帝国に! 姫様の居場所をとりもどす!
そのために――
概要
ヴォラキア帝国の九神将の弍。
二つ名は『精霊喰らい』。
プリシラの元従者で乳兄弟である。
人物
犬人族で半獣の少女。特徴は褐色肌で銀髪。
左目は失明していて花の形をした眼帯をつけている。
黒とピンクの布をビキニのように巻きつけているだけの露出が多い服装である。
武器は木の枝。
セシルスとはヴォラキア皇帝ヴィンセントが即位する前からの知り合いであり、倒すべき存在としている。また家事全般が得意であり、ほぼヒモ状態のセシルスを養えるほどの腕前。目玉焼きは半分しか焼かない。
能力
精霊喰らいという能力を持っており、名の通り食べた精霊の能力を使える。
以下、ネタバレ注意
魔女の時代、猛威を振るった『精霊喰らい』の再来の為に先代皇帝の実験の末、適性者として『精霊喰らい』の名を承った彼女。『精霊喰らい』は精霊を喰らい、共存し、その能力を欲しいままにする為、自我が比較的弱い傾向がある。そして自我を保つ為に必要になるのが精霊喰らいが依存する『柱』となる存在である。
アラキアの場合は、乳姉妹として過ごしたプリスカ・ベネディクト(プリシラ・バーリエル)が柱となる存在であった。
プリスカが帝国を離れた後は、幼馴染であるセシルスが一時的にアラキアが自己を見失なうことがないようにしていたが、彼女の柱としては依然としてプリスカ・ベネディクトであった。
動向
※以下7章ネタバレ注意
都市グァラルを制圧したスバルたちの前に偽皇帝側として現れる。
大勢で対抗するシュドラク族を圧倒し、窮地に追い込まれるスバルたちだったが、そこにプリシラが登場。
陽剣でアラキアの背中に一撃を与え、拘束。
アラキアは牢屋に閉じ込められるが…。
なんとトッド・ファングとジャマル・オーレリーによって救出されトッドと共に帝都ルプガナへ向かう。
回復後には宰相のベルステツ・フォンダルフォンの命でトッドと剣奴孤島に向かう。
そこには小さくなったスバルとセシルスがいたのだった。
部下であるはずのトッドの言うことを聞き容赦なく孤島の人々を殺していったその行動が読者からトッドとともに非難されることが多い。
セシルスと対峙した際には子供化により弱体化しているが、セシルスを追い詰めていた。
その後は死に戻りをしたスバルによって孤島に入る前に追い出され、帝都に引き返している。
帝都の最終決戦ではプリシラと九神将の漆でありプリシラの??でもあるヨルナ・ミシグレと戦闘。
この時、かつての主であるプリシラをヴォラキア皇帝にするという発言をしているので偽皇帝側にはついているものの、チャンスをうかがっていることが考えられる。
が、プリシラに陽剣で斬られ敗北。
生死不明&行方不明となり、生存が確認されたプリシラ、ヨルナとともにいると思われる。
以下、八章ネタバレ注意
プリシラや帝国を救う為、"魔女"に利用される石塊のムスペルを取り込んだ彼女。しかし、四大精霊であるムスペルはアラキアが取り込むにはあまりにも大きすぎる存在だった。
完全に取り込みきる前に暴走したアラキアは自我を失い、アルとセシルスの前に立ちはだかる。
「――殺して、セシルス」
唯一自分を止められるであろうセシルスに、アラキアは涙声で請う。しかし、セシルスの反応はアラキアの予想を超えるものだった。
「天上の観覧者も照覧あれ。――世界がいずれを選ぶかを」
プリスカを失った選定の儀から、愛しい人の気持ちもわからず迷い、悩み続けてきたアラキア。そんな彼女を幼少期から支え続けてきた雷鳴、本物の雷鳴は確かに彼女の側で鳴り響く。
「――あなたが大事に想う人も、あなたを大事に想っていますよ」
――それがセシルス・セグムントの、ヒロインの懇願への答えだった。