ゲームにおけるヘイトタンク
元々はゲーマーのスラングで、MMORPGなどにおいて敵からの注目(ヘイト)を集めて攻撃を一身に受け仲間を守る役割のキャラクター(タンク)がこう呼ばれる。
このため防御力にすぐれたキャラクターがこの役割を担うことが多いが、中には防御力ではなく回避率や素早さなどを極限まで振って敵の攻撃をかわし続けるタイプ(いわゆる「回避壁」)もいる。
創作におけるヘイトタンク
上記のゲーマー用語から転じて、作劇において読者/視聴者からのヘイト(嫌悪感・憎悪など)を担うキャラクターのことをこう呼ぶことがある。
簡単に言えば嫌われ役である。
単純に嫌われているだけのキャラクターと異なるのは、作者が敢えて嫌われるように作っているという点である。
そんな彼らの存在意義は、読者/視聴者からのマイナス感情を一心に担うことで、主人公や味方側などのキャラクターの正当性を強調したり、他キャラクターへのヘイトが向かないように調整したりすることといえる。
それゆえ彼らが嫌われるのは作者の意図通りであり、ある意味名誉…といえるのかもしれない。
ここでは敢えてヘイトタンク扱いされるキャラクターの名前は挙げないが、Pixivにおいてもそういったキャラクターへの不満・怒りを表出した作品や、記事内における批判的な記述などは散見される。
勿論、暴力的・犯罪的な行き過ぎた制裁などのヘイト表現については棲み分けを徹底し、そのようなキャラクターの作者やファンの人格まで否定することのないよう注意が必要である。