少し我儘な態度も
照れた時にすぐ殴る癖も
なびく髪の匂いも全部
――僕は、君が大好きだった。
概要
じん(自然の敵P)による楽曲シリーズ「カゲロウプロジェクト」に登場するヒビヤとヒヨリのカップリング。
楽曲「カゲロウデイズ」の「僕」と「君」である。
村一番の美少女ヒヨリは田舎町のアイドル的存在で、ヒビヤはそんな彼女をこよなく愛するアサヒナー。
しかしヒヨリはその可憐な顔立ちからは想像もつかないほどに我が儘な性格の持ち主であり、他人からの好意にまるで無関心。
ヒビヤのことも「言うことを聞く都合の良いクラスメイト」程度にしか認識しておらず、彼を召し使いの如くこき使うことも。
小学生ながらなかなかに不憫な恋愛をしているヒビヤだが、彼女への想いは至って真剣かつ熱烈。
気分屋なヒヨリの我が儘にどれだけ振り回されても、今までは遠くから眺めているだけだった彼女の傍にいられることを単純に喜んでいる。
ヒヨリはヒビヤの気持ちに気付いていないのか、それとも気付いているが関心がないのか、彼に全くなびかない。もっとも彼女にとっては男子に好かれるなんて当たり前のことなので、深く考えずに流しているだけかもしれないが。
……と、そんな二人だったが、カゲロウデイズに迷い込み、二人きりで何十年も夏の日を繰り返していくうちに、ヒヨリの中でヒビヤに対する感情が少しずつ変わっていったようだ。
ちなみにヒビヤはクラスではモテるタイプらしいが、肝心のヒヨリには効いていない。
以下、小説8巻ネタバレ
ヒビヤが「凝らす」の能力を使って「カゲロウデイズ」にいる仲間達に電話をかけ、最終的にその電話はヒヨリの手に渡る。
再びその声を聞くことができた感動と、助け出すことができなかった後悔で大泣きするヒビヤに対し、電話の先にいるヒヨリはこう伝えた。
「……あんたのこと、大好きよ。次は絶対、助けに来なさい」
ようやくと言うべきか、ヒビヤの恋は叶っていたようだ。