概要
ツインスター・サイクロン・ランナウェイは、ハヤカワ文庫より刊行されているSF小説シリーズ。キャッチフレーズは「ガス惑星巨大ロケット漁業百合」。著者は天冥の標などで知られるSF作家の小川一水。既刊3巻。
初出は2019年6月に刊行された百合SFアンソロジー『アステリズムに花束を』(早川書房)に掲載された同名の短編小説で、この短編版に加筆修正のうえ書籍化したものが長編版として2020年3月に刊行された。
2022年2月に続刊となる『ツインスター・サイクロン・ランナウェイ2』が刊行された。また、このほかSFマガジン2022年8月号と10月号に前後編の中編として「ツインスター・アピアロンザ・プラネット」が掲載されている。
2023年6月に『ツインスター・サイクロン・ランナウェイ3』が刊行され、同時にコミックブシロードWEB(後にコミックグロウルに改称)で同年7月21日更新分からのコミカライズ連載開始が発表された。
(コミカライズ版第1話本編リンク)
物語としては、そのキャッチフレーズの表す通り、遠未来のガス惑星を舞台に巨大な可変式ロケットを用いて宇宙漁業に携わる二人の女性主人公の活躍を描く、百合SF作品である。
あらすじ
人類が宇宙へ広がってから6000年。
辺境の巨大ガス惑星では、都市型宇宙船に住む周回者(サークス)たちが、大気を泳ぐ昏魚(ベッシュ)を捕えて暮らしていた。男女の夫婦者が漁をすると定められた社会で振られてばかりだった漁師のテラは、謎の家出少女ダイオードと出逢い、異例の女性ペアで強力な礎柱船(ピラーボート)に乗り組む。体格も性格も正反対のふたりは、誰も予想しなかった漁獲をあげることに――。日本SF大賞『天冥の標』作者が贈る、新たな宇宙の物語!
(単行本第1巻裏表紙内容紹介より引用)
主な登場人物
主人公の一人。24歳の女性。本名テラ・インターコンチネンタル・エンデヴァ。
空想家で夢想好きな性格から「作り話(テル・テール)のテラ」という不名誉なあだ名を持つ。
もう一人の主人公。18歳の少女。ダイオードは通名。
女性としては珍しい「舵取り(ツイスタ)」、すなわち礎柱船の操縦や船体推力の制御を担う役目を務める。
書誌情報
早川書房〈ハヤカワ文庫JA〉、既刊3巻(2023年6月20日現在)。
- 『ツインスター・サイクロン・ランナウェイ』(2020年3月18日刊行)
- 『ツインスター・サイクロン・ランナウェイ2』(2022年2月16日刊行)
- 『ツインスター・サイクロン・ランナウェイ3』(2023年6月20日刊行)
関連イラスト
関連項目
小説 SF小説 ハヤカワ文庫 百合 遠未来 漁業 SF 宇宙
テラダイ:テラとダイオードのカップリング。
望月けい:単行本装画担当。
たなかあひる:コミカライズ版作画担当。