プロフィール
バザード・ブラック | ユーグラム・ハッシュヴァルト | |
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身長 / 体重 | 179cm | 189cm |
誕生日 | 7月14日 | 11月5日 |
一人称 | 俺 | 僕→私 |
外見 | 紅い髪のモヒカン/両耳ピアス | 金髪/腰まである長いくせ毛 |
お互いの呼び方 | ユーゴー | バズビー・バズ(幼少期) |
- バズ・ユーゴーとお互いに愛称で呼び合っていたが、後述の仲違いからバズビーのみが愛称を使用することとなった。
- ふたりの年齢は、1000歳を超えていると考えられる。
- バズビーの聖文字はH、ハッシュヴァルトの聖文字はB。互いの名前の頭文字と対になっている。
- 漫画版では異なる目の色だが、ゲームやアニメでは2人とも同じ目の色をしている。
バズユゴの軌跡
- ユーハバッハの管轄下にある領主の家に生まれたバズビーと、近くで狩りをして過ごすハッシュヴァルト。ハッシュヴァルトは叔父からの虐待(腕の傷や、行動を縛ろうとする言動から推測)の延長で、叔父から狩りの仕方を教えてもらえずにいた。そんなハッシュヴァルトの前に現れ、逃したウサギを代わりに仕留めるという形でバズビーと出会う。
- ハッシュヴァルトは、バズビーに子分になるように言われ、Bの文字が入ったボタンを投げて渡される。このボタンは、バズビーと決別し1000年もの月日が経った本編軸まで、ハッシュヴァルトの剣柄(持ち手)に付けられている。
(その後)
- ユーハバッハによって家族を殺された2人は、復讐のために数年寝食をともにして修行に励む。側近になってユーハバッハに近づいたところで討ち取ろうと、まずは騎士団入団を目指す。しかし、ハッシュヴァルトはいつまでたっても滅却師としての能力に目覚めることはなかった。
- 能力のない滅却師は間引きの対象になってきたこと、そしてユーハバッハへの復讐のためにハッシュヴァルトと組むメリットが存在しないこと、バズビーの元居城の焼け跡から探し出した僅かな金銭だけで暮らしていたなどの事情があるにもかかわらず、能力が発現しない分を補うように訓練に打ち込んでいるハッシュヴァルトを見捨てる事はできなかった。
(5年後)
- ユーハバッハが村を訪れると、バズビーは入団をめざして憲兵に勝負を挑もうとする。一方で、ハッシュヴァルトは、ユーハバッハから右腕になることを望まれる。
- その提案に対し、ハッシュヴァルトは「自分が選ばれたのは何かの間違いだ」「バズビーの方がふさわしい」と進言する。しかし、ユーハバッハから「分け与える能力を持つ滅却師」であることを見抜かれ、側近にふさわしい能力だと後押しされる。
- ハッシュヴァルトの能力が強大であり、修行中に自分が力を発揮できたことはハッシュヴァルトの「おこぼれ」であったと言われたことから、バズビーはハッシュヴァルトを睨んでしまう。その行動にショックを受けたハッシュヴァルトは、バズビーではなくユーハバッハの手を取ることを決め、その直後にユーハバッハから告げられた、
「私にはお前(ハッシュヴァルト)が必要だ」
という言葉で嬉しそうな表情を浮かべた。
- その後長年の悲願を果たそうと、ユーハバッハに攻撃を仕掛けるバズビーだったが、放った矢はハッシュヴァルトによって受け止められる。この一矢をもって2人は決別することになった。
- 叔父に対して良い印象を持たないハッシュヴァルトにとって、ユーハバッハは叔父を「殺してくれた」相手であり、バズビーほど憎しみを抱いているわけではない。その上、叔父からもバズビーからも庇護対象として見られてたハッシュヴァルトにとって、ユーハバッハは初めて自分を認めてくれた相手である。以上のことからハッシュヴァルトはユーハバッハに仕えることを選んだのだと考えられる。
(3年後)
- バズビーが騎士団への入隊を果たすと、ハッシュヴァルトは団長の地位を得ていた。バズビーは、ハッシュヴァルトに対して、何度も戦闘を仕掛けたが、その度に軽くあしらわれてしまう。
- そんなバズビーを目障りに思い、他に気づかれないように痛めつけてやろうとする副団長に対して、ハッシュヴァルトは「私が見ていますよ」と牽制する。
- 話し合いを決闘に代えて歩み寄ろうとするバズビーと、牽制とはいえ、バズビーに危険が迫らないよう見守っているハッシュヴァルト。決別したとはいえ、互いを忘れることはなかった。
結末(ネタバレ注意)
(バズビーVSハッシュヴァルト)
- ユーハバッハの聖別により、仲間の大半を失い自身も傷を負ったバズビーが、ハッシュヴァルトに詰め寄る。この惨劇について知っていた筈だと問いかけるバズビーに対して
ハッシュヴァルト「知らなかったと言えば信じるのか?」
バズビー 「信じるさ 俺とお前の仲だ そうだろ? ユーゴー!」
ハッシュヴァルト「—————バズビー………」
バズビー 「バズって呼べよ 昔みてえによォ!」
- そうして自身の能力を発動させたバズビーによって戦闘が開始する。この際、バズビーは自身の目的が、ユーハバッハの能力を消すと同時に、裏切り者のハッシュヴァルトを殺すことだと宣言した。
- 能力を発動させて戦うバズビーを、剣一本でいなすハッシュヴァルト。それに対し、遠距離からハッシュヴァルトに攻撃を仕掛けようと、幼少期から使っている弓矢を生成したところで、前述の幼少期の回想シーンに入る。
- 回想後、幼少期にハッシュヴァルトに愛称を尋ねた際、「そんなの君に教える必要ない」と返されたことを、現在のバズビーが思い出す。そのフレーズがハッシュヴァルトの口癖だったようだが、バズビーは決別していた間もずっと、忘れずに頭に留めていたことになる。
- バズビーの過去の話には耳を貸さず、すぐにユーハバッハの事を案じる話をするハッシュヴァルト。そんなハッシュヴァルトに対して苛立ちながらバズビーが技を放つ。
- しかし、ハッシュヴァルトの剣の方が早く、ダメージを負ってしまう。劣勢であるバズビーに対して静止の言葉を投げかけるが、これまでずっとぶつかり合うことを躱されてきたバズビーは聞く耳を持たなかった。最後に大技を放ったバズビーだが、ハッシュヴァルトに反撃を食らってしまう。
- バズビーはハッシュヴァルトと向き合うように立ち、左手でハッシュヴァルトの左胸を掴みながら、負けを認める。ようやくぶつかることができたバズビーは、負けた悔しさよりも満足感を得ながらその場に倒れた。
- 最後には、ハッシュヴァルトを子分と呼び、最強の滅却師になろうと約束した過去を思い出していた。
- 余談だが、2人の戦いの直後、「せっかく2人にしてやったのに」とバズビーが倒れたと察知したリルトットが呟くシーンがある。リルトットが2人の関係を知っていた事、自分たちがユーハバッハと対峙するための足止めの役割を指しているだけだと思われるが、仲直りできず殺し合ったことを察し哀れんだとも考えられる。結果は残念だったが、ナイスアシストと言わざるを得ない。
(ハッシュヴァルトVS石田)
石田の裏切りを未来予知で知ったハッシュヴァルトとの対決。
-戦闘中、一護たちを愚かと称したハッシュヴァルトに対し、
「黒崎はバカだからそれ(冷静に天秤にかけて行動すること)ができない」
- また、「助けたいと思ったら助けに行く」という危険を顧みない“愚行”を選択できる一護たちと、石田が同じだと言われたことに対し
「僕は嬉しい」
- そして、ユーハバッハについた方が石田に利益があると諭すと、
「(一護を選択した事に)利害はない 正解も、不正解もない 僕らは友達だからだ」
スリーアウト……
友を殺してきた矢先に、友のためを思う石田の言葉を浴びたハッシュヴァルトは激昂し、戦闘を再開する。
- 直後、ユーハバッハにより聖文字を回収されたハッシュヴァルトは満身創痍となり、死を待つだけの身となった。
そのため、石田に対して自身に傷を移して「友を助けに行くべきだ」と提案する。その際に、
「秤にかけることもできず……
迷いに追われて決めた事は……
全て後悔になる」
とバズビーを切り捨てユーハバッハを選んだ過去を振り返った。
- ハッシュヴァルトに傷を移した石田が去った後、
「たとえ結果は変わらずも
思うままに選択し
思うままに進むことに意味がある
後悔は無い 何一つ」
後悔は無いと独白しつつも、剣を握りしめていた手から力が抜けると、ハッシュヴァルトの剣にはめられたBのボタンが見えた。
アニメでの描写
2024.10月より放送のアニメオープニング曲には、この二人の登場シーンが存在する。
(Aメロ)
怒りを露わにした顔で鏡を割るバズビー
→剣を握りながら立っているハッシュヴァルト
→(2人の幼少期の3カット)
光に照らされているが曇っている顔のハッシュヴァルトと、顔に影がかかっているものの笑顔なバズビー
→ハッシュヴァルトの手のひらに乗せられたBのボタン(白い手袋であることから推測)
→ハッシュヴァルトの視点だと考えられる、笑顔のバズビーのカット
当該シーンにあてられた歌詞は、バズビーからハッシュヴァルトにかけられた
「信じるさ、俺とお前の仲だ
そうだろ、ユーゴー」
を彷彿とさせる。
(サビ)
ハッシュヴァルトに飛び掛かるバズビーと、それに応戦するハッシュヴァルトのカット。二人の顔が剣を挟んで至近距離まで接近するという、必見のカットである。
巻頭ポエム
- ふたりが表紙を飾る69巻、70巻の巻頭ポエムでは互いへの思いをつづっている。
69巻
「銃弾、鉤爪、軍旗、刀剣、
五本指折り
お前を待つ」
バズビーの能力「バーニング・フル・フィンガーズ」と、ハッシュヴァルトへの想いをかけたものだと考えられる。「指折り数える」という慣用句はポジティブな感情を伴って何かを待つことだとされており、ハッシュヴァルトとの和解を心から望んていたことが示唆されている。
また、「バーニング・フル・フィンガーズ」の略はBFFとなり、「ズッ友」「永遠の親友」を指す英語のスラング”BFF"(best friends forever)と重なる。
70巻
「痛みはない
その天秤から
目を逸らせぬ事以外に」
こちらもハッシュヴァルトの能力「世界調和」と「身代わりの盾」によって、自身のダメージを無効化できることを示唆するものだが、それほどまで強大な力を持っている彼が、バズビーとの決別について大きな後悔や自責の痛みを感じていることを示している。天秤は、ユーハバッハの下につくこととバズビーとの友情を秤にかけたことを示している。
余談
- バズビーの誕生日は黒崎一護と一日違い、ハッシュヴァルトの誕生日は石田雨竜と一日違いである。一護・石田とは、誕生日と外見から受ける印象で対の存在として設定されている。友のために自身を顧みず敵陣に乗り込んだ石田と、そんな裏切りとも取れる行動をとった友を疑うことなく助けに行くと宣言した一護。その2人に対して、友を切り捨てる選択をしたハッシュヴァルトは、石田との対戦でその友情を垣間見せられ苦悶の表情を浮かべた。
- 70巻の表紙には、ハッシュヴァルトと共にFRIENDの文字が記されている。
- ハッシュヴァルトの武器の一つである「身代わりの盾」は、ドイツ語でフロイント(友達)・シルト(盾)と読む。聖別後の石田戦でも使用していたことから、この盾はハッシュヴァルト固有の能力だと考えられる。原作ではこの能力の説明がないため、ファンの間では霊子兵装か完現術かなどと考察されており、友達の字が入っていることから、幼少期にバズビーに渡されたBのボタンから発現したものだという説もある。
- バズビーの能力は、指をひとつずつ増やして威力を増していくものである。作中では1本指でも十分な威力を発する能力であることから、5本全ての使用を出し渋っていた。しかし、ハッシュヴァルトとの戦いでは、5本指全てを使った攻撃をした後、ハッシュヴァルトの胸を掴み負けを認めるシーンがある。巻頭ポエムでは5本指を順に折り、ハッシュヴァルトが歩み寄ってくることを待つだけだったバズビーを表しているが、最後の戦いでは5本指を順に広げてハッシュヴァルトに自分から接触し、敗北したものの満足げな表情を浮かべていた。もう少し早く5本指を広げてハッシュヴァルトに歩み寄っていれば、あのような結末を迎えなかったかもしれないと思わされる。