概要
じん(自然の敵P)によるカゲロウプロジェクトのキャラクター、カノとキドのNLカップリング。
二人は(セトも含め)同じ孤児院出身の幼なじみ(→孤児院組)であり、さらにカノにとってキドは「友達第一号」だった。
そして孤児院から同じ楯山家に里子として引き取られたため、もはや家族同然に育ってきた。
小説版『カゲロウデイズ』(原作)
カノは持ち前の軽快さでしょっちゅうキドの怒りを買い、それ相応の罰を受けている。むしろカノが軽口を叩いて殴られ蹴られがメカクシ団の日常風景となっている。
(しかし実は、キドがカノを殴ったり蹴ったりするのはカノの能力を解くためでもあると明かされている。)
しかしそれでも共に行動したり隣にいる事が多く、二人に距離があるようには見えないため、決して仲が悪いわけではないようだ。
そのためキドのカノに対するそのような態度は、見方を変えれば好きな子ほどいじめたくなっちゃうとかいうアレや、ツンデレ、照れ隠しに見えなくもない。
普段はクールに振舞っているキドも、カノ相手だと素直に怒ったり恥ずかしがったりと感情表現豊かである。モモ曰く、「いつもクールなのにたまにデレる」。
また、カノは何故かキドがこっそりリンスを変えたことやフリルのスカートを持っていることを知っていたり、明らかに殴られるのがわかるような事をわざわざ言ったりと、他の団員に比べて少々キド個人に構いすぎである。
シンタローがカノの不可解な行動について話した際には、キドはわざわざ料理を中断して話を聞く。
そして俯いたりしょんぼりする様子を見せながらも、シンタローの心情を理解しつつ「根はいいやつなんだ」「あんまり嫌わないでやってほしい……」等の発言をしており、カノの事を大切に思っていることが窺える。
ちなみに二人とも幽霊や祟りなどのオカルト系が大の苦手だったり恥ずかしがり屋(強がり)だったりする。
喧嘩(というか一方的に殴られているだけだが)ばかりのようで、カノは「昔はかわいかった」等の発言をしたり、二人きりで高校の文化祭に行ったり、なんだかんだと仲が良い。
要するに、喧嘩というよりは"遠慮のいらない仲"であるようだ。さすがは幼馴染。
※小説8巻カゲロウデイズⅧ-summer_time_reload-のネタバレ注意
冒頭から"理不尽な運命に抗うべく敵との戦いに出たメカクシ団"が書かれ、その戦いの際にキドは命を落としカゲロウデイズに呑まれてしまう。
その後、孫の体を借りてアザミが助けに来るが、そんなアザミにカノは「せめてキドが死ぬ前に助けに来てほしかった」という思いを抱いて声を荒らげてしまう。また、アザミが助けに来ることができたのはキドのおかげであることを知り、今は亡き彼女にここでも助けられたことを自覚したカノは行き場のない感情が溢れて取り乱した。
その様子を見たアザミが「お前は、つぼみと仲が良かったのか」と尋ね、カノはその問いに「そう、だね。小さい頃から、ずっと一緒にいた仲さ。意地っ張りで、不器用で……好きだったよ、すごく」と応えた。
そして、キドが冴える蛇の犠牲となったことに対して「キドは、僕たちのために頑張ってくれた。あの子がいないなんて寂しいけど、生かしてもらったからには、泣いてばかりもいられない」と前に進むことを決意した。
最終的にはカノもキドと同じく、自らの身を犠牲にして敵を封じることに貢献し、カゲロウデイズへ飲まれることになる。そしてその最期にはこのようなことが綴られている。
終わりの先で、一瞬だけ、好きなあの子の声が聞こえた気がした。
怒ったような声色に、思わず僕は振り返る。
そこには誰の姿もなく、それが何より、彼女らしかった。
この一連の描写はファンの間で話題となり、新たな世界線でのハッピーエンドが強く望まれている。
過去
セトマリのそれとはえらい差であるが、この二人もある意味印象的な出会い方をしている。
お互いがお互いに初めての友達だった様子。
能力のせいで周りから浮いてしまう事もあり孤児院では基本的に一緒にいたが、当時は能力や環境が不安定だったためかすれ違いが多く、時には険悪な雰囲気になることもあった。
楯山家に引き取られてからは、幼少期の波乱万丈ともいえる環境が落ち着いた事もあり、比較的穏やかな関係性が見られた。
そのような描写の中でキドは「カノはバカだから仕方ない。これからも殴り続けてあげる」と発言している。
そして現在、上記のような関係性となった。
極めつけには、原作者のじん氏が個人で行った生放送で、じん氏本人が「キドとカノは相性がいい」というような発言をしている。
漫画版『カゲロウデイズ』
序盤のストーリーは小説版通り。
しかし4巻で分岐したルート(マリーの作ったカゲロウデイズ内の1ルート)でカノが銃で撃たれた際には、キドが真っ先にカノのもとに駆け寄り泣いていた。
また、2巻のカバー下ではキドに殴られているカノが「つぼむ゛ぃぢゃん…!!」(キドの本名は木戸つぼみ)と言葉を発している絵が描かれている。
8巻では、マリーがカノに対して「キドはカノのこと好きなんだと思うよ?」と発言。
さらに「カノはキドのこと嫌いなの? それとも好きなの?」と問われると動揺を隠せない様子を見せ、その後に「(あの子に限ってそれは…)」とマリーの発言を思い返している。
さらにそのルートでは悲しいことにキドが死んでしまうが、その死体を見たカノはその場ではほとんど感情を露わにすることなく、どこか病んでしまったかのような様子でキドの死体を気遣っていた。
(尚、この回が数多なるカノキド好きの間で伝説の回となったのは言うまでもない)。
そして、その内容を受けた公式アンソロジーコミック-FUTURE-では…。
最終巻13巻でのことだった…………。
そう、我々が何の構えもしていなかったところにそれは突然来た。
なんと、キャラ紹介のカノの欄にはキドに想いを寄せていたと書いてあったのだった。
これは瞬く間にファンの間で拡散され、1日でツイッターで8000いいねを超えてしまった。カノキド恐るべし。
カノ→キドへの想いは明確になったものの、キドの想いが不明なので今後も展開に期待。(とはいえ小説もコミカライズも終わってしまったが。)
公式アンソロジー
この2人の話が描かれていたり、よく隣同士だったりと、元々絡みは多い。
だが-FUTURE-では、なんと結婚していた。
公式アンソロジーという事は、原作者であるじん氏も見ているはずだが…。
アニメ『メカクシティアクターズ』
小説版、漫画版と同じようにカノが何かとキドをからかって殴られる様子、キドの本音を理解している様子などが描かれた。
6話では、原作にもあるように貴音達の高校の学園祭にカノとキドが二人で訪れるが、その際にカノがキドを『つぼみ』と呼んでいた。(原作では『キド』呼び)
またカノがアヤノの墓で1人思い出話をしているシーンではほとんどがキドの話であったり、キドに団長になることを提案したのがカノであったことも判明。
12話ではキドが殴られた直後、カノは激昂し、真っ先に黒コノハに飛びかかっていた。
アニメでカノ、キドの声をそれぞれ担当している甲斐田裕子さん、立花慎之介さんによる某アニメ系雑誌の対談では「キドにとってカノは頼りになる存在」「カノにとってキドはすごく可愛い存在」という主旨の発言もあった。
そんなアニメ系雑誌の表紙や付録の描き下ろしに二人で載ることも少なくない。
中にはアジトのベンチに座るキドにカノが寄り添っているイラストやお祭り通りを背景にカノが持つりんご飴にキドが口を運んでいるイラストなどセトマリに負けず劣らずなお熱いものもある。
『アニくじ』ではなんと主人公であるシンタローなどを差し置いて、二人のクッションがA賞の景品である。
pixiv内ではカゲロウプロジェクトのCPイラストの中でも作品数が最も多いCPである。
が、公式CPかどうかは意見の分かれるところであるので節度が必要。