ジェノサイドカッターとは、飛び跳ねながら片脚を弧を描くように振り上げて相手を切り裂く技。
サマーソルトキックと違い、上半身は立ったまま蹴り上げるのが特徴。
ゲーム上の性能
KOF'94(初代)では威力が高い(パワーMAX+密着でのヒットだと即死)、無敵時間が異常に長い、着地の隙が皆無、と脅威的な性能を誇り、ラスボスの技として多くのプレイヤーを苦しめたみんなのトラウマ。
'95では全ての面で弱体化したが、それでも相変わらず高い性能を誇った。破壊力は94程ではないがそれでも状況次第ではゲージ半分は奪える。その威力で連続技はもちろん(気絶数値が高いため、ジャンプ強攻撃→立ち強パンチorキック一段目→ジェノサイドカッターは、平常時かつ正面から飛び込んでも体力半分以上奪いかつ気絶連続技となる。)、ガードキャンセルにも使えるため相手に手痛い反撃を与えることもできた。
作品ごとに性能はまちまちながら、格ゲーにおける無敵対空・切り返し技としては昇龍拳と並んで有名な必殺技の一つで、特に「ボスキャラの使う無敵対空技」としてのイメージが強い。
しかし(技性能など、防御補正値以外の全てをボス性能のままプレイアブルキャラとして使用できてしまった'95を除き)、プレイアブルキャラとして使用できる作品においては無敵時間が短かったり威力が下がっていたりと弱く調整されていることも多い傾向にある。
その場合は対空技としての通常の対空技と比べても性能が低くなる場合もある(寧ろ'95以前のような恐ろしい性能で使用出来たらゲームバランスが壊れるので当然の話ではあるが)。
逆にボスキャラクターとして登場する際は無敵時間や威力等が強化された状態で使用されているパターンが多く、さらにCPU故の高反応から切り返しとして使用され、プレイヤーの安易な飛び込みなどを悉くジェノサイドされてしまうことも多い。
ちなみにCAPCOM VS SNK2のゴッド・ルガールの場合は「技の性能としてはプレイアブルキャラとして使用した場合と変わらない」のだが、ボス仕様としてゴッド・ルガールの攻撃力が1.5倍の補正がかかっている上に、レシオ制の場合はさらに最も攻撃力の高いレシオ4の状態との戦いになるため、「システムの関係上、KOF'95以前のような恐ろしい威力」となっている(他の技も同様に高威力だが)。
なお、'98のオメガルガール名義の場合は「ダークジェノサイド」という強化された別技になっているが、実際のところそれ以降のルガールが使用する技も名義こそ「ジェノサイドカッター」だが実際は「ダークジェノサイド」と変わらないことも多い。
通常の「ジェノサイドカッター」との見た目上の大きな違いは、ジェノサイドカッターを放った後にさらに逆の足で蹴り上げて追撃すること。
作品によってはさらにそこから両脚を揃えて弧を描くように大きく振り下ろす追加動作を行うこともある。
CAPCOM VS SNK2のゴッド・ルガールの強ジェノサイドカッターの場合はダークジェノサイドと同じように逆の脚で追撃するのだが、蹴り上げの軌道がジェノサイドカッターのように弧を描くものになっているため、ぱっと見ジェノサイドカッターを空中でもう一回放っているように見えるのが特徴的。
ルガールを代表する技だからか、超必殺技としてジェノサイドカッターの強化版のような技も登場しており、KOFに出場している場合はロック系乱舞技の「デストラクション・オメガ」のトドメのモーションがジェノサイドカッターになっている他、CAPCOM VS SNKシリーズではその場での連続蹴りの後にジェノサイドカッターを放つ「ジェノサイド・ヘブン 」が存在する。
ルガールの息子であるアーデルハイド・バーンシュタインは超必殺技の「G・クレイス」名義でジェノサイドカッターを使用する。
弱版では普通のジェノサイドカッターだが、強で出した場合は下段判定であるスライディングキックからの追撃という形でジェノサイドカッターを放つ。
勿論、超必殺技なので威力は必殺技よりも高め。
バーンシュタイン親子以外では意外なところで「サムライスピリッツ天下一剣客伝」にて黒子が使用する。名義は「黒子じぇのさいどかったぁ」。
弱版は通常のジェノサイドカッターで、中版はダークジェノサイドのように通常のジェノサイドカッターの後に逆の脚での追撃を行い、強版では中版の動作からさらにもう一度ジェノサイドカッターを放つ技となっている。
黒子自体の脚が短いのでリーチは短いが、無敵時間などの対空技としての性能は優秀。
pixivでは
片脚を振り上げるという演出のかっこ良さ以上に、女性キャラにパンチラキックを誘発させるには好都合な技でもある。
が、中には1ミリたりとも見せない鉄壁なスカートを履いていたり、予めスパッツをスカートの下に穿いている等、易々と見せてやるパンツは無いとばかりに片脚を振り上げるのだ。
まぁ、スカートから覗く太もももまた良いという人もいるので、まぁそれは人それぞれのこだわりであろうか。
余談だが、MUGENにて男女問わずオリキャラ等によく搭載される技のひとつでもある。
やはり女性キャラが使うとパンチラ等が発生しやすい。
やはりと言うか、pixivのイラストでもパンチラ率が非常に高い。仕方ないね。
その他
『'94』のグラフィックディレクターの児玉光生によると、動作は吉川晃司のシンバルキック(頭上のシンバルを蹴るライブパフォーマンス)から発想を得たとのこと。
KOF'97のラスボスであるオロチの遠距離強キックのモーションがジェノサイドカッターに酷似している。
ただしルガールのものとは若干違い、空中へは飛び跳ねずにその場で片脚を振り上げる。隙も少ない。
真剣で私を恋しなさい!シリーズに登場するヒューム・ヘルシングは体力の十割を持っていく技として「ジェノサイド・チェンソー」と呼ばれる技を持っている。もちろんパロディである。