概要
2012年に発売されたエアロアバンテ(DF-02シャーシ)以降9年ぶりにアバンテの名を冠するオフロードレースモデルのRCカーとして、2021年11月に投入された製品である。1995年にレーサーミニ四駆として同名のミニ四駆が発売されているが、それとの関連性はない。
1/10RCカー
2012年に発売されたレオニス(DB02シャーシ)以来となる完全新設計の4WDオフロードカー。
ボディはznug design(ツナグデザイン)の根津孝太氏がデザインした、近未来の未来派バギーを思わせるスタイルが特徴。シャーシは新設計のシャフトドライブ4WD構造のTD4を採用、インボード式のフロントサスペンションが特徴で、Fサスユニットを跳ね上げることで縦置きにマウントされたバッテリーを交換することができる。モーターは付属しないので別途購入する必要がある。
通常の未塗装モデルのほかに、2022年3月にはボディ塗装・カット済み仕様のモデルも限定で発売されている。
ボディデザインはフロントにインボード式のダンパーを納める必要からか高く太い丸みを帯びており、低くかつ細く極限まで絞り込まれ1980年代後半のフォーミュラカーを彷彿とされるボディーデザインだった初代アバンテとのイメージのギャップが大きかったため初代を知る古くからのタミヤファンには不評であった。
ファンからはアバンテを名乗ったことでファンからは初代のようなハイエンドモデルとしての発売を期待されたのに対して、実質(DF-03シャーシを使用した)アバンテMk.Ⅱの後継とも言えるミドルレンジのモデルであったことにガッカリする声も少なくなく、短期間で消えたレオニスの再来を危惧する声も出ていたほどである。
走行性能への評価は悪くないが、メンテナンス性の悪さが不評である。さらにギアボックス内部への砂塵侵入によるギア異音発生や駆動系の脆さや足回り部品の強度不足による折損事故の多発など走行中止に繋がりかねないマイナートラブルも多発し(発売当時、パンデミックが猛威を奮っていたことを差し引いても)販売実績は低迷し今日に至っている。当初期待されたハイエンド向けのエボリューションモデルを要望する声も一部にはあるが改良モデル登場の動きはない。
また、前述のボディデザインへの不満に対して、(初代がボディーに合わせてシャーシの各サイズを詰めて設計されていることからかなり大掛かりな改造を要するが)初代アバンテのボディを加工して載せる強者もいる。その他、スーパーストームドラゴンや京商のターボオプティマのボディを載せているユーザーもいる模様。
派生モデルとして、本車をベースにフロントギアボックスをオミットし2WD化したTD2シャーシに、同じく根津デザインのボディを載せたアスチュート2022が発売されているが、こちらも初代アスチュートやスーパーアスチュートと比較されたりしている。
ミニ四駆
2022年6月にレーサーミニ四駆のNo.101として「スーパーアバンテjr.」が発売。
搭載シャーシはVZで、ボディ同色成型のキャノピーとインボードサスペンションの窓部品は着脱式となり、キャノピーを外した状態では別キットの動物フィギュアをはじめとしたドライバーフィギュアが装着できるようになり。サスペンションの窓部品を外すことでモールドで再現されたインボードサスペンションを見ることができる。
2023年にはイベント限定でブラックスペシャル(BS)が発売、往年のアバンテjr.BSと同じくスモーククリアボディに蛍光ピンクのホイールを装着し、箱絵もアバンテjr.BSを意識したものとなっている。
補足として、95年に登場したjr.の付かない同名商品はレーサーミニ四駆のNo.46として、その後VSシャーシにアップデートしたモデルはNo.55、更にスーパー2シャーシのRSはNo.65として発売されていた。