「目に眩しくは映るまい。」
プロフィール
人物
本名ムリナール・ニアール。カジミエーシュの騎士貴族ニアール家の現当主。(「マリア・ニアール」時点)
アークナイツのサブイベント「マリア・ニアール」に出演したサブキャラクター。
カジミエーシュでは国を挙げた一大イベント「騎士競技」に向けて、各々が騎士を選出・育成し参加させることが慣わしとなっているが、ニアール家は昔から騎士競技で全てが決まるカジミエーシュの体制に否定的であり、彼も同じく、前当主の意志を受け継いで反対の立場を取っている。
新たな騎士を輩出しなければ階級が剥奪される恐れもあるが、昨今の騎士競技ではスポンサー企業による不正や陰謀が横行しており、その上に成り立つ名声や栄誉など無い方がマシだとして、特に騎士の選出や育成等は行っていない。
彼自身も正統な栄光のない騎士競技に関心はなく、普段は一企業の会社員として働いている。
しかし電話越しに勤め先からハラスメントを受けるなど、あまり立場は宜しくない様子。
意向に反して騎士競技に参加した姪のマーガレット(ニアール)や、分家筋のゾフィア(ウィスラッシュ)のことは快く思っておらず、二人に対しては冷酷とも言える態度を取る。
騎士デビューが決まったマリア(ブレミシャイン)についても、無理に引き止めることこそしなかったが、終始辛辣な物言いで、助言や支援等は一切しなかった。
しかしこうした考えや行動は彼なりの信念に基づくものであり、マーガレットやマリアもそのことは理解している。そのため扱いの悪さに反して姪達から嫌われてはいない様子。
その実力
家の中では社畜としてヘコヘコ頭を下げ、騎士として勇み足を踏むマリアやマーガレットに対しても塩対応な姿しか見せず、実際他ニアール組が非常に才能と実力に恵まれた強者である中、ムリナールについても強さについては疑問が持たれていたが、期間限定イベント「ニアーライト」にて、実力の一端が明かされた。
その強さは無冑盟というカジミエーシュの暗部組織として存在する殺し屋集団の中でも優秀な階級にある「ラズライト」を冠する存在が彼との直接交戦を全力で避けたほど。
しかも公園のベンチで新聞を読んで隙だらけの彼相手に、である(周辺に一般無冑盟達が攻撃準備をしていたが、彼らもまたラズライトからの指示が飛ばないことを祈った)。最終的には彼が待ち合わせをしたシャイニングの存在が決定打となり、無冑盟の目的である感染者達の「一掃」をベンチに座っているだけで未遂に終わらせた。
それもそのはず、彼は征戦騎士という「実際にカジミエーシュが国外の敵に対して戦争をしていた時に従軍し、熾烈な戦争を生き延びた」叩き上げ集団の中で鍛え上げられ活躍し、「数多の戦場を渡り歩いた侠客」と言われている人物。その中でも最強格として半ば伝説レベルであり、現役トップクラスの征戦騎士からも尊敬の念を抱かれている。
しかし、騎士というあり方がカジミエーシュ内でガラっと変わり、騎士競技の見世物として陳腐化した事もあって、世間から見なされる「騎士」を否定すると同時に、そういった政治的な現状を顧みずに騎士競技に参加しようとしたマリアを強く牽制し、帰還したマーガレットの動向にも協力する姿勢は見せなかった。
しかし、耀騎士ニアールとしてマーガレットが表舞台で活躍するにつれて鉱石病の感染者となった騎士(レッドパイン騎士団)や騎士競技のアレコレを操作している商業連合会、今のカジミエーシュではほとんど立場のない征戦騎士たちの思惑、そしてそのタイミングでカンフル剤の如く打ち込まれたロドス・アイランドの介入もあってマーガレットの参戦した騎士競技はどんどん大事に。そして遂にムリナールも動かざるを得なくなる。
そして…
「…十年だ」
「これまで十年務めてきたが、私はプライべートな事情で休みを取った事などほとんどない。」
「言い換えれば、今、私には三ヶ月分の有給休暇が溜まっているということだ。」
騒動を機に、マーガレットの決勝の裏で連合会の指揮を離れて暴走した「ラズライト」を相手取り、遂にムリナールは剣を抜く。
家族のために剣を抜いた姿、ストーリーの描写でのみとはいえその圧倒的な強さを見せつけたこと、その口上が消化できていない有給休暇というなんとも締まらなさから「世界一カッコいい有給休暇の取り方」なんて言われている。
実際、彼の介入がなければ無冑盟のメンバーが一定の戦果(言うなればマリア、マーガレットの負傷及び死亡)を挙げていた可能性があり、あの騒動の中必要以上の血が流れずに済んだのは彼のおかげである点が大きい。
また、後日談では彼の行動がロドス一行及びとある人物の命を間接的に救う事となった。
一連の騒動が終了後、彼はマーガレットにニアール家当主の座を譲り、有給の消化という名目で行方不明の兄スニッツとその妻ヨランタ(つまりマーガレットとマリアの両親)を探す旅に出る。
敬愛する二人の足跡を辿る彼の行く先とは?
実装
その人気から長らく実装を待ち侘びられたムリナールであったがついにイベント「夕景に影ありて」(大陸版2022/9/8 16:00 ~ 9/15 3:59、グローバル版2023/3/31 16:00 ~ 4/7 3:59)にて実装。
性能
「今でも……あの嘆きが聞こえてくる。」
前衛でありながら平常時はブロック数が0になる「解放者」というクセのある職分だが、非常に強力なオペレーター。
特にスキル3が強力で、広い攻撃範囲を持ち、高い火力を持つ。
また、防御・術耐性もそれぞれ本職である重装・術師オペレーターと同等、ないし匹敵するレベルでありHPも前衛の中ではトップクラスに高い為後述の素質2によりデコイにもなることができる
素質では攻撃時に攻撃力が105%(昇進2で110%)に上昇し、更に周囲8マス内に3体以上いると+5%上昇し受けるダメージを10%(昇進2で15%)軽減してくれる。が如何せん火力が高すぎる為ダメージ軽減を満たし続けるのは困難、あくまでおまけ程度に考えよう。
昇進2からは自身が狙われやすくなりまた、陣営:カジミエーシュの味方オペレーターが敵からダメージを受けると確定ダメージで反撃するようになる。
デコイ効果はかなり高いようで敵の攻撃範囲内に複数のオペレーターがいても基本的にはムリナールが狙われる。この素質のおかげでオペレーターの配置順の自由度が高くなった。
一方このデコイ効果はスキル未発動時は便利だが発動中、特にスタンなどのこちらの攻撃の手を止めてくるような敵に対してはかなり厄介なうえ対象をほかに逸らすこともできないためムリナールがスタン等になると出せるダメージ出力及び捌ける敵の数に如実に響いてくる。
スキル
スキル1・秘めたる怒り
攻撃時、攻撃力が上昇し更におまけで防御力も上昇する。唯一防御も上がるが攻撃範囲はそのままであり効果も地味で爆発力もない為あまり使われることはない。効果時間中常時強撃状態ともいえる。
スキル2・癒えぬ悲しみ
攻撃範囲が前方に1マスずつ伸び、攻撃間隔を延長する代わりに高倍率の2連撃になる。また、効果時間中に敵を1体でも倒せば本来はスキル終了時にリセットされる攻撃力上昇効果が維持される。手動で停止も可能。
少数のエリート敵が散発的に来るときに便利なスキル。フルチャージではなくとも軽装兵程度の防御力は一瞬で消える為、敵を倒したら手動停止し次に備える使い方ができる。
スキル3・輝かざる栄光
雨だ…
決戦スキルにしてムリナール最大の強み、どれほどの時間が経とうとも曇ることのない光
攻撃範囲が真銀斬に近い(真銀斬と比べると一番外1マスがない)範囲に拡大し、素質の攻撃力上昇効果が2倍となり範囲内の敵最大5体に最大で180%の物理ダメージを与えさらに追加で陣営:カジミエーシュの味方からダメージを受けた敵に攻撃力の一定の確定ダメージを与える。代わりに敵を1体倒すごとに攻撃力上昇効果が10%下がるがこれは2倍に上昇した数値から引いていくため、400,390,380…と低下していく。
その火力はまさに絶対的元の攻撃力にスキルと職分特性、素質全てを乗算で計上し最大まで育てた時は一撃で4000ダメージを叩き出す。点火の速さやステルス看破等を持たない代わりにすべてを火力に注ぎ込んだこのスキルの前には軽装兵は勿論のこと、本来は術師等で倒すはずの重装兵すらもオリジムシのように溶ける。さすがに20体以上倒すと如実にダメージ値は下がるもののそれでも生半可な防御力の敵は一瞬で消し去れる。
弱点は点火の遅さと未発動時のカバーリング。遊龍チェンや百錬ガヴィルが相性がいい為それらとうまく組み合わせる等で補おう。
その絶対的火力はラグナロク・ホリデーストームと並び称されている。
余談
ネタ
作中で描写された、電話越しで勤め先(?)にヘコヘコと謝罪する姿(いわゆる社畜)がよくネタにされており、(日本の)多くのドクターから胃の具合を心配されている。
当主としての責任、勤め先からの重圧、そして言うことを聞かない分家筋や姪達に振り回されるその姿には同情を禁じ得ない。ムリナールという字面も、彼の境遇と重なってシリアスな笑いを誘う。付いたあだ名も「ムリおじ」。
実装されたイベント「夕景に影ありて」のイベントスチルも黄金の麦畑の中にたたずむムリナールというものなのだが背景が長閑そうな田舎の為、駅の終点に置き去りにされた等の大喜利がTwitterを始めとして飛び交うことになった。
アークナイツ公式Twitterも勤労感謝の日(11月23日)に、彼のイラストを投稿した。
が、その後にイベントで同時に実装されたプロヴァイゾを筆頭に実はお酒に弱い下戸であることが暴露されておりかつてある商談を成立させるためにフラフラになりながらもパーティの出席者にあいさつ回りをしたこともあったようである。