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曖昧さ回避編集

  • 芸術概念の一つ。本記事で解説
  • 日本のアニメーション制作会社の一つ。

概要編集

トマソンとは、何故そこにあるのか分からない建築土木構造物のことである。

大きさは蛇口といった小さいものから高架橋・橋梁クラスの大きいものまで多彩である。


正式名称は「超芸術トマソン」。赤瀬川原平が芸術概念として提唱した。

このフレーズ自体は日本語圏でしか通用しないものと思われるが、該当する物件は世界中にあるものと思われる。

由来編集

かつて読売ジャイアンツの四番打者を務めていた外国人選手のゲーリー・トマソンに由来する。移籍1年目の彼はそれなりの活躍を見せたが、2年目は大スランプにもかかわらず、何故か四番とされ続けた。その「毎度の空振りを見せるためだけに存在する」かの様な姿が「(何故そこにあるのか分からない)美しく残存する無用の長物」と概念が重なるとして命名された。


トマソン化してしまう理由編集

何故そこにあるのか分からないということだが、一般に普通に機能していたものが時代の移ろい(他の建築活動によるものが多い)と共に用をなさなくなったか、そもそもの当初工事が中断されるかして形成されたものがほとんどである。

(まれに、所有者が狙って作った場合もある)


実例編集

主なものは、

・どこにも(どことも)繋がっていない階段・通路・橋梁・トンネル編集

・開けると空中に放り出されるドア編集

・窓が無いのにある庇編集

・孤立して存在する配管・ドア・窓・その他編集

・周囲に通り抜けるものがないのにあるトンネル。編集

他多数


以下詳細


純粋シリーズ編集

階段だけ 窓だけ トンネルだけ 門だけなど、それのみしか存在してない例


  • 純粋トンネル

山など無い場所にトンネルだけ鎮座している。四谷階段など。ちなみにこの手のトンネルの存在の理由には林業が関わっているらしく、かつてはその上に伐採した材木を運ぶワイヤーが張られており、その下にある道や線路に安全対策として建設されたものの名残りというものがある


  • 純粋階段

上って下りるだけの階段。以前は階段の先に扉などあったのが多い。設計ミス(建築ミス)などが原因で、新設当時からそうなってしまったのも存在する(元は歩道橋だったのも 先が無くなっているのもある)


  • 純粋門

開けた場所で塀や壁など無く 本来なら門など必要としないはずのとこに設置されている。これは拡張工事等で何らかの理由で残ったものとされる


  • 純粋窓

開けた場所に なぜか窓だけがポツンとあるシュールな光景



無用シリーズ編集

実用的用途が見出せないもの


  • ヒサシ

無用庇とも。下にあった窓や扉が無くなってしまったにもかかわらず、雨を防いでいる庇のこと。空けると壁面の「純粋シャッター」もある


  • 無用橋

道に架かる橋など 渡る必要のない橋。ただし 暗渠化では 地下に空洞があることから 重車両が通過するとこは橋梁構造にしておく必要がある。その為 本格的に無用とは言い切れず 外見的に「無駄に見えるだけ」のもある(陸橋などでなく 橋の下も通れない低さのもの。日本庭園にある石橋が転がっているようなもの)


  • 無用階段

登った先が行き止まりの階段


  • 無用門

出口が塞がれてしまってるが 未だ撤去されないでいる門


  • 無用窓

開けたら壁がある窓。上から遮光板を貼られている窓。もしくは完全に塞がれて動かない窓。塞ぎ方に念が入っているものが美しい


  • ヌリカベ

無用門や無用窓と重なる。塞いだ窓や門の跡。コンクリートで塗り固めても 完全に塞ぎ切れていない雑な仕事。周囲との微妙な差異を楽しむ


その他編集

上記二組どちらにも属さないもの、もしくはそれらの定義に一部満たしていない例。解釈次第ではこれらもグループに属しているとも取れる


  • 高所扉

機能そのものは正常だが、明らかに危険な高さに存在している開口部。開けると落ちるドアなど。階段が取り壊された場合にそうなることが多いが、内側にクレーンなどが格納されている実用的な扉で、汎用の扉部品を使っているのもある(老朽化で立ち入り禁止や、錆びて開かないと無開閉扉になる)


  • 原爆型

平面状のトマソン。壁にシルエット状のシミが残っているもの。密着した建物の片方が取り壊された痕跡である。

水により発生した場合は「侵食」

看板が撤去された後できたものは「中性子」と言う。なお、トマソン観測センターでは「原爆型」という名称を避け「印影型」等に言い替えようとしている


  • 阿部定

途中で切られた電信柱の跡など。由来は阿部定事件より。広義では地層物件に含まれる


  • カステラ

壁面から飛び出した直方体状の部分。出窓の塗り潰し跡など。反対に引っ込んでいる場合は「逆カステラ」と呼ばれる


  • アタゴ

道路脇にある意味不明の突起物。車の侵入禁止用に役立っている可能性もある。トマソン探索初期、赤瀬川らが新橋から愛宕山に向かう途中でこれの第一号を発見したため、アタゴという名前が付けられた


  • でべそ

外壁から突き出した ドアノブや蛇口、洗面台などの小さい突起物。回しても開かないし、水も流れない


  • ウヤマ(蒸発)

看板や標識の文字が一部損壊やら褪色で消えているもの。

もともとの意味がわかりにくくなっている。物質の材質的寿命によることが多い。特に看板では目立つ色として使われる赤系統のペイントがそうなりやすく、一番重要な警告文(キャッチコピー 商品名)が経年劣化で読めなくなる現象が発現しやすい。最初の物件が「?はウヤマ/卯山?店」というものだったのでこの名前が付いた。


  • 巻き込み(もの喰う木)

木が、柵やワイヤーなどを飲み込みながら成長しているもの(これ自体は植物の成長に伴う自然現象である。さほど珍しいものでもない)『超芸術トマソン』に於いては「植物は強しタイプ」とも言われる。元々放置気味だったのが 完全に埋没してしまったなど


  • 境界

ガードレール、柵、塀など、境界を表示する名状しがたい謎の物体


  • 生き埋め

路上にある物体が一部、コンクリートなどに埋もれているもの


  • ねじれ

通常まっすぐ建てられるべき建造物が、微妙にねじれてしまってるもの。垂直並行規格で出回っているのを、斜めに使用した際に発生する


  • 地層

地面に断層が形成されたもの。同じところを舗装し直された時、再工事された際にそうなる(年末調整で予算を使い切る為に 敷いて剥がして何度もやり直される)



関連タグ・この記事のカテゴリ編集

トマソン2

芸術、赤瀬川原平 - トマソン大図鑑


VOW:この手の物件がネタとして投稿されるケースがよくある宝島社名物コーナー。

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