概要
分類としては、急斜面・垂直面を登るスポーツクライミングのうち、岩や人工壁を対象としたロッククライミングに属し、その中でも道具を使わず手足のみを利用して登るフリークライミングの1つとされる。
命綱にあたる安全器具を装備せず、専用道具はシューズとチョークのみという、軽装で行うのが特徴である。
一般においては、いわゆるボルダリングジムに常設されている、様々な色のついた突起物が埋め込まれた壁を登るものとしての印象が強いと思われる。
厳密には、落ちても滅多に命には係わらない高さの低い岩や壁を、体一つで登る行為全般を指す。
競技としてのボルダリングは屋内で人工岩(ホールド)を設置した壁で行い、「高さ5メートル以下の壁に設定された複数のボルダー(コース)を、制限時間内にいくつ登れたか」で勝負を決める。
特に最近は、2020年開催予定の東京オリンピックにおける追加種目の候補に入ったのを機に、より注目度が高まっている。
これまで日本選手も地味に強かった競技ではあったのだが、それまでは一般的知名度は低く選手の環境も恵まれておらず、五輪のおかげで改善の兆しが出てきている。
五輪発表後はボルダリングジムの店舗数も急増している。
だが近年は怪しいジムも増えており、それに伴いこのような専門メディアも増えている。
上記のような安全性と簡易性から、体力系バラエティ番組の企画にも要素が取り入れられることが珍しくない。
命綱がない代わりの安全措置として、落下予測地点に衝撃を吸収できるスポーツマットを敷いておくことが推奨される。
ジムでは壁の下にマットが敷いてあるが、屋外で行う場合はクラッシュパッドと呼ばれるマットを重ねておく。