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ファンタスティック・プラネット

ふぁんたすてぃっくぷらねっと

『ファンタスティック・プラネット』(英:Fantastic Planet、原題:La Planète sauvage)は、ルネ・ラルー監督による、1973年制作のフランス・チェコスロヴァキア合作のアニメ映画。原作はステファン・ウル(仏)のSF小説『オム族がいっぱい(Oms en Série)』。
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概要編集

 ローラン・トポール(仏)のオリジナルデザインのイラストと、「商業アニメーションで広く使われる<セル・アニメーション>ではなく、紙に直接書いたものを切って、それを背景の上で動かす<切り絵アニメーション>の手法(ファンタスティックプラネットBlu-ray封入特典ブックレットより抜粋)」によって生み出される独特な世界観で一部のファンの間で絶大な人気を誇る、70年代を代表するカルトアニメのひとつである。

 原作の設定や登場人物が一部変更され、全体、シンプルで映像表現に特化した内容にまとめられている。


ストーリー編集

 惑星イガム。ここは高度な知能と、青い肌と真っ赤な眼球、魚の様な容姿を持つ巨大な種族・ドラーグ族が支配していた。ドラーグ族の手のひらサイズの小さな種族で、我々人類と酷似しているオム族は、野生で原始的な生活を行い、虫やネズミのように扱われ一部はペットとして飼育されていた。

 ある日、ドラーグ族の悪ガキ達がイタズラでオム族の母親とその赤ん坊を虫ケラのように扱い、母親を殺してしまう。独り残された赤ん坊は偶然通りかかった、イガムの県知事であるシンとその娘ティバに拾われ「テール」と名付けられ飼育されることになるが……。


キャラクター編集

テール/本作の主人公。ドラーグ族の悪ガキ達に母親を殺されるも、ティバに割と愛情を持って育てられる。ドラーグ族の学習器でティバと一緒に勉強するうちに高度な知能を持つようになった。

 原作では、お隣の家で生まれた子でティバはそこから譲ってもらい、テルと名付ける。


ティバ/ドラーグ族の少女。テールの名付け親でもあり、テールを可愛がって育てていたが、ドラーグ族の生命維持活動「瞑想」を行ってからはあまりテールに構わなくなった。友人とオム族バトルをしたり、オム族風アイラインを引いてみたり、至って普通の少女である。


シン/ティバの父で惑星イガム・テレーズ県の知事。オム族に対して穏健派だが、扱いは雑。娘と一緒に歩いていたら、たまたま見つけたオム族の赤ん坊を娘が飼いたいと言ってきたのでそれを許した。

 原作では、人間族に対して抹殺計画を立案・実行した敵方の総大将的存在。


タージュ/惑星イガム・ゴアム県の知事。オム族に対して強硬派で、季節ごとにオム族狩りをしている。


原作の粗筋編集

 オム族と言われる人間は、ドラーグ族にさらわれ家畜化にされた地球人の子孫。

 ドラーグ族は、科学者ザレクによって水棲動物を改造された人工生命体。

 話は、オム族の一世代からかなり年代を経たテル誕生からーテルは、ティバのお隣さんで生まれティバにもらわれる。話の展開はおおむね映画と同じだが、ティバは普通の家庭の子で、シンは高名な博物学者でオム族を危険視し、最終的には助手がもたらした情報に市民を不安をあおられ政府を倒すと、シンがそのトップとなりオム族抹殺計画を発令。

 テルたちオム族は、テルがもたらした学習マシンで高等知識を身に付け、過去に作られたオム族の街遺跡から自分たちの住む場所を求めて潜水艇を建造し、自然大陸へ。

 自然大陸で、自分たちの居場所を見つけたテルたちオム族に対して、シンが軍隊を差し向け、テルたちも防衛システムなど様々な方法で抵抗する中、シンも攻撃を全て封じるオム族を恐れ、最終的にはテルが提案する和平条件をのむ。

 テルとシン、それぞれの代表として海上で和平協定に署名し、ドラーグ族とオム族は共存する事となった。


 原作が発表されたのが1957年という事もあり、そうした時代背景を強く感じられる内容になっている。ファンタスティック・プラネットは、人間たちが理想郷としていた所が野生の星に変更され、ロケットでそこに向かうという流れに変更されている。


別名・表記ゆれ編集

ファンタスティックプラネット

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