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概要

V10型ティーノは、B15型サニーのプラットフォームであるMSプラットフォームを基に開発された。設計主任もB15サニーと同じである。車幅を1.76mまで広げ(従って3ナンバー車である)、トランスミッションの操作をコラム式とし、前席をベンチシートとした。前席2人+1、後席3人のスタイルを「5+1コンセプト」として実現した。似たようなコンセプトとしてフィアット・ムルティプラおよびホンダ・エディックスがあるが、この2車は全席独立席である。後部座席はユーザが車検証の記載変更無しに脱着可能であり、座席を外すと貨物車並みのラゲッジスペースが得られた。

搭載ユニットはSR20DE型直列4気筒DOHC1998cc+ハイパーCVT(無段変速機)、およびリーンバーン仕様のQG18DE型直列4気筒DOHC1769cc+4速A/Tの2機種でいずれもコラムシフトであった(ちなみに海外仕様はフロアシフトのみの設定とされ、YD22DDTiエンジンの設定もあった)。足回りはフロントにストラット式、リヤはサニーゆずりのマルチリンクビーム式を採用。前輪のトレッドが1535mmと広く、その一方でホイールベースが2535 mmとB14型およびB15型サニーと同じ数値であったため、ハンドリングが軽快で小回りも効いた。また、前期にはオーテックジャパンが手がけたエアロパーツ仕様の「エアロスポーツ」も設定された。

2000年には、100台限定でハイブリッド仕様も設定された。ティーノが選ばれた理由は、小型車ではなくティーノのようなクルマでの燃費改善こそが社会全体でのガソリン消費量減少につながると考えたこと、ハイブリッド仕様開発当初の1996年、ティーノは日産車最高の生産台数が計画され、次世代パワートレインの搭載も検討されたこと、ハイブリッド車の大口顧客である官公庁からの「荷物の積めるハイブリッドカー」という要望を満たすためである。なお日産のハイブリッドカーはこのティーノ以降、日本国内においては2010年11月2日発売のフーガハイブリッドまで登場することはなかった(北米向けにはアルティマハイブリッドが存在していた)。

欧州では2006年3月まで生産が続けられたが、日本では2003年に生産終了した。

発売後に親会社となるルノーの類似コンセプト車、セニックの後発ライバルである。


歴史


V10型(1998年-2003年)

1998年12月22日

V10型ティーノ発売。

1999年3月

ヨーロッパ向け「アルメーラ・ティーノ」を第69回ジュネーブ・モーターショーに出品。

2000年3月

ヨーロッパ向け「アルメーラ・ティーノ」を第70回ジュネーブ・モーターショーに出品。日産モトール・イベリカ社ソナフランカ工場(スペイン・バルセロナ)で生産され、直列4気筒DOHC直噴ディーゼルターボYD22DDT型エンジンも搭載される。

2000年3月23日

日産自動車として初の一般販売用ハイブリッド車「ティーノハイブリッド」(100台限定生産)を発表。「モーター(電気)+エンジン(ガソリン)&ハイパーCVT」の組合わせ。日産独自の小型・軽量リチウムイオン二次電池を搭載した。また、ハイブリッド専用の装備としてクリアタイプのリヤコンビランプ(LED式)を採用した。なお、同年4月14日に購入予約を開始し、販売台数は100台であった。

2000年4月12日

前席2人、後席3人の5人乗車仕様が追加。6人乗車仕様には組込み型チャイルドシートを後席中央席に設定した。

2000年5月

ヨーロッパ向け「アルメーラ・ティーノ」登場。

2001年3月

村山工場閉鎖に伴い、生産拠点を九州工場へ移管。

2001年7月

Design Zentrum Nordrhein Westfalen(ノルトライン=ヴェストファーレンデザインセンター)によるレッド・ドット・デザイン賞を受賞。

2002年10月2日

マイナーチェンジ。CIマークと車名の書体(筆記体の「Tino」からNE-01の「TINO」へ)が変更され、ホイールカバーのデザインも変更された。グレード体系を見直し、パッケージオプションとして「ビルトインチャイルドシート」が設定された。さらに2Lエンジンと当初の売りであった6人乗車仕様を廃止し、1.8Lエンジン (QG18DE) の5人乗りのみとなる。

2003年3月

日本国内向けでの生産終了。日産モートルイベリカS.A.では生産が続けられ、欧州で「ティーノ」あるいは「アルメーラティーノ」として販売された。

2006年3月

スペインでの生産終了。


車名の由来

スペイン語で「Tino」は「理性」、「判断の正しさ」を意味し、家族全員に親しみやすく、新しい生活を感じさせる賢い選択の車であることを表現している。

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