概要
シーエフケーのアクションアドベンチャーゲーム。2020年11月26日配信。
現在はNintendoSwitchとSteamで遊ぶことができる。価格は税込み1650円。
あらすじ
様々な次元がパイプのように繋がっている世界。
各次元のバランスは、中心となる場所・ターミナルにある「次元の核」と呼ばれるものによって制御され保たれていた。
ところが、ある日次元の核が停止。
次元のバランスが崩れ始め、様々な影響が出始めてしまう。
次元の安定を保つ種族の末裔である少女、キュビは、各地のバランスを取り戻し次元の核を再起動するべく、様々な次元を旅することになる。
ゲームシステム
アクションアドベンチャーと言ってはいるが、その実3Dパズルゲームである。
6つのエリアに別れた各次元のステージを順に進めていき、全て攻略することで手に入るそのエリアの「結晶」を集めて次元の核を元に戻すのが目的となる。
キュビや仲間たちを操作してギミックを解き、ゴールゲートを開けて入ることでクリアとなる。
ギミックも多彩。
- ブロック
立方体の重たいブロック。蹴飛ばして移動させることができ、スイッチの上に移動させることで常に押した状態にできる。
遺跡のポータルに放り込むことも可能。
- モノリス
対応するスイッチを押すことで地面に引っ込む、上にすぼんだ四角柱型のモノリス。引っ込んだ状態で上に乗ればスイッチが切られてもそのまま通れる。
- 遺跡
直方体型のモノリス。2つ繋ぐことで相互をワープできるポータルにしたり、開通させて通れるようにするドアにできる。ポータルにはブロックを放り込める。
- 精霊
筆で拾う収集要素。ステージ毎に3匹存在しており、エリア内の全員を集めることで実績解除される。
……「筆で捕まえる」とゲーム中説明されるがどう見ても筆で殴っているのはツッコまないでおこう。
- インク
筆を振って水面に広げることで水上を歩けるようになるインク。
早く使用しないと効果が切れる他、水面にひろげてしばらくすると溶けて消えてしまう。しかし効果時間中はブロックも動かせる。
- ゴーレム
火を消すと点火のために移動を始めるゴーレム。
近くに松明と火消し用の水場があり、水で火を消すと起動し、のっしのっしと歩いて点火したあと来た道を戻る。
進路上にブロックやキュビがいると頭をポリポリ掻いて止まってくれる他、ブロックで進路を遠回りさせることもできる。別に攻撃はしてこない優しい守護神。
- ペンギン族
別の次元から来た凶暴なペンギン族。
キュビを見つけると右フックで襲ってくる。やられるとリスタートポイントでやり直しになる。
正面しか見えないので誘導や視線切りもやりやすく、果ては同士討ちまでする。中には喧嘩するペンギンを止める警官ペンギンもいる。しかしその警官も非番のときは普通に襲ってくる。
バロンいわく、次元崩壊の影響で凶暴化してしまっているらしい。バロンだけ別の場所に飛ばされたため無事だったようだ。
- 次元の歪み
ステージに固定で存在するポータル。
紫色の自由に出入りできるタイプと、青から赤への一方通行タイプがある。転移先に障害物が乗っているとワープできない。
- 動く歩道
文字通り。
終着点まで降りれないため、考えて乗らないと面倒なことになる。ブロックも乗せられる。
ただし進行方向にブロックなどで障害物を設けるとその手前で降りれるので、上手く活用することがカギとなる。
ひとつひとつのギミックは単純ながらも、後半になるとこれを組み合わせた行動が求められる。例えばブロックは蹴る=押すことしかできないため変なところに移動させると詰んだり、インクは早くしないと効果が切れてしまったりなど、頭を使う場面が増えていく。
直前からやり直す機能やリスタート機能もあるためじっくり考えることもできる上、適当に目の前のギミックから解いていくと自然と答えが出るように組まれていたりなど、決定的に「詰み」になるようには作られていない。ただのパズルではなく、そこに移動などのアクションを加えていることで、歯応えもありつつ自分で動いて解いていく楽しみがある。
難点もいくつかあり、ギミックを動かす際のボタン判定が少し狭かったり、ステージ名が内容に合ってなかったりするなどあるが、ゲームに関わる重大・致命的なものは特に無い。
また、今作には実績システムも採用されており、様々な行動によって実績解除となる。
実績解除を進めるとキュビの髪型やコスチュームが解放されるので、やりこみ要素としてやってみるのはどうだろうか。
キャラクター
- キュビ
主人公。赤いツインテールが特徴的な少女。
次元の安定を保ち、次元の核を元に戻すことができる一族の末裔。背負った身の丈程もある特殊な筆を用い、ポータルやドアの生成、水上をインクで歩けるようにするなど様々なことができる。
前向きで明るいが、凄まじく天然な性格をしており、バロンに会ってろくに話を聞かぬままうっかり突き落とす(鳥だから飛べると思い込んでいた)、ゲームシステムを否定しかねないメタすれすれの発言をする、バロンを置いていこうとする、悪意はないが中々アレな発言をする、影の自分に変なあだ名をつける……など、次元崩壊の危機にもかかわらず結構ほんわかとしている。
一方で仮にも次元管理の末裔、次元の仕組みについては詳しい。
- バロン
キュビが出会った、金髪と赤縁メガネが特徴的な黄色いペンギンの男。
他のペンギンもろとも、次元の崩壊に巻き込まれて故郷に帰れなくなってしまっておりあちこち探索していた模様。その際、崩壊の影響で凶暴化しているペンギンたちを見かけているため、早くもとに戻したいと考えていたところをキュビと出会う。
出会って早々に鳥だから飛べると思い込んでいたキュビに突き落とされる羽目になるが、その後再会した際に一緒にいたほうが安全というキュビの考えで旅に同行する。しかし、彼と一緒に探索するエリアはよりにもよってペンギンの苦手な暑い場所・溶岩地帯である……
真面目でしっかり者。超天然なキュビに対してはツッコミしっぱなし。現在の自分の外見は「ダサい」としている。キュビもダサいと思っている。
- 謎の少女
キュビが特殊なゲートを通った際、鏡のように現れた謎の少女。キュビからは「影」「ダークキュビ様」などと勝手に呼ばれている。
キュビそっくりな容姿だが、色合いも性格も明るいキュビに対して、グレー系の色合いであり性格もドライで大人しい。
キュビと全く同じ能力を持っており、後半は彼女と2人でステージを進めることになる。
常にツンとした態度をしていて、キュビにも冷たいがなんだかんだ協力してくれる。ツンデレ。会話から察するに高所恐怖症の疑いがある。
名前はエンディングで明かすまで教えてくれないが、同じ能力を持っており見た目もそっくりであること、この世界が様々な次元で作られていることを踏まえると……