概要
和名 | ナミウズムシ |
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学名 | Dugesia japonica |
別名 | プラナリア、サンカクアタマプラナリムシ |
分類 | 扁形動物門 ウズムシ類 有棒状体綱 三岐腸目 淡水生三岐腸亜目 チジョウセイウズムシ上科 サンカクアタマウズムシ科 ナミウズムシ属 |
体長 | 2~4cm |
分布域 | 日本(北海道南部~九州) |
日本に分布するウズムシの一種。
水質検査の指標生物としても知られる。
日本の書籍やテレビ、インターネット等でプラナリアとして紹介される写真は大抵が本種であるが、実は分類学上はプラナリア科でもプラナリア属でも無く、どちらかと言えばコウガイビルの方に近縁である。
なお、プラナリア科プラナリア属のウズムシは別に存在する。
河川上中流域や湧水等の綺麗な水が流れる淡水域に生息し、普段は石の下や礫下に隠れ、夜間に活動する。
食性は肉食で、水生昆虫や小型の甲殻類、弱った小魚等を捕食し、死体にも集まる。
飼育下ではレバー等の肉類を好む。
日本の淡水性ウズムシでは最も再生能力が高いとされ、実験にもよく使われるが、水の汚れには弱く、溶けて死んでしまう。
集団によって繁殖方法が二通り存在し、交尾して卵を産む有性生殖の集団と、自らの身体を引きちぎって分裂する無性生殖の集団に分けられる。
分裂する集団は小型個体が多い。
本種は6つの地域集団で構成されている事が知られており、それぞれが中国に分布する近縁の別種よりも遺伝的距離が離れている為、それぞれの集団が今後別種に分けられる可能性もある。
近縁種
伊豆半島には同属で近縁種のイズウズムシが、南西諸島には同じく近縁種のリュウキュウナミウズムシが分布し、観賞魚や水草等を飼育するアクアリウムの水槽内には高温耐性が高い外来種のトウナンアジアウズムシが発生する事がある。
どの種もナミウズムシとそっくりで、遺伝子解析以外での識別は非常に困難。