概要
スズキ目 に分類される魚。ワニギス亜目という説とカジカ亜目という説がある。
漢字表記は鰰、鱩、雷魚、燭魚。別名ではサタケウオ、シロハタ、カミナリウオという呼び名がある。
全長約20㎝。体はやや細長く側扁し、口が大きく、うろこはない。
北太平洋と日本海の深海に分布し、晩秋から冬の時期にかけて産卵のため沿岸に押し寄せる。秋田県では岸に来たハタハタを漁獲するわずか1ヵ月ほどの漁を「季節ハタハタ漁」といい、県の特産品になっている。
淡泊な味で、「ぶりこ」とよぶ卵塊とともに食用するほか、「しょっつる」とよぶ発酵調味料の原料としても使われる。
「鱩」は北日本各地でのハタハタの呼び名で「雷光」を意味する古語の霹靂神(はたはたがみ)から引用している。その由来として、ハタハタは海が荒れて、雷鳴が響いているような時に取れる事からこのような漢字になったとされている。
余談
かつては常陸国で漁獲されていたが、佐竹家が国替えで秋田に移ったさいに秋田の海で獲れるようになったという逸話が伝わる(事実ではなく、いかに佐竹家が慕われていたのかという寓話)。
上述にある通り、秋田の特産品でかつては安価な大衆魚であったが、近年は漁獲量の減少や物価の変化が原因が価格が高騰している。