概要
自らを「大魔導師」と豪語する、紅蓮色の髪に髪色同様の赤い目が特徴の青年。男性にしては髪が長く、それを後ろで一つにまとめている。年齢ははっきりとは明かされていないがトオルの推測によると高校生か大学生くらいの歳らしい。一人称は「俺」。
勇者として召喚されたミカミ・トオルの保護者を(半ば勝手に)引き受ける。
お調子者でお金や美女に弱い、反面教師としては満点クラスの小悪党なダメ人間なうえ、大魔導師を名乗る割には通常魔法が全く使えず、唯一使える魔法「禁忌魔法」の効果はどれも微妙な効果ばかりな残念系魔法使い。
しかしその一方、頭は良く、特に魔法に関する知識は群を抜いている。
普段の態度こそ露悪的であるが根は優しい人物。
女神教会を心底嫌っており、教会関連の話になると途端に不機嫌になる。
女神教会・神剣騎士団の一員セシリア・シヴィルと初めてあったときも彼女が教会関係者と判明した途端態度を一変させたことも。
仲間の呼び方
トオル→トオル
セシリア→セシリア
ルウ→ルウ、毛玉
戦いのスタイル(?)
基本的に彼自身の戦闘力はほぼ皆無なため、戦闘時にはほぼ後方支援。
禁忌魔法によってトオルやセシリアをサポートする。
技
・《ヘルファイア》
「禁忌魔法」の一つ。
その効果は使用者の全魔力を用いた地獄の業火が、森羅万象全てを焼き尽くす、究極の禁忌魔法・・・らしいが、代償としてその炎は敵の口からでる。
しかも魔法力の少ないファルディオが使用したとこでカスみたいな威力しかでない。
(※一巻時点。最近では炎の威力が飛躍的にアップしている。)
・《ハイクオリア》
「禁忌魔法」の一つ。
視覚、聴覚、触覚などの感覚と呼ばれるもののうちの一つを飛躍的に高める効果を持つがその代償として体の部位を一つ失う(といってもそれは感覚が強化されてる間だけの一時的なもので、失われる部位も髪の毛数グラムや涙数滴など微々たる欠損しかない)。
現在ファルディオが強化できる感覚は『味覚』と『痛覚』と『平衡感覚』。効果が続く時間は二時間程度。
(※5巻時点)
・《ディメンション・ムーブ》
「禁忌魔法」の一つ。
名前の通り、対象の物質を思い通りの場所に転送できる効果を持つ。
しかし弱点があり、一時間に一度限定で、飛ばせる距離は最大二メートル。
・《フェイクマジック》
「禁忌魔法」の一つ。
一度触れた魔法を完全再現する効果を持つ。
今のファルディオではガワだけ取り繕って威力は一割出せれば御の字レベルらしい。
・ディスペル
簡潔に表現すると魔法の効果を打ち消す技。
対象の術式に干渉して、軽い機能不全を起こさせ拡散させる。
ファルディオ曰く「生物なら皆できる」。
過去(5巻ネタバレ)
※5巻のネタバレを含むため注意
それほど高貴な生まれというわけでもないが、魔法知識に特化した英才教育を受ける環境のもとに生まれる。
幼少の頃から魔法への関心は強く、魔法知識、技術の追求づけの日々だった。
そのうえ魔法に関しては神童といって差し支えないレベルの使い手だったらしい。
しかしある日、故郷の近くで発見された遺跡型の神工物に好奇心で足を踏み入れた際、ちょっとした事故が起こり、通常魔法が全く使えなくなってしまう。
魔法が使えなくなったことにより周囲の態度は急変し、何があっても友達だといってくれていた人物さえ態度が変わってしまった。そのことからファルディオは人と真面目に向き合うことを「割に合わない」と学び、必要以上に露悪的で即物的な態度をとるようになる。
また、遺跡の事故の直後、神工物絡みの事故ということで教会から取調べを受けたのだが、その担当者は『異端審問官(後記参照)』の一員で教会特有の温和さをたたえながらも子供のファルディオにもわかるほど隠し切れない狂気を覗かせる人物であり、そんな人物に取調べを受けたことからファルディオは教会不審を強めた。
遺跡の一件以降、死に物狂いで力を取り戻そうとしていたときに地元の図書室でたまたま禁忌魔法の魔導所《ヘルファイア》を見つける。そして何故かその《ヘルファイア》だけは使用することができた。
《ヘルファイア》を使用した後、他の禁忌魔法も使えるという不思議な感覚があったため、地元を飛び出し自分が魔法を失った事件の真相を求めがてら、禁忌魔法の魔導書を探す旅にでる。
その後長らくの放浪の末、魔法の名門『ミーミル魔法学校』に入学する。そこで出会った《学園始まって以来の才媛》レイア・キサラギと出会い、平和な学園生活を送っていたが、魔法学校の教師ウォルターに女神の教えに著しく反する思想の発見及び排除を仕事とする『異端審問官』に身柄を引き渡されそうになる。その時、ウォルターがレイアをモルモットと評したことに激昂し思わずウォルターを殴ってしまったことから魔法学校を退学になってしまった。
(後、レイアとは再開を果たすことになる。)