概要
プレデターのDNAを取り込んだ混合体。身長213cm。(ただし映画AVP2のスペック)
外見は、姿形はバトルエイリアンに頭部のドレッドの様な触手や4本の外顎などプレデターの特徴が組み合わさった姿をしており、鳴き声はプレデターとクイーンのそれを組み合わせたものである。また一部の媒体ではプレデターを食う性質があり食べると体に角のようなものが生えて大きくなり、さらに強くなる。
映画版AVP2 エイリアンズVSプレデターのみの特徴
性格は狡猾で非武装の人間(完全無抵抗な赤ん坊を含む)を優先的に襲って殺害したり、同族であってもバトルエイリアンを殴り飛ばしたりするなど、凶暴性や残虐性は通常種以上。
ゼノモーフやプレデターを凌ぐ怪力を誇り、アスファルトを容易に粉砕する程だが、身体の耐久力はゼノモーフやクイーンと変わらず、人間やプレデターの武器で普通にダメージを受ける。しかし、インナーマウスを千切られたり頭部を串刺しにされたりしても反撃する等、生命力と執念深さはかなりのものであり、宇宙船の不時着に巻き込まれても全くの無傷である等(共に巻き込まれたプレデターは重傷を負った)、パワーやタフネス以外の身体能力も通常種より優れている。
また、プレデターの性質を受け継いでいるからか、元々警戒心が強いエイリアン種の中でも用心深く、人間の前には武装していなくとも、下記の繁殖目的以外ではあまり姿を現さない為、劇中でも人間側の主人公達と相対したのは一度だけで、それもわずか数秒程度であった(その相対した唯一の場面も「ザ・クリーナーとの戦闘後に偶然乱入してきた人間に標的を変えた」というだけだった)。
プレデター達も儀式や狩りの対象としてゼノモーフを多用している以上、その危険性も熟知しており、ヘルメットのセンサーにはゼノモーフを優先的に探知(緑色の蛍光色で浮かび上がる)するモードがあり、ゼノモーフと接触した戦士は船に入る前に徹底的にサーチし、万一未登録のゼノモーフが一歩でも船に侵入したら即座に警報が鳴る等、厳重な対策をしているのだが、映画のプレデリアンは突然変異なのかこのセンサー類にほぼ反応しない為、スキャンしたにもかかわらずスカーの遺体ごと母船に侵入されてしまっている。
実戦においてもこの特性は、上記のプレデリアン自身の警戒心の強さも合わさって非常に厄介であり、対ゼノモーフのスペシャリストであるザ・クリーナーですら、センサーをゼノモーフ用にしているとプレデリアンから奇襲を喰らい、他のモードにしてプレデリアン対策をしているとノーマルのウォーリアーに奇襲を食らいかねない為、大苦戦を強いられている。
生殖活動も通常の種とは異なっている。プレデリアンはクイーンエイリアンの様に宿主に幼体を産み付けるフェイスハガーを内包したエッグ・チェンバーを生まず、人間の妊婦の口から体内にインナーマウスを挿入する事で胎児にエイリアンの遺伝子を組み込み、その胎児が短時間で複数のチェストバスターに変異するという『ALIEN』でエイリアンに捕らわれたダラス船長らがエッグ・チェンバーへと変形させられる未公開シーンにも似たプロセスで繁殖を行う。
そのため、クイーンのように産卵のために自ら動けなくなる事はなく、これまでのエッグ・チェンバー→フェイスハガー→チェストバスターという段階を踏む必要もない上に、一人の宿主から複数体のチェストバスターが誕生する為、条件さえ整えば短時間で爆発的に数を増やす事ができる利点がある。ただし、寄生対象をゼノモーフは調達してこないので自力で妊婦を探す必要があり、更に妊婦そのものが見つからなかった場合は繁殖自体ができなくなるという重大な欠点もある。
あまり知られていないが実は映画で登場したプレデリアンは本来であればクイーンに成長する筈だった個体であり、繁殖能力を持っていたのはそのためだったと思われる(何らかの要因でクイーンがいなくなった場合、「ゼノモーフの群れの中で最も強い個体がクイーンに変異する」という設定はあるが、プレデリアンの場合は生まれながらに繁殖能力を持っていた)。証拠として劇中では分かりにくいが、フュギュアなどで確認できる頭の形状はゼノモーフよりもクイーンに近い形状をしている。
前作で伏線があり、スカープレデターの隙をついて取りついたフェイスハガーはすぐに剥がされたが宿主も気づかない程の速さで一瞬で寄生させ、更に寄生されてからチェストバスターが出てくるまでかなり時間が掛かっている(クイーンのチェストバスターは誕生が遅い)等、明らかに通常とは違う描写があった。
登場作品
初の登場作品はコミックの一枚絵でDave Domanが描いたものである。その後コミックで何度か登場した後PCゲーム『Aliens versus Predator 2』で登場し『Aliens versus Predator 2: Primal Hunt』でプレデリアンをプレイヤーキャラとして使える様になった。RTSゲーム『Aliens versus Predator: Extinction』ではゼノモーフサイドの一員として登場、プレデターの死体にフェイスハガーが取りついて誕生する。ゲーム『Aliens vs. Predator』(2010年セガ)ではエイリアン編のプレーキャラ"6"が最後に倒したプレデターにフェイスハガーが卵を産み付け誕生した、後に成長しプレデター編のラスボスとして登場。制作時間軸的には最後発媒体となる映画では『Aliens versus Predator 2 requiem』で登場したがこの際の当初の日本の映画雑誌等ではゲーム版及びコミック版の情報を無視し映画でオリジナルに創作・発表されたかの様に記述するケースが多かった。