概要
『キリエのうた』は、岩井俊二による小説及び映画。
映画は2023年10月13日に公開された。
主演はアイナ・ジ・エンド。アイナにとっては本作が初の映画出演作・初の映画主演作となる。(過去にアニメ映画SING2の吹き替えキャストを担当したことがあり、実写映画及び邦画としては初出演となる。)
岩井俊二は本作品について「初めは、とある未発表小説の中に書いた女の子2人の小さな物語だった。それがいつしか13年にも及ぶ話になり、自分の想像を越えた重たい十字架をこの子たちに背負わせることになった。彼らはこの世界を自らの足で歩き、懸命に、そして自由奔放に生きている。この空の下のどこかで。」と語っている。
登場人物
- キリエ/小塚路花(演:アイナ・ジ・エンド)
住所不定の路上ミュージシャン。宮城県石巻市生まれ。東日本大震災で被災して以来、歌う時以外はほとんど声を出せない(吃音ではないが話すと涙が止まらなくなるため極力喋りたくないとのこと。)。震災で母と姉を亡くしている。
Kyrie(キリエ)は姉の名前から付けたアーティスト名。新宿での路上ライブ中に高校時代の先輩で友人のイッコ(真緒里)と再会する。
- イッコ/一条逸子/広澤真緒里(演:広瀬すず)
路花が通学していた帯広の愛国高校の一つ上の先輩。当時真緒里から声をかけて友人となっている。
キリエのマネージャーを申し出る。何故か広澤真緒里という名前は捨てたと言い、一条逸子(イッコ)と名乗っている。
横井の牧場の従業員。横井に頼まれて真緒里の家庭教師をしていた。生まれは宮城県仙台市で小中学校時代は石巻市で暮らしていた。
仙台の高校時代に路花の姉・小塚希と交際、結婚の約束をしており、義妹になるはずだった路花を自身の妹のように大切に思っている。
高校時代はバンドでギターを弾いており、詩と曲も書いていた。路花に最初にギターを教えたのは夏彦である。
- 寺石風美(演:黒木華)
大阪・藤井寺市の小学校の教師。古墳公園の木の上で生活しているイワンと呼ばれていた少女(当時9歳の路花)を自宅で保護する。
SNSで石巻にいる夏彦が少女の関係者らしいと知り、連絡すると夏彦はすぐに大阪まで来ている。