マリア(ダーククリムゾン)
まりあ
マリアはうるし原智志氏の漫画作品ダーククリムゾンの登場人物の一人で、主人公・シオンの母親である。
人間では有るが魔界に住む魔王ベルゼブルに見初められて、16歳で魔族の王妃となり17歳で長男・シオンを出産する。
物語開始19年前に魔界でクーデターが起こり、ベルゼブルによって生誕直後のシオンと共に人間界に逃れてシングルマザーとしてシオンを育てて来た。
息子やその周囲に対しては慈愛に溢れる母親で、敵に対しても不殺主義を取る程。
その不殺主義も15年の間に幾度もクーデター派の魔族の襲撃を退けて来たと言う実績に基づくもので、内に秘めた意志の強さと自信は相当のもの。
実は両性愛者で、夫とその姪であるリリスとは3Pを繰り広げていた。
15歳の息子の恋愛に対しても煽りを繰り返しており、息子の恋人のレインに勝負下着を買い与えたり、早く男女の行為をするよう嫉妬心を刺激して誘導するエロ母である。
ただし、クーデターを起こした魔族に追われている立場でありながら、怪しい裸の少女を保護する、怪しい少女を放置したままシオンとレインの男女の行為を煽って外出する等、不用心な一面もあり、結局は其れが命取りとなった。
濃褐色の髪と瞳を持つ見事な長身美女で、髪の毛は物語開始19年前のクーデター発生前の17歳時は肩甲骨の下あたり、4年前の32歳時は膝まで伸ばしている。
人間社会では普通の衣服を着ているが、戦闘時には魔族の王妃の衣装を展開する。
しかし、魔族、特に女性魔族には衣服を着る習慣が無く、半透明の肩当と手足防具、極小面積のコルセットだけと言う素っ裸同然の衣装で、無論おっぱいも股間もモロ出し。
その為、Pixivに投稿されているイラストは見事にR18指定である。
本来は普通の人間だが、夫ベルゼブルからその力の源の<魔眼>の一つを託されており、首飾りにして常に身に着けている。
<魔眼>のお陰で王家直系の上位魔族級の能力を得ており、狙ったものを爆破する攻撃を得意とする。
また、<魔眼>は本人と首飾りに常に結界を張っており、並の魔族の攻撃ぐらいではビクともしない・・・のだが、衣服には効果が及んでいないので攻撃を受けると全裸になる。
16歳で魔王ベルゼブルに見初められて王妃になり、17歳で長男・シオンを出産する。
然し、魔族はベルゼブルやその姪リリスの様に人間との穏便な相利共存を望む者も居るが、「自分達に簡単に感情を操作される人間は家畜同然」と言う思想が主流であり、下に見ていた人間を王妃と崇めさせ、血統・能力・人望を兼ね備えた魔王の甥である王子ルキフェルが居るにも拘らず、人間との一代雑種であるシオンを王太子にするベルゼブルに遂に不満が爆発。
我慢の限界を突破した魔族達はルキフェルを立ててクーデターを決行する。
マリアは生まれた直後のシオンを連れて人間界に脱出するも、後から来る予定だったリリスも、殿を買って出たベルゼブルも後続せず、魔界の主要な門にはロックが掛かって人間界と魔界の行き来も難しくなってしまう。(ベルゼブルが自分が死ぬと門にロックが掛かるように予め仕掛けを施していた)
マリアはシングルマザーとしてシオンを育てながら、クーデター派の魔族と戦って来たが、物語開始の6年前にレインのすむ田舎村に定住する。
そして2年後、通っていた学校の先生の青姦を手本に初体験を実行しようとしていたシオンとレインが行き倒れの裸の少女を拾って来る。
少女は丸1日は起きないだろうと判断し、中断していた初体験を続けるよう促してマリアは外出する。
外出先でマリアは4年後の未来から来たシオンと彼に同行していた第二の<吸血鬼の花嫁>ヘレンと短い交流を愉しむ。
一方、家では魔族の正体を現した謎の少女・アルテミスがレインに致命傷を負わせ、シオンを強姦していた。
帰宅したマリアは即座に<魔眼>の力を解放すると、シオンにレインを<吸血鬼の花嫁>にするしか救命方法は無いと諭し、自らはアルテミスの追撃に移る。
マリア相手に劣勢に陥るアルテミスは突然母の名を呼びながらのた打ち回り始める。
シオンと男女の行為をした事で、ルキフェルの洗脳に綻びが生じ、正気を取り戻したのだ。
アルテミスから彼女がベルゼブルとリリスの娘でシオンの妹(リリスがシオンの従姉なので普通の異母妹よりは血が濃い)である事、ベルゼブルとリリスがクーデター派に殺された事をマリアは聞かされ、共に涙する。
其処にアルテミスの監督役を買って出たルキフェルの妻・マイケルが現れる。
マリアはアルテミスに言ったように「自分達の前から去るなら命までは取らない」と通告するが・・・
この先、ネタバレがあります!
マイケルは瞬き一つで放った不可視の斬撃で<魔眼>の結界を破ってマリアの左腕を切り落とす。
漸く、此れまでの魔族とは格が違うと理解したマリアは全体力と生命力を振り絞って渾身の一撃を放つも、同時に放たれたマイケルの不可視の斬撃で今度は左脚を切り落とされてしまう。
アルテミスクラスの魔族も即死を免れない一撃を受けたマイケルだったが、服が破れただけで本体は傷一つなく生存。
同じ<魔眼>持ちでは有るものの、人間と上位魔族と言う地の身体スペックの差に加えて、他人からの借り物1つのマリアと自前の<魔眼>2つのマイケルでは隔絶した戦闘力の差が有ったのだ。
勝ち目が無い事を理解しつつもマリアを守るべく反旗を翻したアルテミスを軽く一蹴し、マイケルは左腕と左脚を失い、体力を使い果たして抵抗も逃走も出来なくなったマリアにこう告げる。
「あなたの夫を始末したのは私です」
・・・アルテミスが「ベルゼブルがクーデター派に殺された」と情報を伝えた時点で、クーデター派にベルゼブル本体を殺せるだけの戦力が居る事を察していなければならなかったのだ。
夫・ベルゼブルと同じマイケルの不可視の斬撃で斬首されたマリアであったがまだ地獄の始まりに過ぎなかった。
マイケルはマリアの脳にモンスターを通じて最低限のエネルギーを供給すると同時に、マリアの斬首死体を操り人形にして虐殺を開始して、駆け付けたシオンとレインと対峙する。
息子に介錯される形になったマリアだが、最期に「クーデター派に利用されているアルテミスを助けてくれ」と唇だけで語っている最中に力尽きてしまう。
然し、その意図はシオンに全く伝わっておらず、過去の世界から帰還したヘレンがアルテミスがマリアを助けるべくクーデター派に反旗を翻していた事実を伝えるまでシオンは妹を母の仇として殺す気満々だった。