この記事には漫画『ラグナクリムゾン』最新14巻までのネタバレがあります。未読者はネタバレ注意。
「もう戦場に出るな」
「次に戦場で会えば君を――」
「殺さねばならない」
概要
グレストノウァクとは漫画『ラグナクリムゾン』の登場人物である。
骨の血族第二位階にして『機竜』。
自身と血主の『不滅竜』バンコを除き全滅した血族の中で、唯一活動している最強最古の第二位階。
人物
恰幅の良い、長身の寡黙な男。人形態は他者から「桐生」と呼ばれている(日本での偽名と思われる)。
直属の主であるバンコが封印されている為、平時は日本で活動している志熊理央こと『盲目竜』シグマリオの側近として活動している。
シグマリオはおろかクリムゾンすらも『最強最古の第二位階』とみなしているが、自身はその評価を誤りと認識しており、『最古の第二位階』はフェルビゴートの称号としている。
普段はスーツ姿だが、戦闘時はTシャツに迷彩ズボンと軍人に近しい装いになる。
竜形態では機械的な巨体で且つ、砲身の右腕と竜腕の左腕を有する。背部に戦艦のそれに似た三連装主砲を2基備える。
また、高速飛行形態に変形する事も出来、その状態で飛行しながら直角に曲がる事も可能。
現在の一等神民リ・ルオシーとは以前に交戦した経験があり、その際には彼女を見逃している。
戦闘能力
人形態では不意打ち気味であれラグナを大きく殴り飛ばす程の膂力を有する。
『機竜』の名に恥じず、竜形態では様々な機装を使用する。
※以下は14巻の描写を元に記載。
第一機装 分子結合強化装甲
全身に強固な装甲を付与する。ラグナの狩竜閃を銀気の刃ごと容易く砕く硬さ。
第二機装 超振動刃(ちょうしんどうブレード)
左手で触れたものを切断する。ラグナには躱されたが触れた地面から5方向に斬撃が深く広がった。
第三機装 超音速ミサイル
尾の付け根から独特な模様のミサイルを発射する。ラグナとの戦いに於いては計6発飛び凄まじい規模の爆発を起こした。
第五機装 光学迷彩
透明化し姿を隠す。一瞬にして適用され、ラグナの不意を突いた。
第六機装 電磁機関砲(ガトリングレールガン)
背中の三連装主砲をガトリング砲に変化させ、電磁力で砲弾を撃ち出す。ラグナには全て躱されたものの、かなりの長射程を誇る。
第七機装 レーザー機構
背部から無数のレーザーを照射する。ラグナの背中を焼いたがその後放出した銀気に防がれる。
第八機装 音響兵器
対象を取り囲むように球体を射出し、その球体から強力な音波を放つ。中心に居たラグナに少なくないダメージを負わせ、荷電粒子砲発射までの間ラグナを追跡した。
第十機装 荷電粒子砲
背中から充電し、口内の砲から高速の荷電粒子を撃ち出す(この際、尻尾の排熱機構が開く)。山岳が消し飛び大穴が開く威力だったが、ラグナには耐えられた。
第十一機構 反物質――
正式名称不明。右腕の大砲の構えから右腕を使うものと思われる。発射体勢だったが背部からのトールギルの奇襲により阻止される。
作中の動向(14巻までのネタバレがあります)
初登場は13巻。『月鱗竜』コウ・テンランからの呼び出しを受けシグマリオを迎えに行く。
テンランの居住地にたどり着くも、自らが運転する車はしびれを切らした彼女自身によって真っ二つにされる。
爆発する前に、シグマリオを抱えて脱出し事なきを得た。
その後、会合を終えたシグマリオより『アメン攻略戦』を控える今の内に太陽神教の約2割の戦力を削るよう命じられ、一瞬で向かう。
続く14巻にて、ルギア銀鉱に罠として置かれたバンコの骨片を凍らせ、その影響下からリ・ルオシーを助け出したラグナの不意を突く形で姿を現す。
ラグナを殴り飛ばした事で放り出されたルオシーに対し、かつて自らが告げた忠告を破り戦場に出てきた事で殺意を向ける。
「言ったはずだ」
「次に戦場で会えば殺すと」
「一等神民リ・ルオシー」
直後、今度はラグナが両足でグレストノウァクを蹴り飛ばし、銀気で作った剣を放り投げてルオシーに掴ませる。
彼女がなるべく遠くに逃げられる時間を稼ぐべく、両陣営の最強同士が激突した。
人類最強と竜の最強が繰り広げる極限の戦いは周囲の地形を大きく変える苛烈なものとなり、お互いに無事では済まなかった。
各種機装を活用し確実にラグナにダメージを負わせるも、荷電粒子砲を耐え未来の師匠から学んだ事を生かしたラグナの新技『狩竜重閃』を受け自らも少なくない損傷を負う。
直ぐ様第十一機装の構えに入るも、トールギルが背後から奇襲を仕掛ける。
レーザー機構で速やかに迎え撃つが、トールギル自身の持つ再生能力によって有効打にはならなかった。
また、ガインを始めとする滅竜導士が続々集まり、受け持つ相手が全戦力の2割を超える為に撤収を選択。
目標施設(咆哮の血族共々襲撃した19の施設)の破壊には成功したものの、最重要目標であるラグナの撃破を達成できず、不完全燃焼ながら後を咆哮の血族が引き継ぐ形となった。