◆ようこそ ニンテン。
◆このマジカントこくでは みんなが
ともだちになれるし ほしいものは
すきなだけ えられるのですよ。
◆えっ
わたしのうたが ききたいの？
◆ごめんなさい。
どうしても おもいだせない。
◆いつか きっと
おもいだして うたえるはず....
◆あのうたを うたえたときに
そう....なにかが おこるの。
曖昧さ回避
ウチの姫さまがいちばんカワイイの登場人物→クィーン・マリー
概要
『MOTHER』に登場するキャラクターで、『マジカント』の女王。何処となくニンテンに似た顔立ちをしている。
ある大切な事を思い出そうとずっと悩んでいるが、どうしても思い出せない状態になっている。その為、体の具合が悪いらしく夜も眠れないらしい。
ニンテン達は冒険の中で、彼女が思い出そうとしている物を探す事になるが……。
正体
※この先は、本編にかかわる重大なネタバレが含まれております。閲覧の際には充分ご注意下さい。
彼女の正体は、プロローグでその存在が語られた1900年代の初めに夫のジョージと共に姿を消したマリアで、ニンテンの曾祖母であった。
行方不明の真相は、生まれて間もないギーグの子守役として異星人によって突如として拉致されたという事実だった。彼女はジョージと共にギーグへ深い愛情を注いで育てたが、それも空しく彼は邪悪な存在として育っていった。
やがて、ジョージはそれに対抗するPSIの研究の為、ギーグの母星から重要な情報を盗み出して地球へと帰還した。しかし、マリアの方は遂に地球に帰ることの無いまま生涯を終えた。
その後、彼女の精神体は平和の国『マジカント』を産みだし、そこで王国の女王・クイーンマリーとして君臨する事になったのである。女王となった時点の彼女は、マリアとしての記憶を失っていたが自分のひ孫であるニンテン達に友好的に接し、家族として温かく迎え入れてくれる。
彼女が思い出そうとしていたのは、ニンテン達の活躍によって集められた『エイトメロディーズ』であり、同時にこれはかつてギーグに歌ってあげた子守唄でもあった。彼の襲来に際し、既に記憶を失っているのにもかかわらずなおも思い出そうとしたようだ。
物語終盤、この曲を聞いたクイーンマリーはマリアとしての生前の記憶を取り戻した。
◆そう....そう、このうただった。
◆ああ....ギーグ....
◆ほんとうの こどものように
かわいがったのに....
◆しっぽを ふってた
あかちゃんだった....
こもりうたを....でも....
◆ああ ジョージ！
あなたの つま マリアです。
◆あなたのまつ てんごくに
わたしも いまから むかいます....
そして、悲しみに暮れながらもギーグの為の子守唄を主人公達に託し、ジョージの所へ旅立っていった。その瞬間、彼女の生んだ幻想だった『マジカント』もまた跡形も無く消滅した。
彼女の教えた子守唄は、最終決戦で襲い掛かるギーグを止める唯一の手段として活躍した。
小説版
久美沙織による『MOTHER―The Original Story』では一部の共通設定はあるものの、経緯が原作とかなり異なっている。
ジョージとマリアは女性の宇宙人にサンプルとして攫われてしまったものの、彼女が親切だった事から数ヶ月間仲良く宇宙船で過ごす日々を送っていた。独りぼっちだった宇宙人には1個の卵が、そしてマリアには1人の子供を宿しており、それぞれいつか産まれる時期を心から待ち侘びていた。
この時、宇宙人はマリアの歌っていた『エイトメロディーズ』に興味を持ち、自身の子供にも同じ物を歌った。
そんなある日、地上の生物は全て滅んでしまう位巨大な彗星が地球に落ちて来ている事を知る。大慌てする中、偶然のタイミングでマリアに陣痛が起こってしまう。
この危機を察した宇宙人は、スパーク(『PSI』の力)を使い、地球の未来を救う事に成功する。しかし、膨大な力を使い果たした宇宙人は危篤状態に陥ってしまう。
彼女は、遺言として孵化まで150年かかる卵の子供をジョージとマリアの2人に育ててもらいたい事、孵化まではPSIパワーによる一種のタイムカプセルを使って欲しい事、そして、子供の名前はギーグと名付けてほしい事を伝え、息絶えた。
ジョージとマリアは宇宙人の約束を果たす為、それぞれの目的で別々に暮らす事を決意する。その後、ジョージは産まれたばかりの子供と一緒に地球に戻り、いつか高度な文明を持つ他の星の生物達が来る日の為にPSIの研究を行い、マリアはタイムカプセルの中でギーグが産まれてくるのを待ち続けていた。
しかし、タイムカプセルの不具合と強力なPSIフィールドが原因でマリアは以前の記憶を全て失い、『マジカント』のクイーン・マリーと思い込み女王として君臨するようになる。また、ジョージは人々に白い目で見られながらもPSIの研究をしたものの、全ての秘密を明かし切れないまま生涯を終えてしまった。
150年後、遺言通りギーグが卵から孵ったが既に彼らがこの世界に居なかった為、独りぼっちの状態になる。やがて、寂しさと愛情に飢えていた彼は地球の大人達(特に母親)を攫い、洗脳して自分に関心と愛情を注ぐように仕向けるようになった。
しかし、ジョージとマリアの子孫であるケンと仲間達によってその計画を食い止める事に成功する。そして記憶を取り戻し久々に地球に来たマリアは、ギーグと共に巨大な宇宙船で去っていった。
余談
因みに、未発売の海外版及びそれを基にしたGBA版では海外版のテキストに基づいて翻訳されている為、ギーグが子守唄を苦手にしていることが分かりやすくなっている。また、ラストバトル中にギーグの弱点が歌だという事がクイーンマリーの台詞で明確に示されるようになっている為、より攻略しやすくなっている。
