概要
テイルズオブグレイセス(2009年12月10日発売)をPS3版に移植したソフト。
2010年12月2日発売。
※グレイセス自体は元々Wii向けに発売したゲームソフト
ただ本編が移植されるだけでなく、本編の後日談的シナリオである「未来への系譜編」が新たに追加収録された。
また、複数ハード向けのリマスター版が2025年1月に発売予定。
タイトルについているfとは「未来(future)」のこと。
この記事では新しく加わった「未来への系譜編」をメインに紹介していく。
本編
概要
本編の内容、登場人物、基本的なシステム、その他諸々はテイルズオブグレイセスと全く同じである。
そのため本編の内容についてはテイルズオブグレイセスの記事を参照。
本編での変更点
- 各キャラのA技やB技に新しい技を追加
- かめにんマーチャントの廃止
未来への系譜編
※後日談であるためネタバレ含む
概要
未来への系譜編とはテイルズオブグレイセスfで新たに追加されたシナリオであり、本編(大輝石事件)から約半年後の話。
※大輝石の輝は本来「火+軍」という字を使うが、代字を使用
未来への系譜編というだけあり、世界の平和が戻った後のアスベル達の行動が描かれている。
また、お見合いや恋愛等の結婚を連想させるような話や、自分達の子供や将来世界を作る人達に何を残すことが出来るかを悩む等、「未来に繋ぐこと」や「後世に伝えるために守りたいもの」を意識した内容になっている。
追加システム
リチャードがパーティーに正式加入
本編では一時的加入だったリチャードがパーティーに正式加入する。
それに伴いリチャードの残りの秘奥義(Lv.2、Lv.3)を覚える称号が解禁する。
※たたし、系譜編をクリアしたファイルで再び本編を始めるとリチャードが再びいなくなります
アクセルモードとアクセル秘奥義(Lv.4秘奥義)
アクセルモードが使えるようになるとバトル画面のキャラクターの顔が書いてある部分にアクセルケージが出現する。
※チェインキャパのケージは水色のライン、アクセルモードのケージは黄色のライン
アクセルモードはスキル「アクセル」がある称号に一定のスキルポイント(SP)を貯めると解禁される。
アクセルモードの効果はモードになったキャラクターによって異なり、更に発動時にHPが回復・CCが全快・状態異常が回復するため、モードを上手く使うことも戦略の一つである。
アクセルゲージが50%以上でR2で発動可能。
更に、別の特定の称号を取得してSPを貯めるとアクセル秘奥義を覚える。
アクセル秘奥義は、アクセルケージを100%まで貯めて開放し、攻撃を当ててL1ボタンを押すと発動出来るLv.4の秘奥義である。
ちなみにこのアクセル秘奥義は使い込む程技の威力が上がる仕組み。
《各キャラクターのアクセルモード効果》
- アスベル
一定時間パワーアップ。ラムダの炎が周囲を回り、ダウン中の敵も拾えるためコンボを繋げやすくなる。
- ソフィ
一定時間パワーアップ。フロントステップで瞬間移動が出来、更にCC回復速度が倍になる。回復と攻撃を臨機応変に組み合わせよう。
- シェリア
一定時間周りの時間を止めることが出来る。その時間をどう使うかはあなた次第。
- マリク
背中の投刃で敵を殴れるようになる。近接がダメな紙教官救済処置?
- ヒューバート
弓矢形態に変化させ、ゲージの量に応じた弓矢を自分の頭上から放射し、一定の範囲の敵にダメージを与える。
兄と同じくコンボが繋げやすくなる。
- パスカル
自分の周りにシールドを張る。
自分を含めた範囲内の味方へのダメージを全て半分にし、さらに術使用時に攻撃を受けても中断されないようになる。
まさに術士向けの効果。
- リチャード
術の詠唱時間が通常の半分になる。
兄貴の術は高威力な術が多いため、モード中はガンガン唱えよう!
なりきり称号
フォドラのテロスアステュで手に入る。手に入れるためには特別なアイテムが必要。
対応するアイテムを持っていくとそのアイテムに対応したキャラクターになりきれる称号がもらえる。
見た目だけでなく、術まで同じものが使える。
ただし、スキルポイントを貯めることをお忘れなく。
《特別なアイテム一覧》
全てデュアライズで製作可能。素材は全て系譜編に登場するモンスターを倒すと入手出来る。
- アスベル→翡翠の彫像
- ソフィ→白銀の彫像
- シェリア→琥珀の彫像
- マリク→深淵の彫像
- ヒューバート→蒼海の彫像
- パスカル→朱蓮の彫像
- リチャード→黄金の彫像
未来への系譜編あらすじ
大輝石事件から半年後の話。
アスベルとソフィはアストンの墓参りに行っていた。
墓参りの時、アスベルの話を聞きソフィは悩み始める。
自分は気の遠くなるような時間を生きていくヒューマノイドであるために何時かは人間であるアスベル達との別れが必ず来ることを。
「もしアスベル達が死んで一人になった時、私はどうすればいいのだろう…?」と。
一方、世界ではしばらくは収まっていた暴星魔物の活動が再び活発化していた。
リチャードは大輝石事件の自分の行いに責任を感じ、国務を行ったりその傍ら暴星魔物退治に自ら積極的に参加していた。
ストラタ代表でヒューバートを呼んだりフェンデル代表でマリクを呼んで国際的な暴星魔物対策の会議を行ったりもしていた。
ある日アスベルをウインドルのラント代表として呼び、そこでリチャードはアスベルに暴星魔物調査への協力を頼んだ。
こうしてアスベル、マリク、リチャード、シェリア、ヒューバートは魔物の発生源であるウインドルの王都バロニアの地下にあるという風機遺跡に向かうのであった。
登場人物
未来への系譜編に登場するメインキャラ。
本編のネタバレを含むため閲覧注意。
パーティキャラ
主人公。ラント領主に就任し、慣れない仕事に戸惑いながらも前向きに頑張っている。
お見合いの話がたくさん来ているらしいが、本人はあまり考えていないため、縁談に対する返事をあやふやにしている。
シェリアのことを意識し始めている。
ヒロイン。アストンの墓参りをきっかけにプロトス1(ヒューマノイド)である自分はいつかアスベル達と死別することについて悩み始める。
未来への系譜編ではこのソフィの悩みもストーリーに大きく関わっている。
かつて宿敵だったラムダにゆっくり歩み寄ることを決めた。
民間の救護組織に所属しており、星の核でラムダを止めた後は世界各地を回っていた。
偶然バロニアに来た時にリチャードの暴星魔物調査への協力を承諾し、皆と一緒に風機遺跡に向かう。
アスベルの騎士学校時代の元教官で、現役を辞めた今でもパーティーメンバー達からは教官と呼ばれている。
今は故郷のフェンデルに帰り、フェンデル復興の手伝いをしている。
リチャード開催の暴星魔物対策会議にフェンデル代表として選ばれ、赴いていた。
アスベルの弟で、ストラタ軍の少佐。
マリク同様、リチャード開催の暴星魔物対策会議にストラタ代表として選ばれて赴いていた。
こちらにもお見合いの話が来ているが、兄同様断れないでいる。
パスカルのことが気になっている。
アンマルチア族の技術者で本編ではアンマルチア族のルーツを探るために旅に出ていた途中でアスベル達と出会った。
現在はマリクの友達のカーツから託された火の大輝石の研究を完成させるためフェンデルにいる。
研究中に暴星魔物に襲われそうになるが、アスベル達が間に合ったため無事だった。
お馴染み虎祭兄貴。
本編ではラムダに寄生されていた影響で世界中の大輝石の原素を吸収し、挙げ句の果てに星の核へ行って人類を滅ぼそうとしていた。
ラムダが離れた現在ではウインドル国王に復帰し、自らが犯したことに責任を感じて向き合っている。
今回の暴星魔物が活発化したことへの調査も自ら同行した。
ラスボスキャラ
本編のラスボスであり、リチャードに寄生している時は過去の出来事から人を憎んで人類を滅ぼそうとしていた。
現在は自らを説得し、消えかけていた自分を取り込んだアスベルに宿っている。
今回の物語のキーキャラクターになっている。
突然ソフィの目の前に現れた謎の女性。
ソフィをフォドラの子と呼んで自分達の仲間になることを促している。
仲間が大量にいるらしい。
世界観
本編ではエフィネアがメインでフォドラが終盤に少し回る程度だったが、系譜編では前半をエフィネア中心で後半はフォドラ中心に回る。
なお、フォドラに行っても二回目のテロスアステュ以降はシャトルで両方を行き来できる。
ちなみにフォドラに行った後もエフィネアで系譜編限定サブイベントが大量に発生する。
※ガイドについては未来への系譜編に登場する新しい場所は「系譜編」に記載。本編に登場した場所も記載。
エフィネア
二つの星のうち、アスベル達が住んでいる世界がある惑星。
エフィネアとはフォドラ側から見た呼び方である。
大輝石事件(本編)以降は三国間の対立や緊張が以前よりも無くなり、和解し始めている。
※大輝石(バルキネスクリアス)の輝は本来「火+軍」という字を使うが、代字を使用
現在(系譜編)では再び暴星魔物が暴れ出し始めた。
ウインドル
緑の豊かな国で、アスベル、ヒューバート、シェリア、リチャードの出身国。政治体制は王政。王都はバロニア。
大輝石事件(本編)以降はリチャードが国王に復任した。
一時期は各国の大輝石の原素(エレス)をまだ国王に就任して間もないリチャードが吸収したことにより国際問題になりかけていたが、その後リチャードが自分が起こしたことに責任を感じて頑張っているおかげで各国のウィンドルへの信用も戻り始めている。最近、遺跡が王都地下から発見された。
復興への資金集めのためにリチャードの家臣が勝手に作った「リチャードまんじゅう」が密かに人気になっている。
ちなみにウインドルの各領土は各領主が治めており、王は各領土の政治に勝手に干渉できない。
再び暴星魔物が暴れだしており、現王が対策を練ったり、対策会議を開いている。
主な町:ラント、グレルサイド、首都バロニア
その他:ウォールブリッジ、ウォールブリッジ地下遺跡、グレルサイド湖、オーレンの森 …etc.
系譜編:風機遺跡
- ラント領
アスベル、ヒューバート、シェリアの故郷。領主が治めている地域の一つ。
現在は先代領主で殉死したアストン(アスベルの父)の跡を継ぎ、本編終盤(またはサブイベント)でヒューバートと和解したアスベルが治めている。
以前は資源である輝石(クリアス)が豊富に採掘されるという理由からフェンデルと睨み合ったり、ストラタとの緊張が抜けなかったが、三国が協力関係にある現在はその問題も無くなった。
※輝石(クリアス)の輝は本来「火+軍」という字を使うが、代字を使用
主な町:ラント
その他:ラントの裏山、国境砦、海の洞窟
系譜編:ラント領主の墓
ストラタ
砂漠に囲まれた国でヒューバートが養子に行った国。政治体制は大統領制で首都はユ・リベルテ。
政治に関してはオズウェル家がだいぶ大人しくなったようだ。
また、水の大輝石も再び海のような青い色を取り戻した。
…が、ウインドルと同じく再び暴星魔物が暴れだしているようだ。
主な町:オルレイユ、セイブル・イゾレ、首都ユ・リベルテ
その他:ストラタ砂漠、ストラタ砂漠遺跡 、未踏の砂漠 、砂に埋もれた遺跡…etc.
フェンデル
年中雪が降っている国でマリク、パスカルの出身国。政治体制は大総統制で帝都ザヴェートが国の中心。
大輝石事件以降、現大総統閣下であるオイゲンの政治も独裁から各国との協力をある程度行うやり方に変わった。
また、半年前に行われた国を挙げた火の大輝石の実用実験失敗による事故で亡くなったマリクの旧友カーツの遺志を継ぎ、パスカルがその研究の後を継いで行っている。
そしてマリクも加わっている今度は武力ではないフェンデル復興活動により、以前は貧困に苛まれていたベラニックの環境も少しずつ変わり始めているなど少しずつ前に進み始めている国。
主な町:ベラニック、帝都ザヴェート、アンマルチアの里
その他:フェンデル山脈トンネル、ザヴェート雪山、スニーク研究所、フェンデル政府塔 、フェンデル氷山遺跡、雪に閉ざされた遺跡 、未開の雪道 …etc.
ライオットピーク
三国のどこにも属さない闘技島。系譜編では直接ストーリーには絡まないがサブイベントでとんでもない人が乱入してくる。
世界の中心の孤島
ライオッドピークの近くにある何もない小さな島。
世界の中心ことエフィネアの星の核(ラスタリア)に続く道がある。
ちなみに普通の人間が星の核(ラスタリア)に向かうには、かつて星の核をフォドラからエフィネアに移動させる際に使ったとされる施設「ガルディア・シャフト」を進んでいく必要がある。
その他:世界の中心の孤島、ラムダ繭、ガルディア・シャフト(星の核)
フォドラ
主人公達が住んでいる惑星から遠く離れた惑星で大昔は栄えていたが今は荒廃しており、緑が一つもない...はずだったが最近は何故か一部で自然が復活している。
唯一残っている街テロスアステュは現在活動中や活動停止しているヒューマノイドしか住んでいない。
ソフィとラムダの出身星。ちなみに系譜編になって行ける場所が最も増え、更に本編とはまた違った栄えていたころの過去を知ることが出来る。
ちなみにフォドラにも何処かにガルディア・シャフトと似たような施設や活動停止している星の核があるらしい。
主な町:テロスアステュ
その他:コーネル研究所、バシス軍事基地…etc.
系譜編:原素研究所、異界の楽園…etc.
用語
主に未来への系譜編に出てくる用語を解説。
本編関係の用語はテイルズオブグレイセスの記事を参照。
※輝石や輝術関係の字は本来は「火+軍」だが、代字として「輝」を使用
※一部グレイセス終盤の内容も解説している。
用語(グレイセス終盤)
- 星の核(ラスタリア)
世界の中心の孤島から行けるという場所で、極めて惑星の中心に近い地下深くに存在する。
エフィネアの核で、此処からエネルギー(原素)が生まれ、世界の大輝石に供給されるというメカニズムをかつてのアンマルチア族が創った。
- ヒューマノイド研究所
フォドラの人型兵器ヒューマノイドを研究する施設。かつてはコーネルという博士がヒューマノイドやラムダについて研究しており、そのデータが残っている。
- バジス軍事基地
フォドラにある近未来的な施設で、ヒューマノイド研究所同様廃墟と化している。
主に兵器開発が行われていた場所。
デリス鋼と呼ばれる特殊な鉱物がある。
- ガルディアシャフト
テイルズオブグレイセスのラストダンジョン。
かつてラムダの脅威やフォドラ滅亡から逃れるために、まだ活動している核をフォドラからエフィネアに移動する際に作られた施設。
地下深くに伸びており、最深部は星の核に続いている。
用語(未来への系譜編)
- エフィネア
世界観参照
- フォドラ
世界観参照
- 大輝石事件
系譜編の半年前に起きた事件で本編(テイルズオブグレイセス)のこと。
リチャード(ラムダ)が世界中の大輝石を吸収したことになり、世界中が混乱したが、この事件が無ければ各国は手を取り合って協力体制をとらなかったであろうという皮肉な話でもある。
- 暴星魔物(ぼうせいまもの)
ラムダの体細胞が組み込まれた強力な魔物で、暴星バリアを発動すると光の力以外はどんな攻撃も寄せつけない。
アスベル達がラムダと和解した後はしばらくおとなしくしていたが、最近再び活発的になりだした。
- 風機遺跡
最近、ウインドルの王都(バロニア)地下から発見された遺跡で、ストラタにあるストラタ砂漠遺跡や、フェンデルにあるフェンデル氷山遺跡に次ぐ大輝石関係のアンマルチア族の遺構。
- 原素研究所(エレスけんきゅうじょ)
かつてフォドラが大繁栄をしていた頃に存在していた研究所。
原素やフォドラの核について研究されていたが、滅亡後の現在は廃墟と化している施設。
当時の研究記録等が一部残っている。
- 異界の楽園
半年後に突如現れた自然豊かな花園。
そこにはフォドラには滅亡して既にいないはずの生物が暮らしている。
- ラスタ・カナン
エフィネアのガルディアシャフトと対になる施設で、フォドラ核に向かうための施設。
- フォドラ核
大昔に活動を停止したフォドラの核。しかし、最近再び活発になっているらしい。