CV:逢坂良太
人物像
恒星間宇宙船(播種船)シドニアの最下層に祖父と住んでいた。
しかし祖父も死に食料が切れたため、上層部の食糧庫から米を盗もうとして捕縛される。その後、シドニア艦長の庇護の下、衛人操縦士の第628期訓練生になり、伝説の衛人・一七式衛人改『継衛』を与えられて奇居子(ガウナ)と戦っていくことになる。
地下暮らしの間、祖父の指導の下で毎日ひたすら仮象訓練装置で戦闘訓練に勤しんでいたこともあって、優秀な衛人操縦技術を持つ。また、咄嗟の判断力や行動力にも優れているなど天性の戦闘センスを誇り、奇居子との戦闘では時折無謀とも言えるトリッキーな戦術をも駆使して、名実ともにシドニアのエースとして活躍する。
百年ぶりに現れたガウナと最初に戦闘したのも長道であり、衛人操縦士としてはルーキーだが、ガウナとの戦闘においては一番の経験者という立場もあって、ベテラン操縦士からも一目置かれる存在となった。同時に、岐神海苔夫をはじめ少なからぬ人間から嫉妬や敵意を浴びることにもなった。
彼の活躍から得られた戦闘データは衛人の改良や戦術にも大きな影響を与えていくことになる。
但し、地下生活の間に使っていた仮象訓練装置は『継衛』のデータを用いたものであったため、一八式や一九式のように操作が一部自動化されている機体の操縦は苦手。
地下生活の間は祖父以外のシドニア人と接触しない隔絶した環境で成長したため、シドニアでの生活における基本的な知識が無く、性格は素朴で純粋で口下手。他人の心の機微にも鈍感で、気の遣い方も下手だが、仲間の危機には自身の危険も顧みず飛び込んでいく勇敢さと優しさを持ち、少しずつシドニアの中で仲間や友人達を得ていく。
現代のシドニア人と異なり光合成ができず、週一の食事で済むシドニア人に比べて一日数回という頻繁なペースで食物の摂取を必要とするため、趣味は食事というくらい食べることが大好き。ヒ山ララァの食堂にほぼ毎日入り浸っており、必ず大盛りやおかわりを注文し、シドニア内で新しい料理や食品を見かけたら真っ先に試食しようとする。食事回数の関係から、周囲のシドニア人に較べて体臭が強いこともあって、当初は周りの学生からイジメられることもあった。
また、瀕死の重傷を負ったり心肺停止の状態に陥っても短時間で蘇生、骨折も数日で完治する驚異的な治癒能力など強靭な身体強度と生命力を持つ(その割りに生傷が絶えない)。
シドニア居住区に居を移してから当初は訓練生寮で過ごしていたが、配置換えで追い出されてしまった後は外周壁にある一軒家にイザナ、小つむぎ(つむぎの対人コミュニケーション用の触手)と住んでいる。
さらにその後も緑川纈、市ヶ谷テルルが転がり込んで来たため、現在は中性と触手系巨大生体兵器と上司とガイノイドと同居状態になっている。
第1回水城乗員人気投票の男性部門では第3位にランクイン。投票期間中のぞきの嫌疑をかけられ、女子船員からの支持が下落していると思われたにもかかわらずこの結果である。この要素がなければ落合と首位を競っていた可能性は十分にある。
ネタバレ注意
以下の記述は、原作の展開に関するネタバレを含む可能性があります。
出生の秘密
彼の正体は伝説の衛人操縦士、斎藤ヒロキの脳を移植するために作られた換装用クローンである。
長道の蘇生能力や異常なまでの体の頑丈さは、クローン製造時に施された禁断の遺伝子改造によるもの。
また、彼に衛人操縦士の才能があったのも、ヒロキの才能をそっくりそのまま受け継いでいるからである。
詳細は斎藤ヒロキの記事を参照。
不死能力
長道に徹底した不死能力を施したのは、ガウナ壊滅に必要不可欠なヒロキの才能を二度と絶やさないようにするためであった。
シドニア船内には長道と同じく不死を得ているものがいるが、これは老化抑制剤と脳換装用クローンによって実現されているもの。
彼らは、長道の様な自動蘇生や治癒の能力は持っておらず抑制剤の投与を止めると老化が進んでしまう。
劇中の発言から、長道の不死能力は遺伝子を通して子孫にも受け継がれていくようである。
光合成
長道が光合成できないのは、コピー元の斎藤ヒロキが光合成用の遺伝子を持っていなかったからであると思われる。
しかし、長道を製造する時点で光合成改良は既に一般的になっており、なぜ長道に光合成改良を施さなかったのは謎のままとなっている。(ヒロキと同時期に生まれている小林艦長などは光合成対応の換装クローンに乗り換えており、劇中で光合成を行っているシーンが登場する。)