CV:若本規夫
人物
アニメ『カウボーイビバップ』の登場人物で、主人公スパイクの宿敵。
危険な雰囲気を纏い日本刀を携えた長身痩躯・銀髪の男で、火星圏を本拠地とする巨大チャイニーズ・マフィア『レッドドラゴン』の幹部。常に大きな黒鳥を肩に乗せている。
非常に好戦的で冷徹かつ冷酷な性格であり、自らの意に沿わぬものや目的の障害となるならばたとえ恩人や仲間であっても躊躇することなく簡単に切り捨ててしまう。
一方で部下思いな一面もあり、その徹底したポリシーと危険なカリスマ性に心酔するシンパや部下は多い。
組織内では武闘派の急先鋒であり、かつての恩人だった穏健派の幹部を独断で抹殺している。物語終盤ではクーデターを引き起こしてレッドドラゴンの長老たちを殺害、組織を掌握する。
レッドドラゴン時代のスパイクとはかつて盟友・相棒の間柄だったがジュリアを巡る三角関係などが絡み決別。自分を裏切り組織を抜けたスパイクに対し、強烈な殺意と憎悪を向ける。
補足だが、ジュリアはもともとビシャスの恋人であった。スパイクはとある出来ごとをきっかけにジュリアと知り合い、ビシャスも含めた三人で当初は良好な関係を築いていた。
しかし、ある時を境にスパイクとジュリアの間で肉体関係に発展してしまい、そのことをきっかけにしてスパイクは組織を抜ける決意をすることになる。
このことはビシャスにとって二重の意味での裏切りを意味し、その後の彼は誰も信じることが出来なくなってしまった。「信じるものなどない・・その必要もない」とビシャスに思わせたのも結局はスパイクの行動が原因である。
拳銃を数発まではかわすなどの超人的な動きを見せるものの超人ではなく、処刑等ではなく戦闘として日本刀で仕留めた敵は本編中の描写では僅かにモブ一人。また銃を持っていればあっさりスパイクを仕留められたであろうタイミングを逃したり、拳銃を持ったグレンと正面から相対して窮地に陥る場面もある。
(本編で猛威を振るったのはそのカリスマ性と策謀・煽動能力が故である)
当人の性格から自信過剰や誇大妄想とは考えにくく、また回想シーンでは普通に銃を使っており、この白兵戦への異常な拘りは合理性を敢えて度外視した、ある種の歪みや願望を感じさせる。
かつてはタイタン戦線に義勇兵として参加しており、その時にも常に大型のサバイバルナイフを携行していた。タイタン戦役にはスパイとして潜入していたが、スパイ行為に用いていた通信機付きのオルゴールをグレンに渡すことで、彼にスパイ容疑をなすりつけている。