概要
米国イリノイ州にある「Volition」が開発し、「THQ」や「Deep Silver」によって発売されたクライムアクションゲーム。
日本ではスクウェア・エニックス、スパイク・チュンソフト、EXNOA等がローカライズ版を手掛ける。(作品によってはDeep Silverから直接出てる場合も)
よく比較対象で挙げられるGTAと比べると、こちらはバカゲーの要素が強めで、プレイヤーキャラのキャラメイクが非常に豊富なのが特徴。
セインツ(サード・ストリート・セインツ)
シリーズを通してプレイヤーが所属するギャング団でフルール・ド・リスをシンボルとし、紫色をイメージカラーとしている。
初代以外ではプレイヤーがセインツのボスとなっており、メンバーを率いて街の覇権を取ったりエイリアン退治をする事になる。
シリーズ作品
初代
ギャングの抗争に巻き込まれた際に「セインツ」に助けられた事を切っ掛けに入団した主人公が、弱小ギャングであるセインツを大きく育てつつチーム内での地位を高めていくという内容。
後の作品に比べるとリアル寄りで大人しめの作風であるが、ストーリーはシリアスな一方で、豊富なキャラメイクやコミカルなミニゲームを初めとするバカゲー要素など、後のシリーズでも骨子となる部分は本作の時点で備わっている。
2
バキュームカーで街に汚水を撒き散らす「正義の汚水」等バカゲー要素の片鱗を見せるのはこの作品から。
PS3日本版だと自主規制の影響でXbox360版以上にカットコンテンツが多数出てしまっている為、本作を存分に楽しむには海外版かXbox360版かPC版の購入を勧める。
敵対組織
- ブラザーフッド
典型的なストリートギャング。
オフロードやピックアップを乗り回す辺り、リブート作に登場するパンテロスに通じる物がある。
- サンズ・オブ・サムディ
ハイチ系ギャングで、特製の麻薬「ロア・ダスト」を流通させている。
幹部であるサンシャインはブードゥー呪術の使い手である。
- ローニン
日系ギャング、要はヤクザ。
車両にはゴシック体で「栄誉」だの「龍」が書かれていたり勘違い日本の雰囲気が強い。
- アルター社
特殊部隊マサコチームを始めとする私兵等の軍事力を保有する超巨大複合企業。
警察にも大きな影響を与えているのか、アルター社の支配区域は警察の代わりに自社警備員が巡回しており、パトカーにはデカデカと「ULTOR」と書かれている。(扱いは通常の警察と同等)
THE THIRD
前作に比べバカゲー方面に舵を切った様で、前作以上にネタ武器や要素が登場する。
シリーズ作で戦車やゲンキ博士が登場したのはこの作品から。
あらすじ
サード・ストリート・セインツはアルター社を実質吸収し一気に勢力を拡大し、アパレルショップ「プラネット・セインツ」やエナジードリンク「セインツフロウ」等を展開するまでに至る。
しかし、セインツの映画に出演する俳優「ジョッシュ・パーク」の教育を兼ねた銀行強盗は失敗、ボス達はその銀行に関与している巨大犯罪組織「シンジケート」に囚われてしまうが、脱出に成功する。
しかし、脱出したその先はシンジケートの影響下にある街「スティールポート」であった。
敵対組織
- モーニングスター
典型的なマフィアの様な集団。
悪評度が上がると現れるスペシャリストはスキンヘッドにスーツと某エージェントを彷彿とさせる外見である。
ボスである「フィリップ・ローレン」はシンジケートを束ねるトップでもある。
- デッカーズ
若者で構成された実力行使にも及ぶハッカー集団
ボスは普段は気弱であるがネット上では強気になる青年「マット・ミラー」
所属するスペシャリストは地味に人気がある。
- ルチャドール
覆面レスラー集団でその風貌はルチャ・リブレを彷彿とさせるが、実態は殺人ショーである「マーダーブロウル」を開催していたりと、本物のそれとは程遠い。
ボスは巨漢レスラーである「キルベイン」で、選択肢によっては大衆の前でマスクを剥がせる。
- S.T.A.G.
中盤になると現れる対ギャング特殊部隊で、扱いは警察の上位。
ビーム砲を搭載した戦車「クルセイダー」(実在する同名戦車とは無関係)やVTOL機「F-69」等の未来兵器を保有するほか、選択によっては巨大飛行母艦「ダイダロス」まで差し向けて来たりする。
総司令官はギャング根絶の志が強い「サイラス・テンプル」
4
舞台は「バーチャル・スティールポート」と言う前作と同じ街のシミュレーション空間となり、スーパーパワーと言うビルを超えれる超ジャンプや車より早く走れたりする等のトンデモ能力を身に着けれる。
あらすじ
ボスは中東某所に逃げ込んだ元S.T.A.G.総司令官サイラスを追ってきたが、アメリカに向けて核ミサイルが発射されてしまうも何とかボスはアメリカへの着弾を阻止、核ミサイルの空中爆破に成功した。
その後、訳あってアメリカ大統領の座にまで上り詰めた…が、突如としてゼン帝国に地球侵略された挙句地球を破壊されてしまう。
敵対組織
- ゼン帝国
セインツロウ初の外宇宙から襲来した敵組織、いわゆるエイリアン
皇帝ジニャックは凶暴そうな見た目通りに強大な力を持っている他、シェイクスピアの作品を嗜む等、以外にも知的な一面も併せ持つ。
セインツロウ(2022)
※本来は「セインツロウ」のみだが、本記事では初代との混同を避ける為この表記とする。
実質5作目であるが初代のリブートと言う扱いとなっている。
舞台はメキシコ周辺の中米辺りをモチーフにしたと思われる「サント・イレソ」で、スペイン語のラジオ局が登場する。(該当局で流れる曲も)
ちなみに作中で登場するラジオ局の1つであるヘビーメタルを流すラジオ局「Nuclear Blast」はドイツに実在するレコードレーベルである。
敵対組織
- マーシャル・ディフェンス・インダストリー
自社生産と思われる最先端装備が施された巨大なPMCで、序盤のメインストーリーではここの社員(傭兵)として働く事になっているが、ある事件を境に解雇・敵対する事になる。
一応S.T.A.G.のクルセイダーに相当する戦車とVTOLを保有しているが、悪評度MAXになっても呼ぶ事は無い…が、代わりに弱点への攻撃以外を無効化するパワードスーツ兵が現れる。
- ロス・パンテロス
土着のストリートギャングで力と車に拘っており、その風潮を反映してかマッスルカーやオフロードを乗り回している。仲間の一人であるニーナが元々この組織のメンバーだった。
悪評度がMAXになるとモンスタートラックを呼んで来る。
- アイドルズ
アナーキストなパリピカルト集団。仲間の一人であるケビンが元々所属していた組織でもある。
いわゆるSNS廃人も多く戦闘中ですら自撮りをする者まで居る。
無神論も掲げてはいるが、装飾やロゴ等の要所にエジプト神話の要素を取り入れていたりする。
マーシャルやパンテロスと違い装甲車の様な車載兵器付き車両は保有していない様で、悪評度MAXにしても現れるのはバリケード代わりのバスだったりする。
- カバナ・カウンティ
要は警察で、悪評度が上がればSWATや攻撃ヘリ、挙句には戦車を引っ張り出して来る。(これは他のシリーズ作にも共通する)
ただし、今作では戦車1両撃破すれば即撤退してしまう。