アメリカ合衆国の20世紀フォックスが製作した海外アニメ。タイトルは「家族想いの男」という意味。
本国ではシンプソンズやサウスパークと並ぶ社会風刺系アニメーションとして位置付けられているが、日本語吹き替え版が作られていないため、日本での知名度は低い。
概要
アメリカのロードアイランド州にあるとされるクォーホグという町(実在しない)に住むグリフィン一家を描いたコメディ。
同じフォックス制作のシンプソンズと同じで家族(特に父親)が引き金となって起こるドタバタを描いたコメディだが、よりタブーやモラルを軽視しており、シンプソンズよりさらに過激な内容となっている。(一部ではサウスパークより過激、という評価もある)
下品でバカバカしいジョークが多いが、歴史や政治、宗教、人種といったものから、音楽や映画、TVのようなポップカルチャーまで、ありとあらゆる文化的なネタを取り上げたジョークがふんだんに使われているのが特徴。ただし、反日的な表現がシンプソンズやサウスパークに比べて目立つ(例:「日本人は猿の味がする」といった皮肉、原爆を茶化したネタ)のと、特定のキャラクターの扱いが露骨に酷い(特にメグ)ため、シンプソンズやサウスパークと比べると日本人からの人気は低い傾向にある(他にも先述の通り、吹き替え版が作られていないというのもある)。
同じ風刺アニメのサウスパークでは、唐突に挟まれるギャグシーンを「水槽に入ったイルカが単語の書いてあるボールを無作為に選んでジョークを作っている」とおちょくられていた。作中人物ではエリック・カートマンは放送中止を企てるほどのアンチで、逆にカイル・ブロフロフスキーは番組のファンと描写されていた。
このエピソードの放送後、ファミリー・ガイをからかった事で、サウスパークのスタジオにシンプソンズのスタッフからは称賛の意味で花輪が贈られ、キング・オブ・ザ・ヒルのスタッフからは激励の電話がかかってきたとの事。
ファミリー・ガイ側はこれを受けMcStrokeというエピソードで反撃しようとサウスパークの作者のトレイ・パーカーとマット・ストーンのコンビをゲイにしてアナルポイントという場所でカーセックスさせるという描写でおちょくろうとしたが没にしたとオーディオコメンタリーで語っている。
登場人物
ピーター・グリフィン
(画像右)
肥満体でメガネ、いつでも同じ白いカッターシャツと緑色のズボンがトレードマーク。
教派はカトリックで、一応、毎週日曜日の教会のミサには出席している。
壊滅的に頭が悪く、めちゃくちゃな言動で周囲の人々を混乱の渦に巻き込むが、「ファミリー・ガイ(家族想いの男)」の題名が示す通り、基本的には優しい?一家の大黒柱である。
詳細は当該記事を参照。
ロイス・グリフィン
ピーターの妻で、メグ、クリス、ステューウィーの母親。
基本的にはトラブルメーカーの夫を助け一家を支える、しっかり者の良妻賢母だが、ときに彼女自身がおかしくなることもある。
詳細は当該記事を参照。
メグ・グリフィン
長女、17歳。いつも同じ帽子にメガネの、少し太めの女の子。高校3年生。
母ロイスとは対照的に、「ブサイク」で「醜い」という設定のキャラクター。そのため、友達がおらず、ときには家族からさえ冷たくされることもある。
とにかく誰からも疎まれており、人気を渇望するあまり、時々死に物狂いの無茶をやる(例:レズビアンと思い近づいてきたクラスメイトと友達になりたいため無理やり自分からレズビアンになろうとする、カルトに加わる)。学校では形振り構わずクラスの人気者連中に媚を売っており、そのことでますます嫌われている。
恋愛経験は意外と多いが、嫌われ者の性格が災いし、彼氏ができてもほとんどその回で振られる。
一応車の免許を持っており時々車を運転するシーンがあるが、必ずと言っていいほど事故を起こす。
シンプソンズでいうリサ・シンプソン、サウスパークでいうシェリー・マーシュに相当する。
クリス・グリフィン
長男。15歳。父親に似て体格は太めで、金髪でピアスをしている。
温厚で優しい性格だが、作中ではむしろ愚鈍、のろまといった扱いで、ボケ役である。
ステューウィー・グリフィン
まだ赤ちゃんだが、一家の誰をも凌ぐ知性の持ち主で雄弁。また、一家の誰よりも腹黒い。
詳細は当該記事を参照。
ブライアン・グリフィン
グリフィン家の天才犬。8歳(人間でいう56歳)。出身はテキサス州のオースティン。
犬でありながら大学を卒業しており、グリフィン家の中ではステューウィーに次いで高い知識を持つ。酒を飲まなければ一家で一番の常識人。
自分専用の車も持っており、現在の愛車はTOYOTA・プリウス。
性格的には「おじさん」であり、ピーターやロイスの相談に乗ったり慰めたりする事もある。クラシック音楽やジャズをよく聴く。
リベラルな民主党支持者であり、共和党や南部の保守的風土には批判的。
初期は「良くできた大人」的なキャラクターだったが、シリーズが進むにつれて「嫌味が多い」など、ステレオタイプのリベラルのマイナス面が強調されるようになった。また、リベラルでありながら黒人に対しては密かに偏見を持っていたりする。
ステューウィーと仲が良い。