概要
南米産のナマズ目カリクティス科コリドラス亜科コリドラス属に属するナマズの仲間の総称。
体長は平均3~6cm。最大種は10cm程度の淡水魚である。
口ヒゲは6本。約200種類程いるとされている。
「ヘルメットを被ったような」という語源のとおりカクカクした頭と、目立つ鱗板が特徴。
その硬い外皮と後述する毒のおかげで他の魚から襲われることが少なく、淡水エイやピラニア、カンディル等のアマゾン川の猛者達ですら手を付けない。
また、自身の性格も大人しく、他の魚と同じ水槽で飼育することが容易である。元来砂の中の餌を食べる習性があることから他の魚の食べ残した餌の掃除屋として定番の熱帯魚でもある。
更にはアンモニア、亜硝酸、硝酸塩に耐性があり、新しく水槽を立ち上げる際に最初に入れる魚種としても定番である。寿命は長く、記録されているもので15年といわれる。
実は有毒!?
コリドラスは実は有毒魚であり、鰭の棘条(とおそらく粘膜)に毒を持つとされる。
捕食者などに襲われた際には胸鰭、背鰭、脂鰭の棘条を突き刺し、そこからタンパク毒を注入する。
この毒はコリドラスの種類によって強さが異なり、一瞬痛いだけの種から腕が腫れたり3日程痛みが続く種まで様々。
背鰭に黒い模様が入る種(コリドラス・ジュリーなど)や、胸鰭と背鰭の棘条が目立つ黄色をしている種(コリドラス・ゴッセイ、シュワルツイなど)の方が毒性が強い傾向にある。
強いストレスを感じると(おそらく体表から)毒を含んだ粘液を水中に放出する。
野生下や水槽内では特に悪影響は無いが、店での購入時に複数匹でパッキングされた場合に放出されると、同じ袋にパッキングされた魚が死んでしまい、毒を出した本人も中毒を起こして死んでしまう事がある。
毒が放出された水は白く濁って泡立ち、強烈なにおいがする。
水槽の水換えや現地での採取などの際に刺される事があるが、タンパク毒は熱分解されるので、40度以上のお湯で幹部を温めることで痛みを和らげる事が出来る。