭一にとっては、彼女が本来の健太の許嫁だったらしい。