解説
物語時点においてシドニアの現用主力機であった衛人。開発・生産は岐神開発。
高性能に対して高コストであった東亜重工製の一七式から開発思想を転換し、機能や装備を簡略化することで大量生産を可能にした機体。操縦の一部をオートマチック化することで簡易化も図っており、パイロット訓練時間の短縮も実現した。非常に扱いやすい反面、高度で細かい挙動をすることは苦手。一七式の能力を可能な限り受け継いだ量産機であるが、言い換えれば一七式を超える性能を持ってはいない。
外装の白色は塗装ではなく非金属系素材の色で、関節部分だけはヘイグス焼け防止の塗装が施されている(アニメ版では視覚的にわかりやすくするため、淡いブルーグレーに変更されている)。赤井班のように一部のエース機には特別にパーソナルカラーが与えられることもある。
重力下での二足歩行での稼働は想定されていないため、惑星地表などでの活動の際は四つん這いの姿勢になる必要がある。
総数は不明だが、カビザシ回収任務の時点では守備隊の256機と回収チームのうち長道の継衛を除く3機を合わせ、少なくとも259機が稼動状態にあった。資源の採取やシドニアの船体補修作業といった船外活動にも利用されており、次期主力機である一九式衛人の配備開始後も全体に行き渡るほど間に合っていないため、近代化改修されながら併用されている。激化するガウナとの戦いにおいて、本機の「生産しやすく扱いやすい」という美点はやはり無視出来なかったのである。
バージョン
科戸瀬専用一八式
イザナの使用していた一八式に、イザナの義手と処理能力に対応した操縦システムと新型センサーシステムを搭載した専用機。システム使用中はセンサーからの情報が直接脳に送られてイザナの感覚として処理されるため、混乱しないように目を閉じて操縦している。
広範囲かつ高精度の情報が得られるため、高い命中率を持つ。
一八式改
近代化改修バージョン。武装や装甲の改修の他、谷風長道の要望で操縦席殻(コクピットブロック)に超構造体が採用されており、生存率が大幅に向上している。