概要
ベルゼニア帝国アスモディン地方の南部にある町ミスティカで仕立て屋を営む二十歳の女性。
かつて存在していたとされるレヴィアンタ魔道王国にいたループ・オクトパス族の末裔で、強大な魔力と『紫の夢』という予知能力を持つ。
アスモディン北部の中央都市ラサランドで同じ仕立て屋を営む伯父の手伝いをしに来ていたが、町で倒れていたヴェノマニア公を見つけ保護する。
意識を取り戻した彼の為に新しい服を仕立てた。
ヴェノマニア公に好意を持っていたが、紫の夢による予知夢で彼が大罪の悪魔と契約し己の欲望のままに事件を起こすさまを見てしまったため、手遅れにならない内に彼の元から離れようとしたが、色欲の悪魔の力が目覚めたヴェノマニア公による魅了でハーレムの一人目になった。
術にかかっていたとはいえ、彼への忠は厚く、同等の愛情を持っている。
夜の相手だけでなく新しくハーレムに入ってきた女性の面倒を見ていたりもしていた。
しかし、強い魔力を持っていたためかイリーナに次の体の候補として狙われるようになる。
ヴェノマニア公がハーレムの女性達に対する心情が軽薄なものになっていることに不信を抱き、この頃から術が解け始めるようになる。
カーチェス=クリムがヴェノマニア公の屋敷に襲撃し、彼を討ったためその隙に逃走した。
が、彼の子供を妊娠していたことが発覚し、自分と同じようにハーレムの一人になっていたリリエン=ターナと男友達であるラージフと共に新天地にて子供を出産した。
自分の体を狙うイリーナの追跡から逃れるためにエルルカの転身の術で体を交換し、別人となった。以降彼女の本来の身体は長い間エルルカ=クロックワーカーとして活動していく事となる。
彼女の子孫には悪意の種である『her』が宿っていたが、時が経つ事に薄れていってしまっている。
そしてそのもっと後の子孫が事件を起こすとは誰もが知る由もなかった。