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デルタ・ランタノイル

でるたらんたのいる

デルタ・ランタノイルとはゲーム「アルノサージュ ~生まれいずる星へ祈る詩~」の主人公である。
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概要編集

CV:三好晃祐


サージュ・コンチェルトシリーズの登場人物で、『アルノサージュ』の主人公の一人。


『シェルノサージュ』のター坊が成長して大人になった姿で、年齢は21歳前後。宇宙船ソレイルの都市・フェリオンで暮らしており、特殊戦略チーム「ジェノメス」の一員として住民を守っていた。しかしある一件で除名されたため、物語開始時点ではいち市民に戻り定食屋「クック・ド・デルタ」で店主兼コックとして働いている。ただし料理の腕は一人暮らしの男性レベルでレパートリーも少なく、客入りも乏しいため事実上の無職である。


特に秀でた能力はないがヒーローらしい熱い心の持ち主で、持ち前の身体能力と、友人サーリが開発したエネルギートンファーを武器に戦う。この武器は合体変形機構により大剣ハンマーなどに変形可能なうえ、銃火器も内蔵された遠近両用であり、後衛であるキャスを守る立ち回りに適したものとなっている。


アーシェスとのW主人公だが、本作はメタフィクションでプレイヤーも登場人物の一人という扱いなので、デルタは主人公だがプレイヤーの分身ではないという特異な立ち位置にいる。


かなり特殊な経緯の持ち主で、物語開始前に敵対組織に捕まり改造施術(のようなもの)を受けている。フィクションでよく「洗脳されたキャラ」が登場するが、デルタも同じで施術の影響によりプレイヤーというイレギュラーに乗っ取られた状態で登場する。この事実はデルタ/プレイヤー両名とも知らず、ある程度物語が進んだ時点で明らかにされる。


はじめはプレイヤーの意図が理解できず、自分から人生とキャスを奪おうとしているとして激しく敵視していた。しかし紆余曲折あってプレイヤーもまた正義のために動いていることを知り、キャスやフェリオンの人々を守るため、あえてプレイヤーにキャラクターとして使われることを選ぶ。


人物編集

ター坊の記事も参考)


ある出来事によって精神と肉体を蝕まれており、性格が昔より怒りっぽく且つ無配慮になったほか、記憶喪失ゆえ周囲と上手く向き合えず孤立している。本人も自分がおかしくなっている自覚はあるのだが、原因が分からないためどうすることもできずにいる。自分の面倒を見てくれるキャスを心配させないために明るく振舞うのが精一杯といったところ。


とは言え元来の勇敢さと正義感は残っており、フェリオンの住民がシャールに苦しめられていることには心を痛めている。同時にシャールへの強い怒りと憎しみを抱えており、彼らを倒すことに躊躇はしない。


ゲーム序盤はシャールとそれに与する者を相容れぬ存在として認知しており、徹底して排除するスタンスであった。イオンと再会した際も(記憶喪失で覚えていないこともあったが)彼女がシャールに味方するつもりであると知った瞬間、刃を向けている。この辺り『シェルノサージュ』時代のター坊と比較すると違和感があり、作中でもキャスに異常さを指摘されている。


ある出来事から自分や周囲の物事を第三者視点で見れるようになっており、死角からの攻撃を見ずに防いだり、未来予知のように敵の攻撃を察知して動きを妨害したりできる。戦闘では異常なまでに洗練された動きを見せ、まさに鬼神の如き戦いぶりで、こちらもキャスには違和感を覚えられている。


物語後半では本来の自分を取り戻し、ター坊時代や漫画版のような優しさを備えた好青年に戻っている。


余談編集

  • 概要の通り、シェルノサージュのター坊と同一人物である。発表当初は本人かどうか不明だったが、作中でシェルノサージュ時代の回想シーンが描かれたことで確定した。
  • (記憶喪失かつ事情があったとは言え)メインヒロインのイオンを崖から突き落とすという、主人公としては前代未聞の行動を取ることで、ユーザーの間では同じくイオンに対し攻撃的なコーザルと共に、何かと槍玉に挙げられやすい。
  • PS3版ではプレイヤー=デルタを乗っ取った加害者、とも解釈できるような表現が見られ、批判の対象となった。移植版のPlusでは修正され、無難な表現に収まっている。
  • 本編の前日譚が描かれる漫画版ではキャスと共に主役を務める。

関連タグ編集

サージュ・コンチェルト シェルノサージュ アルノサージュ

ター坊 ... 少年時代の自分

キャス ... 幼馴染

イオナサル ... 憧れの人

ネイ ... 友人かつ上司


ゲームにおいて(ネタバレ)編集

※以下、ゲーム本編のネタバレが含まれます









































シェルノサージュ編集

ゲーム本編編集

万寿沙羅に暮らす少年・ター坊として登場。路頭に迷っていたイオナサルを自宅に招待し、しばらくの間世話をしていた。子供ゆえ天文皇女の使命にはついて行けないためすぐ別れるも、紆余曲折あって再会し、友人として旅を支援しつつ、彼女が皇帝になる瞬間を見届けた。


この時イオナサルによって皇帝契絆支の称号を与えられ、彼女の側近となる。


より詳しい内容はター坊を参照。


アルノサージュ編集

時系列は前作から約5,000年後となる。前作の舞台である惑星ラシェーラは紆余曲折あって消滅し移住計画も失敗したため、ラシェーラ人は宇宙船ソレイルでの生活を余儀なくされていた。


一般人はメンテナンスのために交代でコールドスリープから目覚めながら仕事をしていたが、イオナサルの側近を中心とした一部メンバー(作中では古代種と呼ばれる)は彼女の帰還を待つため、例外的に5,000年間ずっと眠っていた。デルタもその一人で、物語が始まる何年か前にキャスやネィアフラスクといった友人達と共に目覚めた。


(デルタの母ルゥレイは側近ではなかったため、恐らくデルタが目覚める前に寿命で亡くなったと思われる)


漫画版編集

時系列的には『アルノサージュ』の物語が始まる数年前。


コールドスリープから目覚めたデルタ達だったが、宇宙船ソレイルはシャールという未知の生命体に襲われていた。その脅威から人々を守るため戦闘部隊PLASMAが設立され、デルタはそのうちの特殊戦略チーム「ジェノメス」へキャスと共に配属された。


漫画版ではエネルギートンファー開発前のため、ナックル状の武器を使用する。合体変形機構は搭載されており、大剣等に変形可能。格納機構を持つようで、無手状態から即座に武装状態になることができる。


プレイヤーが介入しない物語であるため、この時のデルタは真っ当な好青年でキャスはもちろん、他の仲間達からの信頼も厚い。『シェルノサージュ』で登場したクラケットの孫娘・ラチェットと共に、敵対組織であるジェノミライ教団と戦った。


最終的にラチェットは死亡、デルタはフェリオンへと帰還する。


genomirai.com(ミニゲーム)編集

ゲーム本編が始まる少し前の出来事。ある任務の遂行中、デルタはジェノミライ教団に捕まってしまい、インターディメントという改造施術を受ける。


難解なので端折って説明すると、インターディメンドとは精神を別世界(次元)とリンクさせ、超人的な力を与えたり自我を奪って操り人形にする施術である。要は洗脳で、敵対組織のメンバーをスパイや自爆要員に仕立て上げて敵国を荒らしてやろうとの算段である。


教団の思惑通り、デルタは自分が何をされたのかも分からないままフェリオンへと帰還、心配する同僚達を余所にフェリオンの外壁を開き、外で待ち構えていたシャールの軍勢を都市内部へと招き入れてしまった。フェリオンの技術者であるサーリが攫われ、ほか大勢の市民が犠牲になった。


端から見ればテロリスト集団が自国へ忍び込む手引き(外患誘致)をしたようなもので、普通なら処刑レベルの大罪である。しかしこれが教団の策だと見抜いたネィアフラスクの配慮により除名処分で済まされた。


なお洗脳されていたデルタに当時の記憶はなく、ネィアフラスクから真相を教わることもなかったため、仕方なく除名を受け入れ、以降一市民として細々と暮らすことを決めた。



ゲーム本編 フェーズ1前半編集

時系列はイオナサルが目覚める二年前。


概要の通り呑気に定食屋を営んでいるが客足はほぼゼロで、キャスが看板娘として手伝ってくれる時だけ仕事になるという有り様だった。なお肝心の料理は白米に塩を掛けただけチャーゼンという、ふざけた代物である。


(実際はインターディメンドの影響により五感を失っており、味が分からないためこのような料理しか作れない)


ある日、行方不明だったサーリの居場所が判明、名誉挽回も兼ねた彼女の救出任務を指示され、元パートナー・キャスと共に外壁の外へと赴く。道中、何気なく休憩を取った際にキャスとの(精神的な)繋がりからプリムが誕生、困惑しつつも仲間として連れて行くことを決める。


サーリの救出には成功するが、次の任務でジェノミライ教団の罠に嵌り拘束される。キャスと共にエネルギーを抽出するための苗床に改造され、以降昏睡状態となり世間では行方不明扱いに。


ゲーム本編 フェーズ1後半~編集

上記から二年後、イオナサルの覚醒と同時に目覚める。自分と共に捕らえられていたキャス、サーリを解放し共にフェリオンに帰還、ネィアフラスクから状況を教わると、ジェノミライ教団の悪事を止めるべく再度キャスと共に旅立つ。


(なおプレイヤー/デルタどちらも気づいていないが、ここからプレイヤーに精神を半分乗っ取られた状態になっている。普段の操作や戦闘はプレイヤー、それ以外の日常会話や些細な仕事はデルタが主導権を握っている。プレイヤーの操作中は意識がなくなるようで、デルタからすれば戦闘になった途端意識が途切れ気付いたら敵が全滅していた...という感じ)


ここからプレイヤーとデルタ、二人三脚でジェノミライ教団の陰謀に立ち向かって行くのだが、真相を知るイオナサルと違いあくまでデルタはフェリオンのために動いているため、当初はイオナサルの考えを理解できず、また自分をコントロールするプレイヤーのことも(何となく自覚していたようで)敵視していた。


そのためお互い協力しているはずが実際はいがみ合っているという齟齬を起こした状態で、作中ではその問題を解決するためにネィアフラスクやサーリが両者の間に入り、上手く物事の辻褄を合わせていた。


物語後半、イオナサルとアーシェスに窮地を救われたことで二人の正義を認め和解する。またインターディメンドを解除し、自分の人生も取り戻す。なお解除の際、プレイヤーに対してやたら喧嘩腰だったので内心かなり苛立っていたようである。


しかしそれまで自分を束縛していたインターディメンドには戦闘力の強化という側面もあり、それを失ったことで急激に弱体化、教団との戦いについて行けなくなる。また自分が今までネィアフラスクやサーリに上手くコントロールされていたことを知り動揺する。


葛藤の末、やはり力が必要だとして再度インターディメンドの施術を受けることを決意、プレイヤーに身体の主導権を明け渡し、共に教団の陰謀に立ち向かう覚悟を決める。その後は二人で教団の長であるジルを倒し、その後に台頭してきた「もう一人のプレイヤー」との戦いも制する。


(物語終盤はプレイヤーのことも認めたためか、かなり態度が柔らかくなり、ほかプレイヤーの心情を察したようなメタ発言も平気でするようになる)


事態の解決後はインターディメンドを解除され、プレイヤーに別れを告げると、キャスやプリムと一緒に元の日常へと戻っていった。

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