概要
全員が超人的な異能力を持った改造人間である。高度科学文明が崩壊し皇国が建国された後は、皇都軍の皇帝陛下直属の特殊部隊に対しても「アルコーン」と呼称される。
漢字表記は『偽神』または『巫擬降神子』。このことから、いわゆる女巫や男巫、神主やシャーマンがモチーフと考えられる。
それぞれが様々な神話に登場する神々の名前を持っている。また2024年5月時点で、これまで作中に登場しているアルコーンは全員女性である。
元々は、現在の皇国が建国される前の高度科学文明時代に、機構連側が開発したグングニルに対抗するために、教約連側の軍事同盟が機構連との長い戦争の中で生み出した生物型兵器だった。
そのためか、アルコーンに改造されると歳を取らなくなり、兵器として使用期限が無くなる。
アルコーンの一人であるガイア曰く、特定の素養があれば改造が可能であり、量産化も可能とされている。もっとも、その特定の素養を持っている人間は、統計的に10万人に一人程度とのこと。
また、皇都にはアルコーンを造る技術が残されているという。
アルコーンは本物の神から力を借りており、その力を以て固有の異能力を発揮することができる。逆に言えば、本物の神に拒絶されると力を発揮することが出来なくなり、固有能力の使用も不可能となってしまう。
またアルコーンの反逆を防止するためか、皇帝や議会には力を向ける事が出来ないようになっていた。
神であるミタマと同様、信者が増えれば力が増すという性質を持っており、信者がいれば皇帝無しでも力を使用することが可能である。また能力を全力で使用する際は自身の容姿が変化することがある。
また、アルコーンの資質を持った者が信者となった場合、信仰先であるアルコーンに数千の信者が味方になった時と同程度の力を与える事が出来る。
なお、現存しているアルコーンは全員皇国建国以前に生み出されており、ガイアとユピテル以外のアルコーンは皇国建国後再起動される前までの記憶を消去されている。
ガイアとユピテルがなぜ再起動される前までの記憶を持っているのかというと、ガイアが上層部の手によって記憶を消されそうになった時に備えて、記憶の消去を防ぐ薬を開発していたためである。ユピテルは被検体第一号としてその薬を服用し、記憶消去を免れた。
ロキ曰く、アータル以外の全員が皇国の政治に不満を抱いていたという。ロキやユキト、ミタマの手によって皇国が崩壊した後は、それぞれが独自に行動し始め、皇国内が内紛状態となっている。
キャラクター
神無き世界のカミサマ活動
- ロキ
- アータル
- ダキニ
- ガイア
- スムマヌス
- 電気を操る力を持ったアルコーン。本人曰く戦士型のアルコーンではないとのこと。頭の回転は妹と比べて良い方ではなく、任務遂行能力は低い。
- 皇国が建国されるより遙か昔、皇国とは何もかもが違う高度科学文明時代のとある貧民街で双子の姉妹の姉として生まれた。双子の姉妹にはさらに歳の離れた姉、つまり長女が居り、娼婦として働いていた。
- 長女は激情型だった。双子の妹が生まれつき喋れないと思われていたため、事あるごとに長女がそれに苛立ち、暴力を振るい、その度に姉が妹を庇っていた。長女はそんなやり取りを何度も続けた後、双子の姉に「11歳になったら娼婦として客を取れ」と指示した。双子の姉は最初は嫌がっていたが、双子の妹を守るため、これを了承した。
- その後しばらくして、双子の妹が電気を操る力に目覚めた。同様に双子の姉も電気の力を操ることが出来るようになり、その力で当時誰もが体の中に埋め込まれていた極小の電子機器を狂わせ、通常以上の快楽を与えることが出来るようになった。
- その快感を直に味わった長女は、この力で娼婦に代わる新たな商売を始めた。双子の姉妹の電気の力は、お客に快楽を与えるだけでなく、電子機器をエラーさせることで監視からの自由も与えることが出来た。そのため姉妹の客は日に日に増えた。
- ある日長女は姉妹の能力を「神の聖なる力」とし、新興宗教を立ち上げた。長女の予想通り双子の姉妹は急激に知名度を上げ、信者の数は最大時で15万人を越えた。
- 順調に宗教団体は拡大するかに思われたが、その後双子の姉は双子の妹の体が火傷だらけになっていることを知った。双子の姉は妹を守るため、妹と共に長女の下から逃げることにした。しかし逃亡は長く続かず、長女に発見される。もう普通に生きることも大切な妹も守ることができないと思った矢先、双子の妹が長女に電撃攻撃し殺害した。
- 双子の妹が実は喋ることができ、長女の虐待が双子妹に向くように喋れない振りをしていたことを知った双子の姉は、罪悪感と共に教約連側の国に保護され、その後アルコーンに改造された。アルコーンに改造された双子の姉妹は、コードネームとして姉の方がスムマヌス、妹の方がユピテルの名が与えられた。
- アルコーンに改造された後の姉妹の主な役割は「機構連」所属国からの飛来物を撃墜すること。任務の安全性は考慮されず、道具として扱われた。
- しばらくして、姉妹が所属する教約連がケラウノス___機構連側が開発したグングニルと同等の効果をもたらす、宇宙に無数の衛星型砲台を浮かべ、地球上のあらゆるポイントへ迅速かつ正確に光学兵器を射出するシステム___の開発が完了したため、スムマヌスとユピテルはそのケラウノスの電源としてリサイクルされることになる。
- リサイクルの際、スムマヌスは記憶を消され、永遠に目覚めないように眠らされた上でケラウノスに接続、宇宙空間に打ち上げられた。気が遠くなるような永い時間の後、ケラウノスとグングニルは連鎖的に誤作動が発生、既存の文明は崩壊。その結果、ケラウノスは堕ち、回収された姉妹は新たに地上に造られた新しい国家、皇国の電源に転用された。しかしその後、スムマヌスは(おそらくロキの手によって)目覚め、妹のユピテルを人質に、ロキの言いなりとして外獣討伐の仕事を担わされることとなる。
- 目覚めて以降の日々の唯一の楽しみは皇都の施設の書庫に収められていた本を読むことだった。ほとんどの本はスムマヌスには理解できなかったが、わずかに絵本や小説・漫画が収められていて、彼女はその魅力にハマっていった。そして自分でも創作活動を行うようになり、スムマヌス血盟団というサークルを立ち上げて同人誌の製作を行うようになった。
- そんな中(おそらくロキの指示で)ユキト達に接触を開始する。接触を開始するに当たり、ユキト達を狙った皇国のレールガンの一撃を防いだ。(皇国のレールガンの一撃を防ぐ際に彼女が居合わせたのも、偶然ではなかったと考えられる)
- ユキト達の所に潜入することに成功したスムマヌスは、自身の傘下にあるカクリ村で行われている同人誌即売会にユキト達を招待し、そこで即売会の様子を見せることでユキトとビジネスパートナーを結んだ。
- その後、ユキトたちがガイアの子供たちを使って何か調査していると聞いて、彼らを捕まえようとするが失敗、ユキトにユピテルを殺さないようにしてもらえたものの、ユピテルの存在をユキトに知られてしまう。またロキからの指示で「皇都への略奪行為を阻止すること」と「アルラルとシルリルを拉致すること」を命じられるが、これも失敗しユキトにスパイ活動をしていたことを知られてしまう。
- その結果、ユピテルを救う方法として「ユピテルを主人公とした創作同人誌を連載し、ユピテルのファンを増やし、ユピテル自らの力で覚醒させる」作戦を提案される。紆余曲折があったものの、作成した同人誌が既刊・新刊全て完売し、ユピテルの信者を3万人まで増やすことに成功した。
- そして妹のユピテルを解放したが、直後に体を貫かれ、瀕死の状態となる。
- ユピテル
- 電気を操る力を持ったアルコーン。姉のスムマヌスと同様に、皇国が建国されるより遙か昔、皇国とは何もかもが違う高度科学文明時代のとある貧民街で、双子の姉妹の妹として生まれた。
- 当初、長女の暴力から双子の姉を守るため、わざと生まれつき喋ることが出来ないよう装っていた。双子の姉よりも先に電気を操る力に目覚め、姉に電気を操る方法を教えている。ある時、双子の姉と共に長女の下から逃げていたが、双子の姉が窮地に陥ったため、自身の電気の力によって長女を殺害した。
- その後、教約連側の国に保護されてアルコーンに改造される。アルコーンに改造後は特殊部隊員のコードネームとしてユピテルの名が与えられ、任務として機構連所属国からの飛来物を撃墜していた。
- しばらくして教約連はケラウノスを完成させたため、ケラウノスの電源としてリサイクルするために記憶を消して永遠に目覚めないように眠らされることになる。しかし、眠らされる直前にガイアから記憶を消されることを防ぐ薬を渡され、これを服用した上でケラウノスに接続された。
- ユピテルは兼ねてから姉のスムマヌスのことが嫌いだった。弱いくせに自分を守って傷つくからだ。しかし、同時に姉の存在を何よりも大切な存在だとも思っていた。この世に生まれないことが最高の幸せであると信じていたユピテルは、自身はもちろん姉のスムマヌスの死も願っていたが、結局記憶を消されること無く、死ぬことも無くケラウノスの電源となる。
- グングニルとケラウノスの誤作動によって世界が崩壊し、ケラウノスが堕ちた後、回収された双子の姉妹は地上に新たに作られた国家の電源となった。そこからも長い時間が経ったが、ある時(おそらくロキによって)姉のスムマヌスが発電装置から解放され目覚めてしまう。そのことを知ったユピテルは今度こそ姉のスムマヌスを殺害すべく、目覚めた直後に姉のスムマヌスを攻撃し殺そうと襲い掛かった。
- ティシュトリヤ
- 治癒能力に長けたアルコーン。アータルが皇都軍の皇帝陛下直属部隊に所属していた頃に、彼女と直接的な関わりがあった数少ない人物の一人である。
- 皇国の指示で傷ついたアルコーンの治癒を行っていたが、カクリ村の人々と同様に豊かな感情を持っていたため、命令外でとあるカクリ村の人々の治癒も行っていた。その後、(そのことが原因かは不明だが)皇国からそのカクリ村の粛清命令が下り、そのカクリごとティシュトリヤも攻撃を受ける。
- 議会の審議の結果、ティシュトリヤのカクリ落ちが決定し、その際に皇国の手によって記憶と視力を奪われることになる。ティシュトリヤがカクリに落とされる際、アータルから新たにリヤの名が与えられ、以降カクリ村でノルウと共に生活することになる。
- 後に自身が過ごしていたカクリ村がヘパイストスの放火に遭う。そこをチヤマルに救われ、以後チヤマルとも同じ家で過ごすようになる。
神無き世界のおねーちゃん活動
- ヘパイストス
- カーマ・マーラ