正式タイトルは『熱血硬派くにおくん外伝 イカすぜ!小林さん』。
概要
『ダウンタウン熱血物語』などに登場する冷峰四天王のヘッド小林政男を主人公に据えたスピンオフ作品。くにおくんシリーズで初となるSF作品である。
テクノスジャパン時代のスタッフでくにおくんの生みの親である岸本良久氏、ダウンタウンシリーズの原作者であるもけけ関本氏が企画協力として名を連ねている。
小林が登場していたダウンタウンシリーズでは2.5頭身の簡略化されたドット絵がおなじみだったが、本作ではやや頭身が高く、イラストに準拠した新たなデザインで描かれている。
過去作と同様に2人同時プレイが可能で、本作では1人プレイでも小林に加えて溝口かくにおが常に同行し、2人のキャラを切り替えながら操作できる。戦闘中にダブルドラゴン兄弟を召喚することで一時的に味方キャラ4人で戦うことができ、4人を切り替えながら戦闘もできる。
主人公の小林が倒れた時点でゲームオーバーとなるため、小林以外を操作している時はCPUの動きに注意。特にステージに穴がある場合は投身自殺して即死することがある。
アクション面ではつかみ攻撃や投げ技、武器アイテムなどのお馴染みの要素がオミットされている一方、敵の攻撃に合わせてボタンを押すことで発生するガードは健在であり、攻撃敵を吹っ飛ばした時にジャンプボタンを押すとホーミングして追撃する追い打ちが追加。体力が0になっても受け身をとってダウン復帰する限りミスにならないなど、ケンカというよりもスタイリッシュな格闘が押し出されている。
登場人物
評価
目新しい要素もあり、ゲームとして致命的な破綻も無いが、プレイヤーからの評価は芳しくない。
- ストーリーが説明不足でわかりづらい(原作者が過去に頒布した同人誌に関連すると言われるが単独作品としては問題)
- 色違いの雑魚敵を倒してボスを出現させることの繰り返しでゲームが単調
- ステージが広い上にマップ機能が無いので迷いやすい
- 一段階強化するだけで難易度が格段に下がる極端な成長要素…etc.
アークシステムワークス以降のくにおくんシリーズは原作者が関わったタイトルほど地雷率が高いと囁かれているが、本作の開発過程はもけけ関本氏にとっても不満を感じるものだったようで、「もう、企画の持ち込みはやらない」と開発から手を引くことを示唆するコメントを残している。