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セドリック・エロル

せどりっくえろる

児童文学『小公子』の主人公。アニメ化作品『小公子セディ』の主人公は『セディ』を参照。
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※画像はアニメ版のセドリック・エロル

曖昧さ回避編集

日本のアニメ版『小公子セディ』の主人公の詳細はこちら→セディ



概要編集

セドリック・エロル(Cedric Errol)は、フランシス・ホジソン・バーネットの代表作の一つ、『小公子』の主人公。

原題は『Little Lord Fauntleroy』(小さなフォントルロイ卿)で、『フォントルロイ卿』(Lord Fauntleroy)とは父方の祖父の伯爵家の跡継ぎに用いられる尊称。


セドリックのモデル編集

セドリック・エロルのモデルとなったのは、作者バーネットの次男ヴィヴィアン。

美しい金髪が自慢の息子で、バーネットは社交界にも連れ歩いたという。


初版本の挿絵にあるセドリックは、レジナルド・バサースト・バーチ(Reginald Bathurst Birch)が描いたことでも知られる。

その白いレースの襟が付いた黒ベルベット製の仰々しい服装は『フォントルロイ・スーツ』と呼ばれ、ヴィヴィアンの金髪巻き毛をもとに描かれた髪型とともに当時良家の子女に大流行した。

ただしどちらも子供たちにとっては親からのお仕着せであった模様。



人物編集

亡父に似た明るい金髪巻き毛と、母譲りの大きな鳶色の目を持ち、幼い頃の父に生き写しの美々しい顔立ちをした7歳の男の子。

佇まいが御伽噺の王子様のようだと称えられる気品も兼ね備える。

父親のエロル大尉(Captain Cedric Errol)と同名だが、作中ではそちらは『セドリック大尉』(Captain Cedric)や『エロル大尉』(Captain Errol)、または『大尉』(Captain)と階級名を付け呼び分けられている。


アメリカ・ニューヨークで生まれ育ち、父を亡くしてからは母と二人支え合いつつ暮らす。

作中で父親が英国人ならばセドリックも英国人だと言われ、「アメリカで生まれたから米国人だ」と返す場面があるが、これは血統を重んじるイギリスに対し、アメリカでは国籍の取得は出生した場所によるとする国籍法に基づくもの。


両親からの美徳を受け継ぎ、愛くるしい笑顔とその人懐っこさで、幼児の時から見知らぬ人ともすぐに仲良くなれる。

心根が優しく、誰とでも惜しみなく幸福を分け合うため、どこへ行っても周囲の人々に愛される存在。

大人に囲まれて暮らしているせいか、時折実年齢よりも大人びた言動をするものの、子供らしい無邪気さも溢れている。

他界した父を真似て母を「Dearest」と呼ぶ。

人を疑うことを知らず、祖父のドリンコート伯爵にも対面する前から善人と信じて尊敬を抱く。

渡英後にドリンコート城での生活に慣れてからは、最愛の母と敬愛する祖父の仲を取り持とうと働きかける。



余談編集

  • セドリック(CEDRIC):日産自動車が1960年から10世代にわたり、2004年まで製造・販売していた高級乗用車。60年当時の川又克二社長が、『小公子』の主人公に由来して命名。


関連タグ編集

ドリンコート伯爵

小公子セディ セディ

児童文学

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