作品解説
2071年の太陽系を舞台に賞金稼ぎ達の活躍を描いたTVアニメ『カウボーイビバップ』の劇場版作品。
制作はBONESで、2001年(平成13年)9月1日に公開された。
物語の時系列的には「BIG SHOT」が放映中であること、そして侍姿のアンディがハロウィンの群衆の中にいることから、TVシリーズの第22話と第23話の間のエピソードであることがわかる。
制作にあたって主要スタッフによるモロッコへのロケハンが行われた。
物語
2071年、ハロウィンを目前にした火星のクレーター都市アルバシティー。
その高速道路でタンクローリーが突如爆発炎上するという事件が発生する。現場周辺に居合わせた人々は原因不明の症状を訴えて次々と倒れていき、死傷者400人以上という火星史上最悪の大惨事になった。
その後も被害者は苦しみながら次々と死んでいき、事態を重く見た火星政府は、正体不明の生物兵器を使用したテロの可能性を示唆、事件の犯人に史上最高の3億ウーロンという巨額の懸賞金をかけることを発表した。
一方、たまたま別件の賞金首を追う途中で事件に出くわしたフェイは現場を撮影。そこには手の甲に入れ墨が謎の男が映っていた。
3億ウーロンを手に入れるため、スパイクらビバップ号のクルーたちはその男の追跡を開始する。
ゲストキャラクター
CV.磯部勉
黒髪のロングヘアに髭を蓄え、全身黒づくめの衣装を身にまとう謎の男。
淡々と無感情に人を殺し、躊躇や後悔といった感情を見せず、現実感を喪失した虚無的な雰囲気を漂わしている。バイオテロ事件を引き起こした犯人として、3億ウーロンの賞金をかけられ、ビバップ号のクルー達に追跡される。
極めて高い戦闘能力を有しており、ジークンドーの達人であるスパイクと壮絶な死闘を繰り広げる。
CV.小林愛
製薬会社チェリオスメディカルの女性社員。
スパイク達とはまた別の理由からヴィンセントを追う。
マーシャルアーツの使い手で、スパイクのジークンドーと互角に渡り合うほどの腕前を持つ。
ヴィンセントに対して何か特別な感情を抱いているようだが…。
- リー・サムソン
CV.うえだゆうじ
ストリート系ファッションに身を包んだ黒人の少年ハッカー。
別名「マッドフィンガー・キム」としてネットでは知られた存在で、さらに500万ウーロンの賞金首でもある。趣味はコンピューターゲームで、特にレトロゲームを好む。
テロリストに強い憧れの感情を抱いていたという単純な理由からヴィンセントのテロ計画に荷担する。
- ラシード
CV.ミッキー・カーチス
スパイクが火星のモロッカン・ストリートで出会った謎の老人。
テロに使用された兵器とその犯人ヴィンセントについて、何かしら知っているようだが…。