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概要編集

『ゆとりですがなにか』は、日本テレビ系列の日曜ドラマ枠で2016年に放送されたドラマ。主演は岡田将生

脚本は宮藤官九郎が担当。

ゆとり第一世代」にあたる、アラサー世代の青年たちが、社会問題や恋愛に直面し葛藤する社会派ヒューマンドラマ。主題歌は、感覚ピエロの「拝啓、いつかの君へ」。

放送終了後の2017年にはSPドラマ「ゆとりですがなにか 純米吟醸純情編」が放送され、同年には「ゆとりモンスター」として視聴者から絶大な人気を獲得した山岸ひろむを主人公にしたスピンオフドラマ「山岸ですがなにか」が配信された。

その後、2023年10月に「ゆとりですがなにか INTERNATIONAL」というタイトルで映画化。


登場人物編集

1987年の東京生まれ。郊外(東京都内の端)にある坂間酒造の次男。食品メーカー「みんみんホールディングス」に入社7年目の一般的なサラリーマンで、営業マンだが、出向を命じられ系列の居酒屋「鳥の民高円寺店」店長を勤めながら営業への復帰を目指し、第7話でエリアマネージャーに昇進する。しかし、第8話で茜にプロポーズした後に二人で連名で辞職して、最終話では実家に戻り坂間酒造の営業部長になる。

茜には「まーちん」、妹のゆとりには「お兄」(おにい)と呼ばれている。


1987年の福島郡山生まれ。都内の阿佐ヶ谷南小学校4年2組担任の教師で、生徒からは「やまじー」と呼ばれている。静磨からはしょっちゅう「やまみち」と読み間違えられる。女性経験がないまま20代後半を迎えているが、男女の関係には童貞としての「長年の定点観測」による独特の思想を持ち、自分や相手がセックスによって変わってしまうと考え、それを恐れる気持ちを持つため童貞を捨てる気持ちになれないでいる。一方で自分の性欲に振り回され、性教育授業準備にかこつけてセックスがしたかった内心を自覚する。

SPドラマでは、学年主任になっている。


1987年の東京生まれ。名門中学に首席合格しながらも、大学受験に失敗し、11浪中。連れ子再婚した麻生と、女優の母・麻生ひとみの間に生まれ、幼少期は神童と呼ばれる秀才だったが、多感な受験時期に実父・麻生が不倫に走り、離婚後の母から異母兄・政伸への対抗心も手伝った受験に対する過剰なプレッシャーを受けたことで挫折した。仕事は風俗店の呼び込みで、正和たちをぼったくりのおっぱいパブに案内したことで彼らと知りあい、正和に渡された「鳥の民高円寺店」のサービス券100枚を使いきるほど連日同店に通い詰める。「おっぱい」を連呼しては正和らの周辺人物に絡み迷惑がられている。

内縁の妻・ユカとの間に娘・セレブが生まれたばかりの一児の父でありながら、ユカに浮気を宣言して、正和の妹・ゆとりのアプローチを受け、既婚者であることを隠して交際する。第4話からガールズバー店長を任されるが、第7話で風俗関係職を辞めて植木職人見習いに。最終話では大学受験するが、東大ではなく「東京中央大学」に合格する。SPドラマでは、就職に向けてOB訪問を始めた。映画では、中国での事業に失敗し帰国。坂間酒造へ転がり込んできた。しかし、一獲千金を狙って新たな計画を立てている。


周辺人物編集

1987年の佐賀生まれ。正和と同期入社。杉並世田谷地区の店舗統括責任者で、都内で一人暮らしをしている。正和の彼女で、入社以来の7年半にわたり正和とくっついたり離れたりをくりかえす仲であり、社内では彼との関係は伏せている。故郷には父・重蔵と兄・一重(かずしげ)がいる。

連続ドラマでは、エリアマネージャーとしてだけでなく、接客の現場でも「カリスマ店員」と呼ばれるほど仕事は有能だった。仙台支店立ち上げプロジェクトマネージャーへの栄転を打診される。結婚をして幸せになることを望んでおり、第7話で正和からプロポーズを受けた際には大喜びした。その後、父との約束で正和と一緒に会社を辞め、坂間家で同居する。SPドラマでは妊娠が発覚した。映画では、正和との夫婦喧嘩が絶えず倦怠期を迎えている。


1993年生まれ。正和の後輩でゆとり世代ど真ん中の入社2年目。正和の説教に対しパワハラを主張して法的脅迫を含む苛烈な反撃をし、早川には「ゆとりモンスター」と呼ばれているなど相当な問題児である一方、茜の正論には頭があがらない。第2話以降では法的脅迫から正和を見下していたが、自己中心的な態度より逆鱗に触れた鳥の民の常連のまりぶから恫喝を受けて以降から変化が生じ、ドラマ後半に入り、食中毒事件の対応などを放棄して逃げ出してしまう自分を反省し、意気がるか落ち込むかの両極端に陥っていると自己分析し、やがて正和を「優しい先輩」と慕うようになる。第7話で社内異動に伴い鳥の民高円寺店の店長となり、さまざまなミスを連発する。またその後、パワハラキャラを払拭できず「キャラが定まらない」ことに悩むようになり、レンタルおじさん麻生の顧客となる。

SPドラマでは、「鳥の民」の店長兼エリアマネージャー。OB訪問してきた就活生に傲岸ぶりを見せるなど態度自体に変化はないが、まりぶがOB訪問していたことに気づいたときに絶叫したり途端に下手に回るなど、少なからずまりぶに対しては苦手意識がある模様。


1995年生まれ。正和の妹で就活中の意識高い系大学生だが、失敗続きで自信を失くす[7]。自分を変えるためにまりぶが店長を務めるガールズバーでバイトを始め、自らアプローチしまりぶが妻子持ちと知らないまま不倫関係となるが、就活を成功させた後には次第に彼への思いが冷め、自ら別れを告げる。逮捕された彼を気遣い、何通かの手紙に「ゆとり世代」としての葛藤と、それでも次世代の人間として大人になろうとする決意をしたためて留置場に送っている。

ある顔文字に似た特徴的な顔立ちをしている。名の由来は「ゆとり世代」とは無関係で、生まれる前、正和が宗貴と一緒に「神様の言うとおり」で彼女の名を選んでいるときに「いうとおり」を「ゆとり」と言い間違えて選んだのが「ゆとり」だったという理由で付けたもの(言い間違えなければ「ばか」か「かば」になるところだった)。

SPドラマでは就職ののち、物語開始前に実家を離れて一人暮らししている。


1994年生まれ。教育実習生として、山路のクラスにやってくる。真面目な実習生で生徒たちにも人気を得たが、問題発生に際して内心のやましさを隠すために山路に攻撃的になったことをまりぶに指摘されている。また、大学生の静磨と交際しているにもかかわらず山路に告白し、一旦諦めた教職を再度目指す相談のため円山と会うなど彼らを振り回す。第7話から「鳥の民」のアルバイトとして勤務する。SPドラマでは教育実習が終了し、阿佐ヶ谷南小学校を去っている。また最終話では山路と交際を始めるもSPドラマでは「常識がない」と一方的に別れてしまい(既に他の男性に鞍替えしている描写がある)、これが山路が学校を退職してしまう一因となってしまった。


悦子の彼氏。オーバーオールとファッションメガネを愛用する。一豊と悦子の仲を疑い小学校に怒鳴り込むなど嫉妬深く、また土足で職員室にノック無しで殴り込んだりデリカシーの欠けた発言を乱発するほか、一豊に向けて校内全体に響き渡るほどの怒声で「童貞は黙ってろ!!」と叫ぶなど非常識な言動が多い。なお、一豊の存在および童貞だということを悦子の携帯を盗み見して暗証番号の解除および予測変換を用いてLINEでのメッセージを解明・復元しており、一豊から相談を受けたまりぶからは「万葉集を解読するよりも難しい」と評された。

その後悦子の携帯から一豊に電話して罵倒する嫌がらせをしたり、自分の浮気が原因で悦子に振られて以降も執着し付きまとう。ただし一豊からの説教は素直に聞くようになり、悦子と円山の交際を知ってから一豊とは「一時休戦」となる。最終話では身なりを整え、次年度の教育実習生として阿佐ヶ谷南小学校にやってくる。



関連タグ編集

日本テレビ 日曜ドラマ 宮藤官九郎

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