曖昧さ回避
- 銃の構造の一種。
- アメリカの空対地ミサイル。
当記事では双方について解説する。
ブルパップ方式
AGM-12「ブルパップ」
1950年代にアメリカのマーチン・マリエッタが開発した初期の空対地ミサイルで、無線操縦による誘導方式を採用。このため、後部にはパイロットが直接「見て」誘導するための発光体(=目印)を仕込んでいる。実戦ではこれを頼りにミサイルを照準器の中心(=機の進行方向)に据えて誘導するのだが、これはミサイルと同じコースを飛行する必要があるということでもあり、ミサイルが着弾するまで発射母機が対空砲火に晒される危険が伴った。そうした際の損害に加えて発光体が見えないと使用できない欠点もあるため、発射後に母機が離脱できるファイア・アンド・フォゲット能力を持つ空対地ミサイルの配備に伴いベトナム戦争初期以降は使われなくなり、1980年代にはアメリカの武器庫からも完全に姿を消した。
なお、AGM-12にはASM-N-7(AGM-12A)からAGM-12Eまでのバリエーションがあるが、誘導方式はいずれも同じで、核弾頭装備型(出力:1kt~15kt)のAGM-12Dにも例外なくこの誘導方式が採用されている。