概要
2008年7月31日に発売されたファンタシースターシリーズ初のプレイステーション・ポータブル専用ソフト。
「ファンタシースターユニバース」と「イルミナスの野望」間の空白を埋めるストーリーが展開し、エンディングにはシリーズ初となるマルチエンディングが採用されている。
2008年7月14日よりダウンロードと UMD の 2 バージョンの体験版を配布。
1章丸ごと収録、マルチプレイ可能、メモリースティックインストール機能搭載、製品版にデータを引継ぎ有、という力の入った内容であった。
主な変更・追加点
基本的なゲームシステムはプレイステーション2版のファンタシースターユニバースと同等である。
その他の変更点、追加点
- 各種レベルなど、ステータスにまつわる物が上昇しやすくなっている。
- セーブデータの管理はメモリースティックのみ。インターネットでの保管は無い。
- アドホックによる通信協力プレイに対応。
- PS3のアドホックパーティーに対応予定。
- シリーズ既存作品のアイテムに加え、新規アイテムを追加。新タイプの武器は無い。
- PS2/PC 版 PSU のネットワークモードで育成したキャラの一部制限ありでインポートが可能。
- ジャストアタック、ジャストカウンターの仕様はイルミナスの野望からそのまま引き継ぎ。
などの変更が行われ、その他細かなバランス調整が行われている。
しかし、プレイヤーは遊び易くなった反面、割と大雑把なバランスではある他、PSUであった欠点を引き継いだりしている。
また、武器の強弱がはっきりしすぎている面もあった為、評判自体は芳しくない。
しかし、次回作の2からはその不満点を大幅に解消した。
主要人物
他はPSUNPC一覧を参照。
余談
- 販売本数は50万本に達し、ハーフミリオンを記録した。SEGAの携帯機販売数でハーフミリオンは数が少なく、「オシャレ魔女♥ラブandベリー 〜DSコレクション〜」が105万本、「初音ミク -Project DIVA-」の2ndまでの累計で凡そ55万本である事を考えると、単一作品で50万本はSEGAとしては快挙であると言える。(最終売上68.2万本)ついでに言えば、ファンタシースターシリーズで50万本を超えるヒットは数少ない(ポータブル2は60万本、インフィニティは37万本、ファンタシースターZEROが20万本、ファンタシースターノヴァが17万本)。
- 当時のPSUはプロデューサーの見吉隆夫が降板し、酒井智史へ交代していたが土台からして、どうしようもなく拡張性が無いPSUの敗戦処理を行っていた状態で、まさに「冷や飯食い」だったが、ハーフミリオンのヒットを叩き出してからは高速手のひら返しとなり、続編のポータブル2の予算はおろか、数々の関連作品の開発に加え、PSO2の予算まで下りたと言う。(ついでにPSUのアップデート予算も降り、PSUの寿命もわずかに伸びた)
- 実際、この作品が無ければ、ファンタシースターの命脈は途切れていた可能性があり、仮に復活するにしても長い期間を要した可能性が高い。
- ゲームの出来は芳しくはない物の、当時は「モンスターハンターポータブル 2nd G」が発売して4か月近く経っており、やや『飽き』が来始めた頃に発売した形となった。新規のパーティープレイを求めた人々がこの作品を求めたのも頷けるタイミングでSEGAには珍しい非常にラッキーなタイミングであった。
- 上記のタイミングで出た他、当時流行のCo-opゲームであった為か、モンスターハンターのファンからは「パクリ」、「二番煎じ」と揶揄されたりもしたが、そもそもモンスターハンターの発想元は「PSO」とカプコンのスタッフが明言している他、ゲーム性もかなり異なるのでパクリ作品であるとは言い切れない。