この記事には漫画『ラグナクリムゾン』最新14巻までのネタバレがあります。未読者はネタバレ注意。
『吾輩は 死だ』
『違った 爪牙の王だ』
概要
CV:釘宮理恵
ギルゼアとは、漫画及びアニメ作品『ラグナクリムゾン』の登場人物である。
竜の六血族の一つ、爪牙の血族の竜王にして『殺尽竜』。
人物
「吾輩/我輩」を一人称とする黒ずくめの少女。
爪牙の刻印が刻まれたチャイナドレスに似た衣服を着用し、その上から黒のコートを羽織る。
自他問わず『◯◯系女子/男子』と呼称する事もある。
常に口角を上げており、自らの手を手錠を掛けて封じている。
彼女の周囲では白黒一対の剣が浮遊している。
竜王の中では珍しく自身の血族を持たない存在であり、他の血族や人間の中から気に入った者に己の武を教える。
後述するフットワークの軽さから、世界中にてその気に入った者を探し求めている可能性が高い。
そして、ギルゼア自身が満足するレベルに達した者にのみ、自身の持つ世界最強の魔剣『六爪対牙』の内いずれかを授けている。
『六爪対牙』の正式な所有者だけが爪牙の血族と呼称されるが、現在は八つある魔剣の内一本をウォルテカムイが所有している。
爪牙の血族
『六爪対牙』の正式な所有者達。
認められる為の前提条件はギルゼアを見て潰れない事。
彼女の存在が強大すぎるあまり、無意識の内に弱者を潰してしまう為、彼女はこの現象を弟子にするか否かの判別手段として利用している(また、この現象についてをTRPGの「正気度ロール」に例えている)。
ウォルテカムイとの関係
前述の通り翼の血族第二位階たるウォルテカムイが『六爪対牙』の内一本を有するが、彼が爪牙の血族と認められた訳では無い。
彼は人間だった頃に爪牙の血族の一人と遭遇し、そしてその人物を殺害し『爪』を奪っている。
それから、ギルゼアは彼に会いに行った。
『斬りに来た』という意思を察知し100km離れた場所からカムイが奇襲を仕掛けるも、先に斬り掛かったカムイが斬られ、ギルゼアは無傷という結果に終わる(カムイの胸に刻まれた八度の傷はこの時に出来たもの)。
その後、「弟子を斬ったのがどんな者か 試し斬りに来たのだ」「満足したので帰る 爪は好きに使いたまえ」と伝えており、ウォルテカムイの事は爪牙の血族とは別枠の所有者として認めている模様。
また、「吾輩を斬りたくば尖りなさい」等と助言し、ウォルテカムイにとっては超えるべき壁の一つと認識されている。
ラグナとカムイの死闘、その決着を遠方から見届け、ギルゼアは「雷の天才」と称する彼の喪失を残念がった。
戦闘能力
14巻現在では詳細不明。
ウォルテカムイの回想によると斬る過程をイジる事が可能で、相手に先に仕掛けられても相手だけが斬られる結果に出来る。
この先、12巻以降のネタバレがあります
太陽暦498年の3月12日深夜にて、ガーネス軍の襲撃より始まった翼の血族第13位階の一体シャンティオラスとの戦い。
銀装兵団元剣士長ユゴ・ロブレスの助力もあって、避難民を守り抜き成竜化したシャンティオラスの討伐に成功したレオニカ達。
激闘を経て手応えを感じたレオニカは改めて「ボクは 最強が欲しい!!!」と吠える。
そんな彼女に呼応するように、突如として現れた。
「及第点といったところだね」
振り向いたユゴを、見てしまった避難民を、人間も竜も問わず正気を失わせ倒れさせる。
ギルゼアの圧倒的な存在を前にして立っていられたのはレオニカだけだった。
そのレオニカさえも、激しく身震いし、顔は憔悴しきってしまっている。
恐怖を露わにする彼女の隣で、ただ純粋にギルゼアは問う。
「我輩が最強だ」
「君は何が欲しいんだって?」
「もう一度吠えてみたまえ」
ギルゼアの存在は強大すぎるあまり、目にしただけで弱い命を容易く奪ってしまう。
また、目撃し生き残った場合でも、正気を保つ為にギルゼアを忘却する。
生き残った大多数にはシャンティオラスの仕業として認識された、避難民3315人が犠牲になった惨劇を正しく覚えているのは、レオニカとサイクスの二人のみだった。
レオニカの大言に興味を抱いたギルゼアは、彼女と会ったその日の内に3月22日0時に会いに来るよう伝えた。
そして、紆余曲折を経て約束通り顔を出したレオニカ、それから付いて来たサイクスの覚悟に喜ぶ。
「うれしいなうれしいな」
「これで弟子が3人になった」
「にぎやかでうれしいな」
ギルゼアの新たな弟子は、何も狩竜人だけでは無い。
その中には、物憂げな顔をしたレオニカのよく知る彼に似た少年の姿もあった。
個性豊かな弟子3人を引き連れ、ギルゼアは竜王の生まれ故郷とされるアメリカ大陸へと向かう。
※この先、14巻のネタバレがあります。
5月3日に起きた『ルギア銀鉱襲撃戦』の後、レオニカ周辺の動向を探っていた預言者オルゴールことクリムゾンは3月12日に起きた事件の情報を知る。
ため息を吐き地球儀の間へと向かったクリムゾンはとある場所へと転移座標を定める。
「呼び出し(コール) ニューヨーク自由の女神像」
破壊された自由の女神像へと辿り着き、その頭部付近でクリムゾンは自分の到着に気付いているギルゼアを呼び出す。
「ハロハロ~ マ~イビッグシスタ~」
「あれ? 今日は男の子(ブラザー)の日だった?」
対するクリムゾンはレオニカの件を切り出し、〝元〟翼の王と爪牙の王の会話が始まった。