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ファントム(オペラ座の怪人)

おぺらざのかいじんのふぁんとむ

ここでは、オペラ座の怪人(アンドリュー・ロイド=ウェバー版のミュージカル)に登場するファントムについて記述する。
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概要編集

ファントムは、オペラ座の怪人(アンドリュー・ロイド=ウェバー版ミュージカル)に登場する人物である。普段は顔の右側に白い仮面をつけており、これの下には頭蓋骨が抉れ、顔のじん帯が損傷したような奇形が隠されている(さらに終盤に判明するが、彼の黒い髪も実はかつらで、実際は白い髪の毛が数本しかない。)。彼はその生まれつきの奇形から親に見放され、見世物にされた過去を持つ。このアンドリュー・ロイド=ウェバー版「オペラ座の怪人」に登場するファントムは他の「オペラ座の怪人」映像化・舞台化作品と異なり「エリック」という名前で登場しない。


劇中での行動編集

第一幕編集

「ハンニバル」のリハーサル中に突然背景幕を落下させ、オペラ座を混乱に陥らせる。その際にオペラ座のプリマドンナ、カルロッタがボイコットし、急遽クリスティーヌが代役を務める。ファントムは彼女に歌を教えていた、彼女にとっての「エンジェル・オブ・ミュージック(音楽の天使)」の正体であった。

クリスティーヌの幼馴染であるラウルが彼女をディナーへ誘うと、ファントムは嫉妬に燃える。

オペラ座の怪人黒のドレス·歌剧魅影的黑礼服

彼女を鏡から自分の隠れ家に連れ込み、彼女を眠りにつかせる。クリスティーヌのために作曲に没頭するファントムだったが、オルゴールの音で目を覚ましたクリスティーヌに自分の仮面を剝ぎ取られてしまう。彼は激怒し、クリスティーヌに怒りの言葉を浴びせる。その後彼は自身の醜い顔への恨み、普通の顔への憧憬をクリスティーヌに話す。

fear can turn to love


その後、ファントムはオペラ座の支配人室に手紙を送る。その手紙の内容は「次のオペラ、『イル・ムート』では伯爵夫人をクリスティーヌに、プリマドンナのカルロッタは小姓役に。そして私のための席である5番ボックスは空けておくように。命令に背けば君たちの想像を絶する災いが起きる。」というもの。しかし支配人はこの要求を無視し、伯爵夫人をカルロッタにする。ファントムは上演を妨害し、カルロッタの声をカエルの鳴き声にし、バレエの途中に道具係のブケーを殺し、天井からつるし上げる。オペラ座が大混乱に陥る中、怯えるクリスティーヌをラウルはオペラ座の屋上へ連れて行く。そこでラウルはクリスティーヌに愛を誓う。これをひそかに見ていた怪人は怒りが爆発し、二人に復讐を誓い、オペラ座の豪華なシャンデリアを落下させたのだった。(映画では復讐を誓うのみで、シャンデリアは落とさない。)


第二幕編集

オペラ座の怪人の赤い死神衣·歌剧魅影的红死神装

第一幕の事件の半年後の大晦日、オペラ座で開かれていた仮面舞踏会に「赤い死」の姿をして突如乱入し、自作のオペラ「ドン・ファンの勝利」の総譜と手紙を支配人に渡す。


支配人が受け取った手紙には「カルロッタは演技をもっとまじめにやること、ドンファン役のピアンジは瘦せること、支配人は文句を垂れるな。そしてクリスティーヌは、私のもとに戻ってこい。」(映画ではここも仮面舞踏会のシーンで読み上げられる。)という旨が書かれていた。クリスティーヌの父親の墓場で、ファントムはクリスティーヌを再び自分のものにしようと誘うが、ラウルに妨害される。激怒した彼は二人へ火を放ち(映画ではラウルと剣を交える。)、二人に宣戦布告する。


「ドン・ファンの勝利」の公演の日、厳重な警備体制がとられる中、その警備をからかうように5番ボックスに出現。その後、上演中にドン・ファン役のピアンジを舞台裏で殺し、彼と入れ替わる。その後、「The point of no leturn」をデュエットする途中フードを脱がした後に姿を現し、自分のクリスティーヌへの想いを伝えようとしたが、クリスティーヌに自分の仮面とかつらを剥がされてしまう。


大衆に自身の醜い顔をさらされた挙句、クリスティーヌにも自分の想いを拒絶されついに彼はクリスティーヌを力ずくでも自分のものにしてやろうと、彼女を自分の隠れ家へと連れ込む。(映画ではこの際にシャンデリアを落とす。)そこでクリスティーヌに無理やりウェディングドレスを着させた後、追ってきたラウルを縄で拘束する。クリスティーヌに「自分を愛さないとラウルを殺す」と脅すが、彼女は激怒し「裏切りの友」と吐き捨てる。ファントムはそれでも彼女に選択を強いる。


静かに迷った末

覚悟を決めたクリスティーヌは

愛を知らないファントムへキスをした。

それは醜い男への哀れみか、音楽の天使だった彼への愛か。

突然の出来事に深く動揺しながら

ファントムは愛を受け入れ、涙を流した。

ラウルを解放したのち、ここで起きたことは誰にも話すな。と

忠告し、隠れ家から2人を逃した。


「人殺しを捕まえろ」隠れ家に響く群衆の怒号。

哀しい音を奏でるオルゴールの音を聴き

ファントムは1人、孤独に涙を流しながら歌うのであった。


Masquerade! マスカレード!

 Paper faces on parade ここは仮面の大洪水

 Masquerade! マスカレード!

 Hide your face so the world will never find you!

素顔を見破られないように。顔を隠そう。


逃げたクリスティーヌが彼のもとへ戻ってくる。

彼は初めて「アイラブユー」と彼女に伝えた。

そんな彼にクリスティーヌは

自身の婚約指輪を渡したのち、隠れ家を後にした。

それを見届けたファントムは

玉座に座り、マントを被った。

隠れ家に到着した群衆。

メグ・ジリーは玉座のマントを

恐る恐るめくるが

そこにあったのは

彼の顔を長年隠し続けた仮面のみであった。




主な演者編集

マイケル・クロフォード(ロンドン・ウエストエンド初演。)

スティーブ・ハーレイ(タイトル・ソングのPV。)

コルム・ウィルキンソン(カナダ・トロント初演、1985年の試演。)

ジョン・オーウェン・ジョーンズ(ロンドンキャスト。ウエストエンドで最も多く演じている。)

ハワード・マクギリン(アメリカキャスト。ブロードウェイで最も多く演じている。)

ジェラルド・バトラー(2004年の映画。)

ラミン・カリムルー(ロンドンキャスト・25周年記念公演。)

市村正親(劇団四季初演。)

山口祐一郎(劇団四季。ロングランキャスト版CDなど。)

今井清隆(劇団四季。10周年版cdなど。)

高井治(劇団四季。2004年の映画の日本語吹き替えも担当。)

佐野正幸(劇団四季。現役最古。)


関連タグ編集

ミュージカル オペラ座の怪人

哀しき悪役


ファントム・オブ・ジ・オペラ(Fate)

ファントムマイナソー

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