概要
主に王族や上流貴族への献上品として造られた。
中でも1885年〜1916年の間に当代のロシア皇帝アレクサンドル3世およびニコライ2世宛に納られた50個の品々は『インペリアル・イースター・エッグ』と呼ばれ、ロシアの至高の宝と称されている。
ロシア革命後は皇帝一家銃殺および皇室解体に伴い国外に持ち出されバラバラに散布してしまったが、いくつかはコレクターの手を経てクレムリン宮殿に保管されており、イギリス王家でも数個の所有が確認されている。
特徴
初期作品は「黄金の卵」と呼ばれるマトリョーシカ風の簡単なものだったが、製造者ファベルジェが「皇室御用達金細工師」に選ばれたのを区切りに、エッグは細やかな金銀細工と宝石で飾り立てられ、ミニチュアの城や時計を型どったものに特殊なギミックを施したからくり仕立ての置物へと変わっていく。
特にロマノフ朝ではニコライ2世達家族の肖像画や写真が宝飾に使われたエッグが数多く作られ、当時の風刺や皇室一家の記録を辿るための貴重な資料としても重宝されている。
関連タグ
名探偵コナン 世紀末の魔術師:インペリアル・イースター・エッグがキーアイテムとして登場。ロマノフ家についても紹介されている。