エニグマの概要
ドラゴンの頭蓋骨を覆面として装着した、ドグマに仕える謎の人物。ストーリー中では度々、ドグマとの会話シーンが登場し、主人公に対しても丁寧な口調で話す。主人公がアヴァロンエリアまで乗り込んできたときはドグマの手下として自らモンスターを使役し戦う。
主人公やシロップの名前を初対面で知っていたため、シロップはエスパー(超能力者)だと思い込んでいた。
※以下に物語の核心部に触れる記述を含みます※
究極生命体・エニグマ
ラストダンジョン・魔城アヴァロンにてドグマが操る死天龍・アークヴェルザが主人公によって倒されると、究極進化のため、ドグマの体を器にしたうえで、その体に乗り移り、アークヴェルザと合体。さらに天空龍の力をも取り込んで強大な力を手中に収め、すべてを無に還さんと自ら襲い掛かってくる。一度は主人公の動きを封じるも、シロップが命天龍・ゼルクレアとして覚醒しその力を行使したためエニグマ自身は力を抑えられ、その状態で解放された主人公と戦闘となる。
本作のラスボスであり、本体である「究極生命体(ウルティメイト)・エニグマ」と、まわりにある5つの首が別々に行動する。
敵 | 属性 | HP | 行動間隔 | 行動パターン |
---|---|---|---|---|
究極生命体・エニグマ(本体コア) | 変化 | 300,000 | 2 | 通常攻撃/超連続攻撃(3~4回連続攻撃)/天空再臨(周りの首が1体以上倒されていると発動/倒された首がHP満タンで復活)/ウルティメイトブレス(連続攻撃) |
緋天の首 | 火 | 30,000 | 2 | 通常攻撃/ヘルファイアブレス(残りHPの1/2ダメージ) |
蒼天の首 | 水 | 45,000 | 3 | 通常攻撃/エクスフリーズブレス(連続攻撃+ドロップが見づらくなる) |
樹天の首 | 木 | 10 | 3 | 通常攻撃/ハードミストラルブレス(連続攻撃+ドロップ配置ランダムリセット) |
聖天の首 | 光 | 20,000 | 1 | 通常攻撃/ギガボルトブレス(連続攻撃+いずれか2体が2~3ターンまひ)/ドラゴンズロア(5ターン全体の攻撃力アップ)/ヒール |
夜天の首 | 闇 | 35,000 | 2 | 通常攻撃/ディープシャドーブレス(連続攻撃+ドロップが見えなくなる)/連続攻撃(連続攻撃) |
本体コアは2ターン間隔行動だが、あと1になったところでコアが開閉し、コアが閉まっているときはこちらからの攻撃は通用しない。あと0になったところで攻撃や天空再臨などの行動を行う。
周りの首は本体コアとは別に行動し、特殊攻撃も仕掛けてくるので全体攻撃でさっさと倒してしまいたい。その場合、防御が高い樹天の首が残るので次の攻撃で倒してしまうこと。
本体コアは2ターン行動で攻撃もさほど強くはなく、連続攻撃さえ気をつければ戦いやすい。コアが閉じているときはスキルチャージに集中し、コアが開いたり天空再臨で首が復活した時に備えるとよい。
地龍王・アヴァロン
「1万5千年前… ドラゴンの文明は隆盛を 極めました…。ドラゴンたちは天空龍さまを 神とあがめ その後 平和な時代が つづきました。ですが… たった1人のドラゴンの野心がすべてを はかいしたのです…。」
13,000年前にドラゴン軍団を率いてディストピアの地を支配したドラゴン。
ディストピアの各地域に塔を建設し、浮遊島に乗り込んで天空龍たちと戦った(天地戦争)後、南の大地を侵攻しようとしたが、始祖龍・エイドスの命を受けた天空龍たちによってディストピアの地ごと封印された。
本名をエニグマといい、エデンエリアの神山ゲネシスの頂上の村の竜人族の三男という出身。村を抜け出した後に神をも超えたいという野望を抱き、兵力養成用に地中のドロップを吸い上げるため山の5か所に歯車の神殿を建設してドロップを確保したが、村が反発したため襲撃して滅ぼし、その跡地に新たな拠点として「黄金郷エデン」を建設した。
かつてユグドラシルエリアを訪れた折、そこから見上げた浮遊島の美しさに魅了され、制圧することを決意したのが野望のきっかけ。神山レーラズを拠点に仲間を集め、数百年かけてユグドラシルエリアを制圧。その後ディストピア全土を制圧し、前述のように天地戦争を起こしたのである。アヴァロンの戦争の物語はゲームのストーリークリア後に非常に緻密に語られるほか、クリア前もエリアごとの天空龍神官が章ごとに様々な話を聞けるので、聞き逃しに注意。
そのほかにも天地戦争の過程で地上最強のドラゴンとされたアヴァロンドレイクを従えたり、天空龍のクローンである裏天空龍を禁術で生み出したりしていた。
封印された後、精神が禁術で肉体から抜け出し、現在まで生きていた(これが現在のエニグマである)。
なお、天地戦争を起こすずっと前は天空龍とも良好な関係にあった時期があり、その時期に勾玉を得てドラゴンでありながらドラゴンマスターともなっていた。
同じくドラゴンマスターのドグマは子孫にあたる。
その後ディストピアが復活し、調査を兼ねて来ていた主人公が黄金郷エデンに到着したころ、肉体だけで眠っていたはずのアヴァロンが復活。精神体(現在のエニグマ)がすでに倒された後であるが、別の者が封印されていた肉体を乗っ取り、操っていたのである。そしてアヴァロンの肉体と共に封印されていたアヴァロンドレイクを召喚し、襲い掛かってくる。
憑依していた者はアヴァロンに禁術を教えた部下であったことのみ明かされ名は語られなかったが、天空龍の神官が語るところによると、アヴァロンに禁術を教えたのは死の司祭ククロである。
かつて天空龍に仕えていたククロは、天空龍の神官曰く、ドラゴン文明の時代に命を冒涜する禁術に手を染めて、ヴァルハラエリアの光の浮遊島である「英霊島ヴァルハラ」から追放された後、アヴァロンに仕え、様々な禁術をアヴァロンに伝授したとされる。(詳しくは余談の項目を参照。)ゲーム中でも使用可能なモンスターで、ダンジョン絵馬として配信されている。
ドラクメシア年表
- 5億年前、天地創造。始まりの龍・エイドスが命天龍・ゼルクレアと死天龍・アークヴェルザを生む。
- 4億8000万年前、ゼルクレアが火・水・木・光・闇の5元素を司る天空龍を生む。
- 2億5000万年前、ドラゴンの祖先が誕生。
- 2億年前、大地震が発生。ムスプルヘイムエリアの「ゴウエン火山」の半分が大噴火によって消失し、ユグドラシルエリアのノルン山脈は二つに割れ、「霊峰ミーミル」と「霊峰ウルズ」ができる。その際に多くのドラゴンが滅びたが、炎龍・ムスプルヘイムは火山のエネルギーを体内に取り込んだことにより生き延びた。※1
- 2000万年前、ドラゴンが知性を持ち始める。
- 2万年前、ドラゴン文明が発祥。5体の天空龍が神として崇められる。
- 1万5000年前、エニグマが誕生する。
- 1万4500年前、エニグマが新国家(黄金郷エデン)を建設。地龍王・アヴァロンと自称する。※2
- 1万3600年前、地龍王・アヴァロンが紛争を誘発し、ディストピア全土を掌握。※3
- 1万3500年前、エデンの民が地龍王・アヴァロン討伐に乗り出すが敗北する。
- 1万3300年前、ディストピア全土を支配した地龍王・アヴァロンと配下が、天空龍に戦いを挑む(第一次天地戦争)。
- 1万3200年前、戦力強化を図った地龍王・アヴァロンらが天空龍を浮遊島から追い出すことに成功。天空龍たちは南の地に逃れる(第二次天地戦争)。※4
- 1万年前、ニブルヘイムエリアの「ニドヘグ氷河」に棲んでいた雪のドラゴン族モズグズを滅ぼす(しかしその中の生き残りである「ナダレ」と「雪原の暴君・コキュートス」は異空間に逃亡する事により生き延びた)も、天空龍が地龍王・アヴァロンを本拠地のディストピアごと封印。転生の秘術が使われ、地龍王・アヴァロンは仮死状態となる。※5
- 9000年前、ドラゴンに代わり、哺乳類が地上を支配するようになる。
- 8500年前、天空龍の神殿が建設される。※6
- 5000年前、命の神殿が地中に埋もれる。
- 1500年前、ドラゴンテイマーのシオンが生まれ、人間とドラゴンの新たな関係が始まる。
- 210年前、地龍王・アヴァロンの子孫であるドグマが誕生。
- 100年前、機械の力を借り、ドラゴンテイマーを育成する研究が始まる。
- 50年前、ドグマがパラドックスを設立。
- 20年前、トモナガ博士がDーギアを発明。
- 11年前、主人公が生まれる。
- 1年前、ドグマにエニグマが接近。天空龍を支配する秘術を教える。
- 炎龍・ムスプルヘイムはダンジョンに存在する竜石というアイテムを120個コンプリートすることで貰える「炎龍の絵馬」では入れるダンジョン「炎龍火山」をクリアすることで一定確率で入手可能。
- この時に歯車の神殿を建設。アヴァロンは地中から神殿を通じて大量のドロップを吸い上げて無理やり配下のドラゴンに与え、屈強な兵士を作ったといわれる。シロップ曰く大量のドロップをずっと与えられていたら心が壊れてしまうとのことで、現に守護龍・アヴァロンドレイクの図鑑説明によると「ドロップのエネルギーを過剰に与えられた結果、力は倍増されたが精神が崩壊した」とされている。
- この時からドロップの枯渇は問題視されていたが、この時点ではまだドロップは不足していなかった。しかし、アヴァロンは戦争を起こすためにドロップが不足しているという噓の情報を流すことで民衆の不安を煽り、地上のドラゴン達はドロップが湧き出る土地を抑え、自分のものだと主張しあい始めた。これにより地上でドロップの奪い合いが起き、戦争へと発展した。勝利したドラゴンは豊富なドロップを手にいれたがこれにより欲望と格差が生まれ、それによってより一層ドラゴン達を戦争へと駆り立てた。やがて、度重なる戦争でアヴァロンの思惑通りドロップ不足は現実となった。一方、自らドロップを生み出せる天空龍が暮らす浮遊島には豊富なドロップが存在していた。地龍王・アヴァロンはこの瞬間に「天空龍がドロップを独占!」と喧伝。ディストピアに住むドラゴン達に天空龍への憎しみを抱かせた。
- アヴァロン一派と天空龍を慕うドラゴン達が戦争という形で激突。第一次天地戦争は天空龍側の勝利だったが、浮遊島攻略のために天まで届くほどの高い塔を建設し、禁術によって強化されたアポカリプスやカースドラゴンを投入したことで第二次天地戦争では地龍王・アヴァロンが勝利を収めた。
- ナダレは「雪原の絵馬」で入れる逃亡先のダンジョン「モズグズ雪原」のボス「雪原の暴君・コキュートス」を倒すと一定確率で入手可能。
- この時に天空龍と神官の祖先達は再び国作りを行った。しかし戦争によって地上のドロップは失われたため、ドラゴンは地下に移らざるを得なかった。
:出典『パズドラZ 究極オフイシャルガイドブック』小学館
余談
禁術
浮遊島から追放されたククロがアヴァロンに伝授したとされる禁術。これらの禁術はレンジャー本部の右上のドアに入り、本棚の前にいるレンジャー隊の青年に話しかけることでランダムで閲覧が可能。この項目では使用者を術者、対象者を被術者と記載する。
死生逆転の法
死と生を入れ替えることにより死せるものに再び命を宿らせる禁術。本来ドラゴンは死ぬとドロップへとかえり、新たな命に転生するが死んだドラゴンにこの禁術を使うと新たな命に転生せず、朽ち果てた体に命を戻す。
被術者:カースドラゴン
転生の秘術
死する時にこの術を使うことで肉体から精神だけ抜け出すことが出来る。天空龍の神官曰く、死生逆転の法を発展させたのがこの禁術であるとのこと。ドラゴンは死ぬと大気中のドロップに溶けてそのまま消え、そこから新たな命が生まれるが大気中のドロップに溶け込んだまま意識をとどめるのが転生の秘術である。
術者:地龍王・アヴァロン(エニグマ)・ククロ
強制進化の禁術
ドラゴンを強制的に進化させる禁術。被術者への負担が大きく命を落とすこともある。なお、アヴァロンエリアの「竜の墓場」というダンジョンにある多くの骨は禁術で強化された地龍王・アヴァロンの配下のドラゴンの骨(本来はドラゴンが死ぬとドロップへと変わるが禁術の影響で魂が消滅し、骨だけが残った)とされるがこちらとの関連性は不明。
被術者:アポカリプス・カースドラゴン
世界崩壊の禁術
世界をジグゾー型にくりぬく禁術。死の天空龍の力が必要。術者に大きく負担がかかる。
ストーリーの最序盤でドグマ本人が実行したがやはり負担が大きかったようで、彼が主人公達とレンジャー本部前で邂逅し、シロップの発した光に当てられた際に大人しく撤退した。
天空龍の神官曰く本来は世界のピースに力を与えたり奪ったりする能力は天空龍にのみ使えるとのこと。
術者:ドグマ
二種類の文明
ヴァルハラエリアの「グリンカム遺跡」には天空龍を祀っていたドラゴンの文明と地龍王が支配していたドラゴンの文明が存在し、前者は自然の力を借りた魔法のような力で文明を発展させたが後者は呪術や機械によってドロップの力を増幅させたり、ドラゴンの力を強化したりして自然では得られない力を求めたといわれている。
機械へのアプローチ
死の司祭・ククロから教わった禁術のみならず科学にも興味を持ち、たくさんの機械を作ったとされている。後述するが、その過程で地龍王・アヴァロンは機械の技術を使ってドラゴンを作った。それがアポカリプスである。
探求心
地龍王・アヴァロンは塔の壁画によれば命の研究に熱心だったとされている。命の仕組みを始め、命の誕生、命のドロップ、命とは何かといったものだけではなく、機械に魂を入れ込む方法や死んだドラゴンに魂を戻す方法、命をコピーする儀式なども研究していたようだ。
暴虐
地龍王・アヴァロンはドラゴンこそが最も優秀な種族であると考えドラゴンによる世界統一を目指したが雪のドラゴン族モズグズ等の自分に従わないドラゴンやその街を次々と消し去り、自分に従うドラゴンだけの王国を作った及び天空龍の神官からは驕り以外の何物でもないと評されており、それがどれだけのドラゴンの犠牲を生んだのかは想像に難くない。
生き残り:ナダレ、雪原の暴君・コキュートス
地龍王の故郷
黄金郷エデンは元々神山ゲネシスの頂上にある小さな村であり、山を下りるのは一部のドラゴンだけでほとんどは村の中でその一生を終えたという。エニグマ…地龍王・アヴァロンはそれが嫌で抜け出したのではないかとレンジャー本部で推察されている。世界を支配しようとするエニグマをエデンの村に住むドラゴン達が何度も止めようとした。最終的にエデンの村の長が天空龍の助けを借りてエニグマを倒そうとしたが事前に察知されてしまい、村は滅ぼされてしまった。
そして焼き払った村の跡に金色に輝く町…黄金郷エデンを作った。ただし、エデンを自分の拠点にしたことからエニグマは故郷に対して強い思い入れがあったのは間違いないと作中で考察されている。
地龍王の由来
地龍王が建てた塔の壁画に「地上の王は空を見上げた… 地上だけじゃ足りない… 空が欲しい。飛べない地上の王は空を突き抜くような高い塔を作った…」と読み上げるシーンがある。その他にも天空龍の神官から下記の台詞を聞くことが出来る。
「竜人族の天才の野心… 彼の野心がドラゴン達を変えたのです。彼は天空龍になりたかった…。でもなれなかった…。だから地上で神になろうとしたのです。そして彼は地龍王と名乗ったのです。」
地龍王の目指したもの
これまで何度も言われている通りアヴァロンは世界征服を目指していたわけだが、多数のドラゴンを死に追いやり、街を消滅させるなどの愚行を積み重ねてまで得ようとしていたものはわからない。作中では地龍王は本当の意味で神になるつもりだったのではないかと言われている。この推測が正しければ、前述の神官の台詞の通り、地龍王・アヴァロンは神…即ち天空龍になろうとしたのではないかと考えることもできるがあくまでも考察に過ぎない。