オネスト大臣
おねすとだいじん
CV:石井康嗣
帝国の実質的な最高権力者。
幼い皇帝を意のままに操って暴虐のかぎりを尽くす帝都の大臣で、帝国の腐敗の元凶。
国民から酷く嫌われており「ナイトレイド」の最終的な標的である。
いつも何かを食べている巨漢だが、相当の切れ者で、後継者争いに乗じて今の皇帝を帝位につけた功績を持っている。
最終的にはナイトレイドに敗北し彼を憎悪していた国民に凄惨な仕打ちを受け殺される。
柔らかい物腰に常に敬語で接する温厚そうな人物だが、それは表面上の振る舞いに過ぎない。
その実若い頃から自らの権力と権勢をどこまでも高め、世界さえ好き放題にしたいと本気で考えていたほどの利己主義と強欲の権化のような野心家であり、目的のためには手段を選ばない。
自身の歪んだ権力欲・支配欲を満たせるなら民がどれほど苦しもうとも蚊ほども気に掛けないどころか、むしろその状態の方が都合がいいとばかりに敢えてそうなるよう仕向け、あまつさえそれをメシウマで眺めてしまえる、残虐・冷酷な悪辣の極みを行くド外道。
それでいて自身の性格や行為の悪性をよく自覚しているので、権力の維持や保身に関する対策・行動は異様なほどに徹底しており、種々の謀略を張り巡らせつつ利用できるものは何でも利用し、邪魔者は見せしめも兼ねて惨たらしく殺してから排除する。
また、「若い内はひたすら研鑽を積むべし」という努力家の一面を有し、自身も野心を果たすために、ひたすら知識・肉体両面を鍛えながら下地作りに奔走する若年時代を過ごした。
因みに「オネスト(honest)」とは、「素直」、「真面目」、「誠実」という意味なのだが、本人には全く当てはまらない。
その太った肉体は本人の異常なほど念の入った暗殺対策の賜物であり、若い頃に皇拳寺で積んだ壮絶な修行と特殊な鍛錬法によって筋肉と脂肪を天然の鎧とすることに成功しており、並みの人間なら致命打となるレベルの重傷でも普通に動き回れるほどの頑強さと生命力を有している。
また、帝具のないレオーネならば素で圧倒してしまえるほどの卓越した拳法家でもあり、異常なほどによく食べるのも肉体の維持に必要だからであった。
切り札として、帝具「絶対制限・イレイストーン」を隠し持つ。
帝具であるならば発動と同時に問答無用で破壊・無効化してしまえる力を持つ宝石型のアンチ帝具だが、一度使用すると一週間は再使用不可能になるという欠点がある。
普段はその形状を活かし、ただの宝石に偽装して肌身離さず持ち歩いている。
ブドー
最大の政敵。オネストに従わずその権力も通用しないが、担当部門の違いと「武人は政治に口を出すべからず」とするブドー自身の信条により、具体的な衝突までには至っていない。ただし、「反乱を片付けた次は腐敗官僚を一掃する」と宣言しており、対立を深めている。
エスデス
ブドーやナイトレイドに対抗できる具体的な即応武力を持たないオネストにとって、最大の暴力装置として信頼する同盟者。一方のエスデスもオネストの作り出す混乱が自身の望む闘争の日々に繋がるものと見做し、好きに戦いやすくもなるので力を貸している。お互いの欲望のための利害の一致から、ギブアンドテイクの良好な関係を築いている。
シュラ
一人息子。自身の若い頃の経験に基づき、武者修行の旅に出ることを命じていた。基本的に自身以外のことは利用する道具程度にしか思っていないオネストだが、一応シュラのことは本人なりに愛してはいたようで、その死に際して一度は号泣する。しかし、「息子ぐらいまた作ればいいか」と納得して即座にいつもの調子を取り戻している。